ミスチル解散?!
2002年 05月 12日
そんな不安を抱いたのが、ちょうど去年の今頃だった。
なぜなら、アルバム「Q」ツアーをやったばかりなのに、
そのわずか半年後に「ポップザウルス」という名の、別のツアーをやると聞いたからだ。
ここ最近のミスチルは1年半に1回アルバムを出し、
そのアルバムツアーをやはり1年半に1回やるというサイクルを繰り返した。
そんな「マイペース」のミスチルが、まるで生き急ぐように、
1年に別のツアーを2回もやり、しかもそのツアーはベストアルバム2枚組発売と合わせるものであり、
これまでの活動の集大成ともいえるべき内容となるからだった。
しかし「これは解散ではないな」とほっとしたのが、ベストアルバム発売後の1ヶ月後に、
早くもニューシングル「優しい歌」を発売することになったからだ。
もしこのシングルがベスト版に入るようなことになれば「これでミスチルは終わったな」と思ったが、
新しいシングルをベスト版に入れないということは、
これからまた新しい活動が始まることを意味しているはずだと思ったからだ。
ミスチルに限らず、バンド解散説が流れるのは、
1.人気バンドの解散説を流せば読者の興味を惹くというマスコミ的策略、
2.ベストアルバムの発売から、オリジナルアルバムのネタ切れ憶測、
3.ボーカルがバンド内の中で圧倒的な人気を誇り、かつ作詞作曲をしている場合、
この3点から考えると、ミスチルはまさしく解散説が流れてもおかしくはなかった。
今回のアルバム「IT'S A WONDERFUL WORLD」の発売を機に、
これまでにはなく、あちこちの雑誌やテレビに出ているミスターチルドレン。
雑誌インタビューの中で「解散説」について桜井君はこう言っている。
アルバム「Q」が完成するあたりで、もうミスチルでありとあらゆることをやりつくしてしまったのではないか?
という、いわゆる解散の危機を感じていた。(「Q」の発売は2000年9月)
しかし「Q」ツアーをやっている最中に(2000年11月)、今回収録したアルバム曲の半分以上ができ、
まだまだやれることを実感した。だからこそ新たなスタートを切るために、
これまでの活動を締めくくる意味でのツアーとベスト版を発売した。
つまりアーティスト自身の解散の危機と、僕(またはマスコミまたはその他聴衆)が感じた解散の危機には、
大きなタイムラグがあるということをここで言いたかった。
僕がひょっとして解散?と思ったのは2001年5月頃だが、
その頃、当のミスチルは、とっくに解散の危機を通り越し、新しい活動に向けて取り組んでいたのだ。
そう考えると、ベストアルバムが出たから解散ではないか?と騒ぎ立てるマスコミと、
それに乗じて「ホント?!」と惑わされる聴衆は、滑稽と言わざるを得ないだろう。
ツアー「ポップザウルス」で一番最後に歌った歌が「優しい歌」だった。
このシンプルで力強いポップ感あふれる曲は、
アルバム「IT'S A WONDERFUL WORLD」の中でも大きな意味を持っているが、
ミスターチルドレンの歴史の中でも、大きな転換点となる曲であることには間違いない。
ミスチルの部屋
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