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稲本外したトルシエえらい!

<1>
決勝トーナメント進出!!!
対チュニジア戦の最大の勝因は、稲本を前半で外したことだ。
ベルギー・ロシア戦と連続ゴールを決めた稲本は、明らかに動きがおかしかった。
自意識過剰、今まで浴びたことのない注目度に、中田クラスには到底なりえない稲本は意識しすぎたのだろう。
まったくどうしようもない動きだった。
前半、パスを出せばいいのに、調子に乗って敵陣につっこみ、見事つかまる。
その後、自分で行きすぎたのを気にしたのか、自分でシュートを打っていい場面で柳沢に無理なパスを出した。
僕は前半から「稲本外して森島入れろ!」とつぶやいていた。

それをよくやったな。
周囲があれだけ騒げば、まして試合が0ー0で、これまでの2戦、調子に乗ってる稲本を外すのは、
監督には選択しにくかっただろう。
しかしそれをいとも簡単にやってのけた。しかも森島に。

前半はまったくシュートチャンスに恵まれなかった日本。
「引き分けでいい」なんて気持ちでいったら絶対に負ける。
サイドをディフェンシブな明神でいったこともその要因だが、前でかきまわす存在が欲しい。
前回あまり活躍できなかった中山ではない。 森島だ。
それが見事に的中することになる。

ちなみに解説のセルジオ越後は稲本の交代を、
「コンディションが悪いのと、決勝トーナメントにそなえて累積のことを考えた」
などとまるで信じられないバカなコメントをしていたが、
そんなことではないのは、視聴者の方がよくわかっているだろう。
日本国民総評論家時代に、プロの解説者があまりに低レベルな発言をしていると職を失うよ。

ちなみに僕はもともと稲本はあまり好きではない。
まあ2点取ったことは素直にほめるが、あの日本のシステムで最も点を取りやすいポジションが稲本のところなのだ。
だからあそこに稲本ではなく中田を入れるべき。
そしてトップ下には森島を入れ、かつ2トップで行く。
こうすれば攻撃的かつ中田がプレッシャーのないところで持ちやすく、
トップ下より指令塔・パサーとして活躍できる場が増えるのだ。

というのも、日本はフラット3といってDFが3人といいながら、実は戸田も含めて守り専門が4人いる。
さらにサイドの攻撃に対しては、この4人ではなく小野や明神、服部が対応する。
つまり極端な話をすれば、今の日本のシステムは6バックといっていい。

FW2人は相手DFにふさがれ、中田にはワンマーク。
そうなると攻めることができるフリーな選手というのは、ダブルボランチのもう一人、
つまりは稲本のポジションしかないのだ。
FWと中田が犠牲になっているから、そこに飛びこめる唯一の稲本が点を取るのは、
実は当たり前といっちゃあ当たり前なのである。

前にも述べたが、鈴木や中田や小野、宮本、戸田、楢崎といった、
あの戦う姿勢を全面に出した厳しい表情とはうってかわって、
あのポッチャリ顔の稲本はどうにもこうにも戦う顔ではない。
トレーニング不足か肥満体質か。
スポーツ選手としてハングリー精神に欠けるといわざるを得ない。

<2>
僕はこのチュニジア戦をもっとも注目していた。
というのも、これまでは1勝もしたことのない日本にとっては「だめもと」で思いっきりいける試合だった。
しかし3戦目は勝ち点トップになってしまい、だめもとでぶつかっていくというより、
引き分けでも1点差負けでもいいという、非常に「守り」がちな試合をどう戦うか。
これは日本の精神力が問われる試合だなと思った。

連日テレビでは決勝トーナメントはブラジルと当たりたくないなどという、
まだ行けないかもしれない日本にバカな想定をしていた。
こんな状況でひょっとすると見事に2点差で負けたりするのではないか。
僕はそれを心配していた。
しかし結果は見事な2-0。

まあ先発から市川を起用しサイドで攻撃的に行くべきだったのではないか、
なぜ柳沢を外したのか、
たとえ残り5分でも、どうなるかわからないワールドカップで、
疲れている鈴木に代えて調子の上がっている西澤ならわかるが、
意味もなく中田を外して小笠原にするという、まあクエッションマークのつく采配があったにせよ、
稲本外して森島は大正解だった。
このところトルシエ采配は冴えている。
僕が代えてと思う選手をわりに代えてくれるから満足している。

次はトルコ。
どうも日本人はアルゼンチンやフランスといったネームバリューには非常に弱いが、
トルコやチュニジアといった知名度の低い国になると、
どうもなめてかかる傾向があるが、これは絶対にいかん。

フランスもアルゼンチンも負けているのだ。
それは慢心や過信から。
相手を各下に見たてるおごった態度が試合を狂わせるのだ。
たかだかワールドカップ出場2回目の日本に、各下の相手などいないことを肝に命じて、
トルコだろうがブラジルと戦うつもりでいってほしい。

発展途上国を各下に見る、日本の政治や経済にも見られるような、
明治以来の精神構造が、トルコ戦ででないことを祈る。

追伸:金曜日夜、池袋にいたが、騒がしい日本フーリガンがうざい。

余談:チュニジア戦ではことごとくフリーキックやコーナーのチャンスを生かせなかった日本。
「俊輔が入ればなあ」と思うのは僕だけではあるまい。

by kasakoblog | 2002-06-15 00:54

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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