被災地ってどこ?被災者って誰?

「被災地・被災者に配慮する」って言葉が流行っているが、
「被災地ってどこ?」「被災者って誰?」って質問に、
正確に答えられる人はいるのだろうか?

首都圏に住む人の被災地の一般的イメージって、
「岩手県、宮城県、福島県」の3県を指しているのではないか。
実際に「被災3県」といった場合、この3つを指す。
いやそこまで明確に県をイメージしておらず、
漠然と「東北地方と北関東」ぐらいにしか考えていない人も多いかもしれない。

しかし報道を見れば明らかなように、
茨城県も千葉県もひどい「被災地」だ。
津波で家を失ったのは被災3県だけではない。
千葉県だってそうだ。
千葉県旭市では津波で762棟が全半壊している。
しかし首都圏の人が「被災地」「被災者」という時、
千葉県を被災地だと思っているだろうか?
茨城県も同じくそう。
今回の地震で大変な被害を受けた。

津波被害はなくても液状化現象により、
家が傾いたり、道路が使えなくなったりしている、
千葉県の浦安市なども被災地だ。
東京ディズニーランドだって被災地。

じゃあ東京都は被災地ではないのか?
東京の九段会館では、天井が崩落し、
2名が死亡し、26人が重軽傷を追っている。
でも首都圏の人が、
東京にいる人を被災者とは思わないだろうし、
東京都を被災地と考える人は少ないだろう。

何を持って被災地というのか。
何を持って被災者というのか。

テレビがひたすら津波による被害映像が流し続け、
避難所に避難している人ばかり映すから、
被災地=津波で家屋が流された場所、
被災者=避難所に避難している人、
という極めて限られたイメージでしか捉えられない人が多い。

でもひどい被災地だって、場所によって被害はぜんぜん違う。
被害がひどい同じ街であっても、
完全に家が倒壊した人と、
家はほとんど無傷で残っているところもある。

じゃあ家で倒壊した人だけが被災者で、
家が残っている人は被災者じゃないのか?
被災者イメージが特定化されているから、
避難所に救援物資は行くのに、
自宅被災者には救援物資が届きにくい、
といった歪みが発生する。

被災3県とひとくくりにされて、
宮城県、福島県、岩手県の人すべてが、
「被災者」みたいなイメージがあるが、
被害状況は場所によって人によってぜんぜん違う。
もしかしたら宮城にいる人より、
千葉にいる人の方が被害が大きいかもしれないが、
「被災地」という言葉のなかに、
被害がひどくない宮城のある地域も含めてしまい、
被害がひどい千葉は含めないといった、
おかしな状況が現実を歪めている。

だから被災3県では選挙を延期しているのに、
千葉県浦安市は被災で選挙ができる状態じゃないのに、
「被災地」に含まれていないから、
千葉県の選挙管理委員会が、
期日通りの日程で選挙を実施することに、
浦安市が「そんな状況じゃない」と、
反対するといった問題が出てきてしまう。

家が流されたら被災地で、家が無事なら被災地でないのか。
家族が死んだたら被災者で、家族が無事なら被災者じゃないのか。
宮城県と福島県と岩手県はすべて被災地で被災者だけど、
茨城県や千葉県はすべて被災地ではなく被災者ではないのか。

漠然と世の中に使われている、
「被災地」「被災者」の範囲が正確でない。
定義がしっかりしていない。
だから過剰反応した自粛とか、
おかしな風評被害とか、
特定地域に偏った救援とかが起こっている。

だから「被災地」や「被災者」が、
どこか自分とは遠い無関係の出来事のように、
リアルにイメージできず、
リアリティのない「被災地のため」「被災者のため」、
という言葉を繰り返し、
「それってほんとに被災地/被災者のためになるんですか?」
と突っ込み満載の意味不明な自粛をしたりしている。

自分は被災地でも被災者でもないと思っている、
首都圏の人だって、考え方によっては、
被災地であり被災者といえるかもしれない。

首都圏に住む自分も被災地であり被災者だと考えれば、
漠然としたイメージで、
「被災地配慮」「被災者配慮」って言葉を乱発せず、
自分よりよりひどい被害を受けた、
「被災地」や「被災者」のために、
何をすべきで、何をしないべきかが、
もうちょっとまともに判断できるのではないかと思う。

by kasakoblog | 2011-03-31 20:41 | マスコミ

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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