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パキスタンというガン

パキスタンのブット元首相があっけなく暗殺された。
彼女は1999年亡命したが、今年10月、帰国したばかりだった。

パキスタンという国は日本人にとってあまり馴染みのない国だろう。
イラク、イラン、アフガニスタンなどはアメリカが騒ぎ立て、
イラクやアフガンには、戦争を仕掛け、
日本はそれに加担しているから馴染みが比較的ある。
でも考えてみれば、911テロを起こしたビンラディンは、
パキスタンにいるのではないかともう数年前からいわれていて、
アメリカが捜索しているはずなのに一向に見つからず、
イラクのフセイン大統領はあっけなく見つけ出し、死刑に処したことを考えると、
本来、悪の枢軸国家として国際的に批難されるべきパキスタンを野放しにし、
ビンラディン一人捕まえないところを見ると、
やはりアメリカの911テロ自作自演説、もしくは、
ビンラディンによるテロが行われる予兆があったにもかかわらず、
わざと見逃した説などが説得力を持ってくる。

ちなみにすっかり続報ニュースが大々的に報じられない、
イランで日本人学生が誘拐された事件が10月に起き、
イランはあぶないみたいな感情的世論も一部にはあったけど、
今はイラン国外に出され、
アフガンないしパキスタン国境付近で拘束されているといわれている。
こうしてみると、パキスタンという国は、
世界平和を乱す意味ではほんと「ガン」な国なのだが、
インドの経済・軍事的大国警戒からか、
隣国イランが気に食わないことから、
このならず者国家の核保有含め、
民主的でない政治体制にせよアメリカは黙認しているわけだ。

結局、アメリカの世界政策が世界を平和にしないためのもので、
それによってアメリカの軍事産業が必要になり、
軍事産業という公共事業に大量の税金を使う必要性を生み出し続けることで、
政治家、官僚、軍事産業が甘い汁を吸い、
そのアメリカの軍産複合体に、守屋のような防衛省官僚や、
さらには歴代防衛大臣までもが加わっていた可能性が高いわけだ。
そうなると日本も世界を戦争状態にさせることに、
一部の人間が私腹を肥やすために協力しているという、
とんでもないことをやっているわけだ。

さて、このパキスタンだが、
私は1999年、会社を辞めてアジア放浪した際、
行く予定だったのだが急遽パキスタン行きを取りやめた経緯がある。
日本を発って、84日目。
インドのバラナシにいた際、パキスタンで軍事クーデターが起きた、
とのニュースを聞いたからだった。

私はインドからパキスタンーイランートルコに行く予定でいた。
当初計画していたルートを貫徹するには、
パキスタンは避けて通れない道だった。

インドでの情報収集のため、情報は錯綜していた。
「クーデターで日本人旅行者はパキスタンにいけなくなった」だとか、
「いやぜんぜんたいしたことないし旅行も普通にできる」といった、
相反する情報がバラナシのドミトリーで話題になっていたからだ。

日本にいる両親や彼女にも電話をかけたが、
日本ではさらにパキスタンのクーデターニュースの情報などろくにない。
私はパキスタンに行くべきか行かざるべきか迷った挙句、
パキスタン行きを断念したのだった。

当時の日記には、
「今パキスタンに行って旅を楽しめるだろうかと考えたら、
ただ計画だけを遂行するだけの旅は辞めようと思った」
とその理由が書かれている。

実はこの1999年のクーデターにより、
現在のムシャラフ大統領が当時のシャリーフ首相から実権を掌握し、
大統領に就任し、権力を握り続けている人間なのである。
またこの年に、先日暗殺されたブット元首相が亡命を余儀なくされている。
悪の連鎖、悪の根源はずっと続いていて、
私もたまたまその1999年のクーデターにはちあわせ、
旅行の変更を余儀なくされたという経験がある。

悪の根っこを断ち切らない限り、
悪の連鎖はとめどなく続く。
そういうことを含めて考えた時に、
守屋問題の重大さとか防衛庁を省にした安倍内閣の重罪とか、
年金問題や薬害はどうでもいいが、
なんとしてでもアメリカのいいなりになり、
テロ特措法を通そうという政治家を、
我々は選ぶべきかどうなのか、
運良くテロとは無縁の国ニッポンに住む平和ボケ日本人も、
真剣に考えるべき時なんだと思う。

アジア90日間旅行記・インド編↓
http://kasako.web.infoseek.co.jp/asia.files/8-10.html

by kasakoblog | 2007-12-29 23:52 | 政治

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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