2011年 10月 17日
国家の借金と増税は世代詐欺
アメリカで始まった反ウォール街(金融街)デモ=反格差デモは、
80カ国900都市に拡大。
イタリアでは放火するなど暴徒化するまでに至っている。

日本ではピンと来ないのではないか。
何を反格差デモなんだと。
日本はそのような意味では実にうまく国民を洗脳している、
見事な国民統治が起きているといえる。

しかし日本でも年金支給年齢が70歳に引き上げというニュースに、
若者を中心に多くの人が反発を覚えたように、
世界各地で起きているデモも日本の若者の不満も同根だ。
世代格差。世代不公平。世代詐欺である。

2008年の金融危機と今回の先進国債務危機に見られるように、
金融機関や国家が放漫経営で、
返す見込みのないところにお金を注ぎ込み、
それで自分たちの財務状況が悪くなったら、
銀行や国家は潰すと大変だからといって、
国民から増税したり福祉サービスを低減したりして、
その穴埋めをしようとしている。

その穴埋め方法は明らかに世代間不公平を招くものだ。
今の既得権益=老害世代を守るために、広く国民が負担する。
なかでもそのしわ寄せが大きいのが若者だ。
若者は危機の加害者ではないのに、国民負担を強いられ、
年配者に比べて相対的に低い所得のため、
そのダメージは大きい。

いやその国民負担をすることで危機が解決し、
問題が解決され、景気が回復することによって、
若者がそれに見合ったリターンを得られる、
もしくは将来に希望を持てるならいい。
ところがこの2011年の先進国債務危機でわかったことは、
2008年の金融危機のために、
政府が国民の税金を使って金をばらまいてもほとんど効果がなく、
単にそのツケを若者世代に押しつけるだけだったということだ。

それを欧米の若者は気づいたんです。
危機で税金ばらまいて自分たちにメリットもないどころか、
デメリットだけ押し付け、
老害どもは短い人生の逃げ切りを果たして、
そのしわ寄せは何のメリットも得ていない、
俺たちに押しつけるのかと。

リストラもしない。事業仕分けもしない。
放漫経営の金融機関や国家は助け、
老害世代の権利を守るために規制緩和は行わず、
新しい考えを持った若者は出る杭を打つがごとく、
あらゆる手段を用いて叩き潰し、
自分たちだけが今まで通りトクするために行動している。
だから世界各地で若者たちのデモが起きているのだ。
それは詐欺だと。世代間詐欺だと。

米国もヨーロッパも日本もすべて、
国家の借金が大きな問題となっているわけです。
しかしなぜ国家が借金し続けられるのか。
それは国家に寿命がないから。

人間だったら何歳かで死ぬわけです。
死んだら金は返せなくなる。
だから死ぬ前に全額借金は返してもらわないと困る。
返せるように借金できる上限は決まっているわけです。
これが普通。

しかし国家は違う。
子供にツケを負わせることができる。
今の年配者たちが失政していらんハコモノつくったり、
いっぱい天下り団体作って二重行政したり、
今の経済界に君臨する企業を守るために、
国民のメリットを犠牲にして規制をしたりして、
既得権益を守ってきたムダなコストを借金で調達し、
それをすべて若者世代へと借金を相続させているわけです。
自分たちだげがいい生活をして。

挙句の果てに借金しまくりで大変になったからといって、
それを増税で補おうとする。
増税なら今まで失政をしてきた人たちが負担すべきだが、
むしろそうした人たちを助けるために、
所得の低い若者までにとばっちりがいくという、
とんでもないことが行われ続けている。

この方法は先進国が高度経済成長すれば許されたわけです。
なぜならそれによって一時的に負担増になっても、
その見返りが景気回復となってあったから。

でももはやパラダイムは変わった。
政府が財政支出してバラまいても景気はよくならない。
それどころか問題を先送りし、
若者世代のツケ=借金をどんどん膨らましているだけだと、
わかってしまった。
だから欧米の若者は怒っている。

しかも借金には金利がつく。
問題を先送りにして金額がかさめばかさむほど、
金利という重い負担がのしかかる。
誰が負担するのか?
決まっているでしょう。
何の罪もない若者ですよ。
親やその上の世代の失政のツケを支払わされるだけ。

国家が借金し続けられるのは、
借金を相続できるから。
だから借金しまくって遊んだ老害が死んでも、
そのツケは子供なり孫なりが払えば、
国家は永遠に借金し続けられる。
これぞ借金至上主義社会の錬金術だが、
そのからくりで損をする若者がふざけるなと、
世界各地でデモを起こしている。

世代間でツケを委譲しない、
借金は借金した現役世代が死ぬまでに、
自分たちできっちり返す借金責任主義でも導入しないと、
若者の負担委譲というまやかしが行われ続けることになる。

もういい加減、それは限界にきている。
若者たちだってバカじゃない。
自分たちが負担だけ背負わされて損していることに気づき始めた。

日本でもバカの1つ覚えのごとく、
借金がかさんだら消費税増税というが、
そんなことしたら余計景気は悪くなるだけ。
そんなことより金融資産1400兆円も持っていて、
ろくに金も使わない老害世代から、
金を持っている高齢者の年金支給を減額するとか、
資産税を徴収するとか、
世代間格差の是正による借金返済と財源確保をすべき時だ。

これ以上、世代間格差による詐欺の構図が固定化されれば、
日本はともかく欧米の反格差デモは、
さらに勢いを増すのではないか。

富裕層VS貧困層ではなく、
高齢既得権益層VS若者ツケ負わされるだけの層の戦いだと思う。

日本は特にひどい。
若者は徹底して叩き潰される。
だから日本ではデモすら大きくならない。
そんなことして目をつけられたら、
叩き潰されるだけなのがオチだとわかっているからだ。
これからは世代間格差が世界の大きな問題となるだろう。

借金と増税という2つの錬金術政策を、
いつまでも許してはならない。
負担すべき人間が負担すべき社会や、
規制緩和し若者にチャンスを与える社会にしないと、
思わぬ内紛が起きるのではないかと思う。

若者が未来を持てない社会に国の未来はない。
老害の逃げ切り政策に若者は怒っていることを、
年配世代は知るべきだと思う。


by kasakoblog | 2011-10-17 00:06 | 金融・経済・投資


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