調子は大分良くなったものの、未だ会社は休んでいる。
(昨日、約20日ぶりに会社に行ったが)
しかしいつまでも寝たきり生活をしているわけにはいかない。
足と腰が多少痛いだけ。なんとか日常生活を普通に送れないかと思い、
考え付いたのが「松葉杖」である。
「松葉杖」を病院で貸してくれると思ったが、レーザー治療の病院には、
そういった患者がいないのかなく、近くの病院で借りようと思ったが、
「うちの患者ではないので」と断られ、どうしようかと悩んでいたら、
松葉杖がデパートの介護用品コーナーに売っているということで、8000円で購入してきた。
ネットでも通販で様々な種類があって、病院で借りる人以外にも個人で買う人がいるんだなあと、
今まで知らない世界を知って妙に感動していたのだ。
松葉杖を使って歩いてはじめて気づいたことがある。
舗装された道路は平らだとは限らない、ということだ。
最近、道路工事で舗装した道路にもかかわらず、明らかに斜めになっている。
一方が傾いているのだ。
両方の杖でバランスを取る松葉杖をついているので、道路が平らでないことがすぐにわかる。
これは松葉杖をついている人にかかわらず、車椅子の人や足の悪い人は歩きにくいだろうなと、
僕は腰を痛めたことではじめて気づいたのだ。
人間はその立場になってみないことがわからないことがたくさんある。
道路工事する役人や工事会社が、悪意があったにせよ、悪意ではなかったにしても、
道路を舗装するのに平らにしないということが、現実に平然と行われている。
でも僕だって今まで生きていて、そんなことは少しもわからなかった。
(もちろんこれには道路工事会社の立場があり、もしかしたらわざと平らじゃなくしたのかもしれない)
誰もがみんなすべての立場に実際になれるわけではない。
だからこそ人はそれぞれ自分なりの立場の主張と限界を自覚して、
様々な人と意見を交わす必要があるのだなと思う。
単なる数の論理であるはずの民主主義が、なぜ少数意見に耳を傾けなくてはならないのか?
それが少しだけわかったような気がした。