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現金から物に換えておけ

最近できるだけ物を買うようにしている。
理由は2つ。
1つは大地震が起きると都内であっても、
一時的に物不足になり必要なものが買えなくなるから。
もう1つはインフレ(物価上昇)懸念からである。

地震については、3.11から4ヵ月も経つので、
あの危機感をすっかり忘れてしまっている人も多いと思うが、
3.11によって、日本のこれまでの地震の常識は通用しなくなり、
あちこちで地震が起きやすくなっている今、
特にこの1年、いつどこで大地震が起きてもおかしくない。

実際に和歌山や松本や茨城で震度5が起きたりしているし、
今まで地震が少なかったエリアでも、地震が頻発している。
また立川断層、三浦半島断層が3.11によって、
ずれやすくなっており、
東京圏内で大地震が起きる可能性は非常に高い。

そんなわけで、今のうちに、
家の収納に限界があるとはいえ、
3.11の教訓を活かして、
できるだけ物を買っておくようにしている。
具体的にはティッシュペーパー、トイレットペーパー、
ガスボンベ、保存のきく食料など。
みなさんも大地震が起きてあわてて買い漁るのではなく、
今のうちからできるだけ普段より多めに買っておくことをおすすめする。

いやでも地震が起きて家が壊れたら、
物なんて買いだめしておいても意味ないんじゃないかとか、
思うかもしれないが、実際にはそうではないらしい。
津波で1階は床上浸水し、
家が半壊した福島県の被災者の方を取材したが、
2階が無事だったでの、避難所にいる時に、
2階から物を取り出したりしているのだ。
「買いだめしていたビールも残っていた」
なんて話も聞いた。
避難所生活になって家が住めなくなっても、
よほどの津波被害でない限り、
物を取り出すことは可能なのだ。

もう1つ、買いだめを勧める理由はインフレ(物価上昇)懸念だ。
今、世界経済は非常にきなくさい。
先進国が全部借金しすぎて連鎖破綻し、
通貨が紙くずになるハイパーインフレが起きないとも限らない。
特に震災が起きた日本は財政危機が加速されたと、
主張するエコノミストが多く、
今後は円安傾向になるとも見られており、
(といって米国がくそだからまた円高にふれているが)
論者によっては、1ドル=300円ぐらいになり、
円の価値が急低下し、
食料品をはじめ輸入品を買うのに、
今の3~5倍もの値段を払わなくてはならない日が、
近づいていると主張する人もいる。

そうなるかどうかはともかく、
そんな可能性があってもおかしくはない。
そんな時、円で預金していても資産価値はなくなってしまう。
ハイパーインフレが起きれば、
100円で買えた缶ジュースが300円出さないと、
買えなくなるとすると、
預金していた資産価値は急減することになるのだ。

しかし物を買っておけば、
価格が3倍になろうが、物は物として使える。
だからできるだけ物を買っておくことをおすすめしたい。

いや資産を守るには、
日本円が紙くずになるリスクをヘッジするには、
外貨を買っておいたり、株を購入したり、
金(ゴールド)を買っておくのがいいと言われている。
最近ではインフレヘッジとして、
コモディティ(食料品や原油、貴金属などの物)に投資することを、
勧められることも多い。

確かにそれはリスクヘッジになるだろう。
でも考えてみてほしい。
ハイパーインフレが起きて、
100円のパンが500円になったとして、
「俺は10万円分、ゴールド持っているから大丈夫」
といったところで、金を換金し、
それを食料に換える手間が発生する。
ハイパーインフレが起きるような、経済大混乱状態で、
そんな悠長に金を換金し、それを預金から引き出し、
それで店に行ってパンを買うなんてやっている時間があるのかどうか。

資産がいっぱいあればそうしたヘッジ手段も有効なのだろうが、
一般庶民はとにかく目先の食う物が大事。
だったら今のうちにカップラーメンでも、
お菓子でも食えるものをできるだけ買っておき、
1週間ぐらいしのげる備蓄は必要だろうと思う。

2つの理由のうち、円が紙くずになり、
ハイパーインフレになるのは、
いつどんな形でなるのか、
まったく予測不能だが、
大地震は間違いなく起きるだろう。

ましてや東京なんか3.11なんかたかが震度5で、
あの大パニック状態である。
それが東京で震度6や震度7が起きたらどうなるか。
1週間ぐらいは食料や生活用品を手に入れるのは、
困難になることは容易に想像がつく。

ましてや避難所なんて人であふれかえって、
ろくに物資は回ってこないだろう。
私が取材した福島のいわき市だって、
地震発生したしばらく後は、
おにぎり1個を26人でわけたとか、そんな話である。
あの人であふれかえった東京に、
どれほどの支援物資が届くのか、
まあまずはじめの1週間はほとんど物がない、
と考えてもいいのではないか。

そう考えると、いくらいざという時のために、
預金をしておいたって、金は食えない。
そんな意味でも少しずつでいいから、
今までよりちょっと多めに、
食料品や生活用品を備蓄しておくことをおすすめする。

金とは手段であって目的にはならない。
いざという時のために、
低金利で預金しておくより、
物を備蓄しておきたい。

by kasakoblog | 2011-07-21 00:58 | 金融・経済・投資

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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