アメリカやハワイやらが「安全だ」という根拠のない宣伝文句によって、
なんとか観光客の収入を取り戻そうというのはわかるが、 テロによる不安はアメリカ圏だけにとどまらなかったようだ。
新聞広告にはニュージーランドやタイといったテロとは直接的に影響のないはずの国まで、
「安全宣言」を出し、観光客回復にやっきになっている。
テロ事件での海外旅行不安は拡大しているのだ。
例年に比べ海外渡航者は激減。 旅行会社や航空会社は続々と倒産。
その一方で、沖縄以外の国内旅行は増え、年末年始に海外に行く人が減ったおかげで、
おせち料理が飛ぶように売れているという。
にもかかわらず、年末年始の航空券が未だに取れないのは一体どういうことなのか?
僕は1ヶ月前に、トルコ航空でトルコ経由ギリシア行きの航空券を旅行会社に申し込んだ。
その日に、アメリカでまた航空機墜落テロ(僕はこの報道規制は絶対にテロだと確信している)が起きた。
にもかかわらず、今だキャンセル待ち。
しかもこの前、旅行会社から取れる見込みが薄いので、 他の経由地でしかも日程を大幅にずらしてくれとの依頼がきた。
一体これはどういうことなのか?
どう考えてもおかしい。
このご時世、圧倒的に海外旅行客は減っている。
しかも例年より航空券代が安いわけではない。しっかり年末年始特別料金を加算しているのだ。
第一、トルコといえばイスラム圏にもかかわらずアメリカに加担した国で、決して安全とはいえない。
にもかかわらず航空券が取れないというのはどう考えてもおかしい。
多分これは随分前から不当に座席確保を行っている企業があるからだろう。(ツアー会社など)
個人客がどんなに前から年末年始やゴールデンウイークにチケットを取ろうとしても、
キャンセル待ちにされてしまうのはこのためだ。
チケットの入手経路が極めて不透明かつ不健全。
しかも「格安航空券」を売りにしている大手旅行会社(HISやマップツアー)の航空券代は、
まるで裏で口裏あわせたかのように、ぴったり同じなのだ。
業界の不健全さが、客がいないのにチケットが取れなかったり、料金が高いままになっているのだろう。
つまり健全な市場原理が働いていないのだ。
これまではそれでも海外旅行ブームで良かったかもしれない。
しかしテロが起きて、需要が激減している今、そんないい加減なことをやっている場合ではないはずだ。
市場原理を導入し、競争原理が働く、需給に応じた価格設定を行う環境をこの機にきちんと作って欲しい。
このままではテロによる航空機不安ではなく、不健全な業界不信が消費者の間に広まり、
ますます旅行会社ならびに航空会社は窮地に立たされるだろう。
公正取引委員会は独占禁止法違反の疑いで、この業界にメスを入れるべきだ。
果たして僕の航空券は取れるのだろうか?