来年といえば何といってもサッカーワールドカップだが、そのチケットを入手するのは極めて難しく、
話題ばかりが取り上げられる中、いつのまにか日本販売分は完売となったという。
にもかかわらず、今、あちこちの企業のプレゼント企画で、
ワールドカップのチケットが大量枚数確保されている。
個人が入手するチャンスの前に、協賛して金を出した企業に大量にチケットが回される。
だから本当に試合を見たい人のところに手に入らない。
プレゼントで当たって無料でもらったものなど、
意外とどうでもよくていかなかったりする人が多くなるのは必然だ。
人気アーティストのコンサートチケットなどもそうだ。
まともに電話で入手しようと思っても、電話を掛け続けてやっとつながったと喜んだ瞬間、
売り切れの案内テープが流される。
にもかかわらず、ネットオークションでは大量の不要チケットが売り出され、
当日会場に行っても結構空席があったりする。
本当に欲しい人に手に入らない、不透明な構造ができあがっているからだろう。
欲しいものが手に入らないといえば、クリスマス後の質屋の盛況ぶりは大笑いだ。
もらったものの本人にとってはいらんプレゼントを早速質屋に売りに行き、
金に替えて自分の欲しいものを買う。
前日60万円で買ったものが翌日30万円になり、自分の欲しいものを買い直す。
こんな無駄が作業が日常茶飯事に行われている。
なんとも情けない話だ。
物であふれていながら、本当に欲しいものが意外と手に入らず、
自分にとってどうでもいいものが簡単に手に入ったりして、
面倒なので捨ててしまったりすることもある。
ITが叫ばれた1年だったが、売りたい人と欲しい人との需給の情報システムすらできないのが現状。
欲しい人のところに欲しいものが届く、物の有効的な流通システムが必要なのではないだろうか。
ちなみにワールドカップのチケットだが、
名前入りで転売できないようになっているものの、ネットでは転売情報が横行し、
また韓国ではチケット販売不振のため、日本販売分に回されることが検討されている。
こんなこと、はじめからわかっていたことではないのか?