欠点をのべよ
2002年 04月 22日
まあ半分これに引っ掛かったわけではあるが、よくよくパンフレットを読むとそうではないことがわかる。
しかも向こうは確信犯。
「治療を行っても効果が見られない方は、従来の切開手術を受けることに同意します」
などという誓約書を手術前に書かされていたから、まあこんなこともあるのかなとは思っていた。
しかしこのレーザー手術のキャッチコピーと同じように、
先日の金曜日、ニュース番組でコマーシャルではなく取材特集としてテレビで流していたのはどうかと思う。
僕のような失敗した事例を取材せずに、成功した事例だけを放送するなら、
それはジャーナリズムではなく単なるコマーシャリズムだ。
こんな低俗で短絡的な特集をマスコミが作っている現在、
マスコミもコマーシャルも、うそつき政治家も汚職官僚も、まあすべて大して変らないということだ。
この世の中に万能なものはないし、万能な人はいない。
どんな商品にもどんな人にも一長一短がある。
それをケーズバイケースで消費者が選択できるよう、正しく情報開示する。
それが今求められている政治であり、医療であり、企業の各商品であり、面接を受ける学生ではないのだろうか?
企業のコマーシャルは決して自分の欠点を言わずにメリットだけを強調する。
だからトラブルが発生する。
営業マンしかり。自社のメリットばかりを論じたて、他社製品の批難ばかりして、
口車で買わせてしまえばあとはしらんぷり。
そうではなく、もっと社会の役に立つとか客の役に立つという観点から、商品アピールした方がいいのではないか。
たとえばうちの製品はB社より安いですけど質は悪いですよとか、
うちの製品は金利は高いですけど審査はゆるいですよとか、
レーザー手術は1000人受けて●●%の確率で成功し、●%の人が全く効き目がなく、
最悪の場合こういう人もいましたが、あなたの場合は症状をみるに、●%の確率で成功するでしょうとか、
そういった正しい情報開示により客の理解を得て、
互いのどんな結果が出てもそれは事前の予想範囲内だったということでお互い納得できるような、
そんな消費者と生産者の関係は作れないのだろうか?
生産者はイメージのよいアイドルやかわいいキャラクターを使って、
いいことしかいわずに莫大な広告宣伝費を使って、いわば「客を騙して」買わせる。
もうそういう時代は終わりにした方がいいのではないか。
自社の欠点から話せるところ。
そういったところの方が、あとあと信頼ができるのではないか。
まあこの低俗ニッポン社会では、どこもかしこも誇大広告ばかりで、
自分が人を騙すから、自分も人から騙されるという、お互いのマイナス関係しか築けない。
そうではなく、自分は人を騙さないから、人も自分を騙さない。
そんな健全な社会は作れないのだろうか。
そのために僕はかさこ内閣で提言しているが、公正取引委員会の権力を強大にすべきである。
雪印やみずほ銀行のようなところは即刻営業停止。
鈴木宗男や辻元清美のような政治家は、永久公職追放。
人を騙して利益を得た人間を厳しく罰する体制がない限り、
誰もが加害者で誰もが被害者となる、不幸な社会から抜け出せないだろうな。