人気ブログランキング | 話題のタグを見る

銭湯生活を忘れない

<1>
ああ、なつかしき銭湯生活・・・

銭湯の回数券があと4枚残っている。あと1週間で使いきらなければ・・・。
いつもは週2回のペースだが、引越するまでに使わないと
ただの紙屑になってしまうので、1日おきに銭湯に行くことにした。

銭湯生活約1年半。
風呂なしアパートなんて、自分でも無理かなと、
賃貸契約した時、ビルから飛び降りる覚悟だったが、
始まってみるとなんてことはない。慣れてしまえば別にたいした問題ではないのだ。

「いや、私は絶対に風呂なしではやってけないですよ」
と多くの人が言うが、そんなことはない。
人間なければないで、ないなりの生活をうまいこと送るものだということを実感した1年半だった。

5・4に引越する。
風呂はある。ユニットバスではない。 しかも実家の風呂場よりも広い。
なんだか急に生活レベルが4,5段上がった感じだ。 でもそれもすぐに慣れるだろう。
それが当たり前になれば、そこでの不満も出てくるだろう。
人間の欲望は限りない。

<2>
足るを知る。

資本主義社会というのは「足るを知って」しまっては困る社会だ。
すぐに飽きて、すぐに不満を持って、
家も家電も、食事も服も、芸能人も音楽も、なんでもすぐに買い換えてもらわなければ成り立たない社会なのだ。
だから「足るを知る」人間が今の世の中に少ないのは、ある意味仕方がないと言える。

でも僕らは去年、その資本主義の最たる象徴ともいえる、
アメリカの世界貿易センタービルに、航空機が突入して、あっけなくビルが倒壊したのを同時代で経験した。
しかしあれだけ騒いだ「ビンラディン」という言葉も、今はすっかり聞かなくなってしまった。
アメリカと同じむじなの日本は、あのテロの意味をもっと真剣に考える必要があるのではないか。

テロを起こしたとされるアフガニスタンのタリバーン政権は、
極度な欲望制限生活を強いていた。
なぜ女性の顔を覆い隠さなければならないのか?
なぜ女性の肌を隠さなければならないのか?
なぜイスラム圏に行って日本と同じように肌を露出させた女性旅行者が「レイプ」にあうのか?

厳しい自然環境の中で、少ない食料の中で、
民族が生き残っていくための「生活の知恵」として、
女性の顔や肌を覆い隠し、男性の性欲を抑制させ、人口が増えすぎないようにする。
それが歴史の中で育まれた「宗教」として息づいている。
それはそこに生きていくために必要な「ルール」なのだ。

それを歴史のない金儲けだけしか考えていないアメリカや日本が、
「それは前近代的だ」と批判することは極めて的外れなことなのだ。

足るを知る。
僕の生活レベルは何段も一挙に上がるが、
風呂がなくても普通に暮らしていた生活を、
人生の貴重な1場面として記憶にとどめたいと思う。

by kasakoblog | 2002-05-01 00:32 | 生き方

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


by kasakoblog