というのは一にも二にも重要な関心事だ。
なぜならそれでメシを食っていかなければならないからだ。
サラリーマンと違って一定額の給与がもらえるわけではないので、
「いくらになるのか」というのは生活がかかっている。
しかし日本では「お金の話をするのはいやらしい」
という雰囲気があるせいか、
「お互いの信頼関係でやっているんだからギャラの話はまた後で」
といった雰囲気や、
「はじめの段階で仕事の範囲が明確でないし、
予算も明確でないから、ギャラはあやふやなまま仕事をするのが通例」
といった感じがあるせいか、
ギャラがはっきりしないまま、
企業からフリーランスに仕事をお願いし、
仕事がスタートするケースもある。
でもギャラをはじめに決めていないと、
たいがい後になってもめる。
もめるというよりフリーランスが泣き寝入りせざるを得ない、
といった方が正確か。
何度も仕事している相手先ならいい。
お互いに信頼関係があるから。
でもそうであっても、
ましてやあまり仕事をしていない同士なら、
発注者側の会社の担当者(サラリーマン)は、
フリーランスに仕事を頼む際は、
できるだけはじめの段階でギャラを明確にするのが、
ビジネスマナーだと思う。
なぜって、フリーランスはそれで生きているから。
いくらもらえるかわからないまま仕事をさせるなど、
本来なら“契約”違反であり、ビジネスとはいえないはずだ。
なぜならビジネスとは金と仕事の交換作業なのだから。
サラリーマンがフリーに仕事を頼む際、
なぜギャラをはっきり言わないのか、
サラリーマンでもある私の経験上、
以下のようなことが考えられる。
1:ギャラがまだはっきり決まっていない
仕事の総予算がまだわからず、
でも仕事を進めなくてはならず、
とりあえずフリーに仕事をお願いするため、
はじめの段階でいくらとは言いづらい。
2:仕事の範囲が決まっていない
とりあえず今はこれをやってほしい。
でも追加で作業が発生する可能性もある。
だからギャラをはじめの段階で決めづらい。
3:ギャラが安すぎる
あまりにも予算がない仕事で、
ろくにギャラを支払える可能性が低く、
「予算がなくてあまり払えないんですけど、
とりあえずお願いします」といった頼み方をする。
4:ギャラをはじめに言うのは望ましくない
はじめにいきなり金の話なんて、
なんか生々しくて汚らしい。
相応の額は払うつもりではいるが、
はじめに言うのはなんとなく気がひける。
5:担当者にギャラの決定権がない
ギャラを決めるのは上司であり、
直接仕事を頼む担当者にギャラを決める権限がない。
でも上司に「ギャラはいくらですか」と聞きづらく、
(もしくは聞いても答えてくれない)
結果、フリーの人にギャラを明示できない。
だいたいこんなところだろう。
それでギャラがはっきりしないまま仕事がスタートしてしまい、
仕事が終わってから、「いくらになります」といった際、
相応のギャラなら文句は出ないが、
はっきりギャラを明示しないような会社に限って、
「こんなに働かせてたったそれだけのギャラですか?」
みたいな話になり、もめる原因となるのである。
しかも支払いは2ヵ月も3ヵ月も先なのが通常だし。
ギャラをはじめの段階で示さないサラリーマンも悪いが、
ギャラをはじめに聞かないフリーランスも悪い。
でもなぜフリーははっきり問いたださないのか。
個人で仕事をしている私の立場からすると、
以下の理由が考えられる。
1:いきなり金の話をすると嫌がられそう
2:いきなり金の話をすると、
仕事の依頼を断られてしまうかもしれない
3:きっと相手はそれなりの額を払ってくれるに違いない、
と自分を納得させてしまう
4:それとなく聞いてみたが、はっきり言わないのであきらめる
結果、後で泣き寝入りしなければならないケースも出てくる。
問題の解決策は実に簡単だ。
仕事を頼む側が、仕事を頼む際に、
仕事の範囲とギャラをきっちり提示すればいい。
仕事を頼まれる側は、相手が言わないのならきちんと聞けばいい。
お互いがギャラの明示に対して、
今までより意識を高めれば済む話だ。
ただ現実にはなかなかそうはいかないのはよくわかる。
そこで仕事を頼む側がはじめの段階で、
どうしてもギャラを明示できない際は、
1:今の段階でははっきり金額は提示できないことを言う
2:そしてその理由を伝える
ことはすべきだろう。
そうすれば仕事を頼まれる側は事情がわかり、
仕事を断るべきか否か、判断がしやすい。
でもできればそれだけでなく、
3:はっきり決まってはいないが、
だいたい○円から○円ぐらいで考えている、
最低だと○円ぐらいになる可能性がある、
といった風に、
おおまかな範囲でもいいので金額を伝えるべきだ。
仕事を頼まれる側としては、
できるだけ後で言った言わないでもめないよう、
こうしたやりとりはメールでしておいた方がいい。
口頭では証拠がないから泣き寝入りは必死である。
こうやってお金の話をすると、
発注者側のサラリーマンはこう勘違いするかもしれない。
「そんなに高いギャラ払える仕事なんてないんだよ」
でも仕事を頼まれる側、フリーランスにしてみれば、
ギャラが安いか高いかよりも、
いくらもらえるのかよくわからないまま、
仕事をさせられるというのが一番ストレスがたまる。
ギャラが安くたって別にいいんです。
事前にきちんと言ってくれれば。
フリーランスだって別にギャラの高い仕事だけするわけじゃない。
ギャラが安くたって下記のような事情があれば、
むしろ率先してやる可能性も高い。
1:ギャラは安いが仕事がおもしろそう
2:ギャラは安いが自分の後々の経験・実績になる
3:ギャラは安いが空き時間をうまく活用できる
4:ギャラは安いが今は暇だからやりたい
5:ギャラは安いがこの会社とつきあいができれば、
今後大きな仕事もとれるかもしれない
などなど。
先日、カメライターを探していた会社が、
私のホームページを見て連絡してきた。
会いにいったらひたすら執拗に、
「いやほんとうちの仕事は安いですから!」
と何度も連呼するわりに、
その金額をなかなか教えてくれないのだ。
私からすればこの仕事に興味を持ったのは、
おもしろそうだし、土日とかの空いた時間に、
ちょこっと小遣い稼ぎ程度にできればいい、
ぐらいのつもりで来ているから、
別にそんなにギャラが高くなくてはやらないなんて、
ぜんぜん思っていないんだけど、
相手は「安いから」をひたすら連呼する。
最後になってやっと教えてくれたが、
私からすればぜんぜんそれでもOKな金額だった。
発注者側はギャラが安い=みんな引き受けてくれない、
とは思わず、相手は台所事情とかにもより、
安くても喜んで引き受けてくれる可能性もある。
だからはじめにうにょうにょいって、
ギャラを濁して後でもめるより、
仕事を頼む際にはっきりギャラの金額を伝えるべきだ。
それがお互いに仕事を気持ちよくする秘訣だと思う。
日本の悪しき風習からギャラの明示がなされないまま、
なりゆきで仕事がはじまってしまうケースが多いが、
そういうのは変えていった方がいいんじゃないかなと思っている。
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