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かさこのアイドル理論

アイドルはくだらん芸能ニュースではなく、現状の社会を考える上で極めて有意義な研究対象である。
そこで今回は、離婚した安室奈美恵、ゴマキが離脱したモーニング娘。、
そして期待の救世主・松浦亜弥を考えてみる。

<1>自転車操業のモームスは終わった
もう「モーニング娘。」という形態は意味をなさなくなってしまった。
あまりにも激しいメンバーの入れ替わりと、モームス以外の売れていないつんくプロデュースのユニットを、
合体させた「ハロープロジェクト」でモームス自体の存在意義が極めてあやふやになっている。

モームスから保田とゴマキが離脱するという。
保田は若返るメンバーの中でおばさんくさいということで事実上の解雇と見るのが正しい見方。
そしてゴマキこと後藤真希は「ソロが念願」だというが、確かに一昔前のゴマキの存在感は大きかったが、
残念ながら今更ゴマキがソロになったところであまりインパクトはない。

まずその第一の理由は、石川梨華の存在だ。
モームスの中で不動のアイドルとして異彩を放っていたゴマキだったが、
アイドル人気としては圧倒的に石川梨華の方が現状では上だ。
ただ生意気なだけでたいしてかわいくもないゴマキも、
他のメンバーと比べればよかったから、注目度の高かったモームスの中で、
さらにその注目を浴びてきたわけだが、石川梨華が加入しその実力と人気をつけていくと、
ゴマキの存在感は薄れていった。

ゴマキなんかよりはるかに石川梨華の方がかわいいし、
石川梨華にはただ生意気(ゴマキ)ではなく、ただかわいい(安部なつみ)にはない、
その両方を兼ね備えたような不思議な魅力がある。
今更ゴマキがソロになってもたいしたことはない。
石川梨華の存在感はゴマキが脱退したことでより注目度を浴び、人気が急上昇するだろう。

そして第二に、ソロになるには歌が下手だということだ。
モームスで唯一歌がうまくソロになれるのは安部なつみぐらい。
まああとはアイドルとしてソロになれるのは石川梨華だけ。
かわいくもなく歌もうまくないゴマキがモームスという大看板をおろして、
単独になっても、あまり意味はないだろう。

組織との協調性はないわりにたいした個人能力はないんだけど、
人よりちょっとは実力があるという極めて中途半端なゴマキの末路が、 今回のモームス脱退でみえた。

<2>日本の救世主的アイドル・松浦亜弥は日本を救う
松浦亜弥はすごい。いいですよ。すごくいい。
僕はタイプでもなんでもないし、アイドルは好きではないが、
松浦亜弥は間違いなく、今の倦怠した日本社会を気持ちの面で救う、
救世主的アイドルの素養を持ち合わせている。

今の若い世代は小学生だろうが何だろうが、どこかに影を感じてしまうものだが、
松浦亜弥にはまったくそれが感じられない。
ほんと100%純粋無垢に明るい。
いやらしさがない。元気。かわいい。
太陽のようなひまわりのような、暗い心のみんなを照らす圧倒的な明るさがある。
彼女はいいですよ。今の社会に必要とされる国民的アイドルになる。

歌も彼女のそのキャラクターに合わせた元気一杯のものになっている。
いやあ、ひさびさにみた文句なしの社会に必要とされるアイドルだと思う。

<3>国民的アイドル・安室奈美恵の復活はない
「アムラ-」という言葉が流行ったほど、一時代の安室奈美恵は若い世代の絶大的な影響力があった。
そんな全盛期、この超晩婚化時代に、時代のトップスターはわずか20歳で結婚・出産した。
僕はそのニュースを聞いた当時、安室奈美恵は本当の意味で若い世代をリードする教祖になったと見直した。

単なる表層ファッションではなく、この晩婚化時代、
バリバリ働く女性が、仕事だけでなく、結婚・出産という人生の選択も、
幸福のうちの一つなんだということを、頽廃を極めた若い世代に身を持って示したからだ。
それは先が見えないどうしようもない日本社会で、
これから何十年も生きていかねばならない若い女の子にとって、
女性の生き方の大きな希望の光となったことだろう。

あの安室奈美恵がわずか20歳の若さで結婚した。
それは晩婚化という時代の流れとは真っ向から対立する、大きな社会へのメッセージとなった。
だからこそ、そんじょそこらのアーティストとは違うからこそ、
一芸能人の離婚ごときニュースをNHKでもやったのだ。

ところがその安室奈美恵があっさり離婚してしまった。
何が理由だかようわからんが、単に仕事に専念したいからという、
芸能ニュースの解説ではどう考えても納得ができない。
別に子供がいたって旦那がいたって、芸能界で活躍するアーティストは腐るほどいる。
にもかかわらず離婚という選択をなぜしなければならなかったのか。

所詮、安室奈美恵も時代の流れには逆らえなかったのだなと思うと、
若い世代に希望をもたらした教祖から、単なるどこにでもいる一芸能人に格下げされてしまったなと思う。
離婚後のライブで子供をほったらかにした一母が、「楽しいね」と連発する安室奈美恵の姿に、
ものすごい違和感を感じてしまうと同時に、妙に物悲しかった。

あんたはそんなに仕事が大事なんかい。だったら結婚なんかすんな。出産なんかすんな。
所詮はおまえもできちゃったから結婚しただけで、しばらくしたら簡単に離婚する、
どこにでもいるバカ女の一人となってしまったのか。
かつての教祖はどこへ行った?
国民に、時代の流れに逆らって希望を与えたメッセージを身を持って示した行動はどこへ行った?

そりゃ、歌手が人前で歌を歌うことは楽しいかもしれないが、
なんだかその「楽しい」は歌うことが楽しいというよりは、
「結婚」「子供」「妻」といった責任から解放され、
やりたいほうだい自由な身になったという喜びの表れでしかないような気がした。

離婚して楽しい楽しいと言われると、生まれた子供がなんだかかわいそうでならない。
結局は快楽とその場の流れに流された、単なるバカチャン女の子でしかなかったことが、
僕は非常に残念でならない。

安室奈美恵は勘違いをしているようだ。
歌が売れなくなったのはまるで結婚したからのように思っているのかもしれないから、
離婚すれば思いっきり活躍できると思っていたら大間違い。
単にあきられただけ。
そして小室哲哉という、極めて一アーティストの賞味期限の短いプロデューサーの、
曲の質自体が落ちたからに過ぎない。

今さら離婚して華々しく芸能界に復帰すれば、以前のように大活躍できる理由はずはない。
まだ、結婚したまま、それこそ子供でもつれて、
「仕事をしながら歌う若ママさん」というイメージであれば、
そんな生き方に多くの人々から共感されるだろうが、
離婚して(=子供を捨てて)歌う安室奈美恵の歌に、一体どんな魅力があるというのか?

もちろんそういったマイナスイメージを逆にコンプレックスやエネルギーにして、
人間とはかくも醜く愚かな動物に過ぎないということを歌い上げて、
時代の共感を呼び起こすアーティスト手法(離婚し再婚した桜井君はこのタイプ)ならともかく、
安室奈美恵はそういったタイプではないし、そういったことで人気を勝ち得てきたわけではない。

歌がうまい人ならいくらでもいるし、ダンスがうまい人だっていくらでもいる。
生き方に共感できない、単なる歌とダンスがうまいだけ人間なら、安室奈美恵である必要はないのだ。

残念ながら離婚してしまった安室奈美恵に用はない。
これからの時代は、石川梨華と松浦亜弥で決まりだな。

by kasakoblog | 2002-08-03 23:16 | マスコミ

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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