2012年 02月 07日
国家がなくなる時代がやってくる
国家という概念は10年でなくなると思っている。
ギリシャやアメリカや日本のように、
借金山盛りでで破綻するからなくなるという話ではない。
国家という概念が消滅するという話だ。

かさこマガジン2で
「日本は変わった。世界は変わった。あなたは変わった?」
と投げかけた。
多分、多くの人は「日本は変わった」というのは納得いくと思う。
震災と原発。
でも「世界は変わった」の方は、
一体何が変わるのか、よくわからない人もいるのではないかと。

私が世界は変わると思っているのは、
金融資本主義経済システムが崩壊し、
まったく新しい経済システムができることと、
国家がなくなることの2つだ。

国家がなぜなくなるか。
世界の人たちが通貨で取引せず、
ネット上のポイントで決済する時代が、
もうまもなくやってくるからだ。

イメージとしてわかりやすいのは、
フェイスブックポイントができて通貨代わりになるみたいな話。
例えばフェイスブックで私が撮影したネコの写真を販売したとする。
フェイスブックは世界とつながっているわけだから、
日本人が買うとは限らないわけで、
アメリカ人か買ったり、中国人が買ったりするかもしれない。

今までだったらそこに通貨の壁がある。
ドルで払うか、元で払うのか、円で払うのか。
為替レートはいくらなのか、両替手数料はいくらなのか。
通貨が違うことによって、余計な手数料をとられたり、
レートの変動によって、
どちらかが損をしたり得したりする可能性が出てくる。
そもそも値段を1000円とつけるのか、10ドルとするのか、
値段設定も悩ましい問題だ。

しかしこれが全世界共通の、
フェイスブックポイント1000Pだったらどうだろう?
為替レートの変動はないし、
世界共通通貨のネット上のポイントで相互に決済すれば済んでしまう。

私がネコの写真を販売して中国人から1000P得て、
その1000Pで私がアメリカの写真家の写真集を買うとする。
こうしてポイント間決済が主となれば、
円もドルも元もいらなくなる。

通貨がなくなるということは国家がなくなるに等しい。
お金を出すというのは国家を国家たらしめる、
最高の権力を持っていることを意味する。
お金を勝手に刷れる権力を持っているのが国家だ。
しかし世界共通通貨になってしまったら、
国家権力が弱体化することは目に見えている。

実際にそれが起きているのがギリシャだ。
ギリシャは国家だが、通貨はユーロ。
だからギリシャ危機が起きてしまっている。
なぜならギリシャで勝手にお札を刷れないから。
だから危機が混迷し、
その危機解決のためには、共通通貨をやめて、
独自通貨のドラクマを発行するしかないともいえる。

ネットポイントが共通通貨になれば、
日本やアメリカが自分たちの勝手な都合で、
紙幣を刷れなくなる。
とするとこれは国家消滅の第一歩だ。

そしてネットポイントにはもう1つ、
国家を消滅させてしまう要因がある。
税金だ。
国家を国家たらしめているのは、
勝手にお金を作れることと、
国民から金を奪える=税金という仕組みがあること。

しかしネットポイントになったらどうだろう?
日本人の私がネコ写真をアメリカ人に、
円でもなくドルでもなくポイントで売ったら、
消費税はどうなるのか?
日本基準なのかアメリカ基準なのか。
ポイントから税を徴収するのか。
ではそれはどこが徴収するのか。
日本人が売ったら日本に徴収権利があるのか。
では私がネパール滞在中にネコ写真を売ったら、
ネパールに税金が入るのか。
それとも国籍主義で課税するのか。

例えば私が中国で会社を設立し、
その会社がネコ写真をアメリカ人に売ったら、
中国に税金が入るのか。

今、実際こうした複雑に絡み合ったグローバル取引を、
どの段階でどこの国が課税できるのかは、
極めて難問になっている。
日本企業の中国支社がアメリカ企業に物を売ったらどうなるのかとか。

そもそも何を持って日本企業と定義するのかも、
極めて難しい。
日本に本社があれば日本企業なのか?
株主が日本人なら日本企業なのか?
従業員が日本人なら日本企業なのか?
売上比率が日本が多いと日本企業なのか?

ネットによってボーダレスになった社会において、
国という概念は極めてあいまいだ。
独自通貨も発行できず、課税もできなくなったら、
国家は消滅するしかない。

ここで書いたことは厳密に突き詰めていくと、
さまざまな論理矛盾や無理が出てくるだろう。
しかし大まかな世界の方向として、
ネットポイントが決済の主流になった時に、
起きるかもしれない世界システムの決定的変化は、
考えておかなければならないことだ。

世界共通通貨が出てきてしまうと、
国家が国債という紙切れを出して、
財政をちょろまかすという、
イカサマ金融資本主義が通用しなくなる。
すると今、国家が行っている、
財政・金融・経済政策は根本的に覆ってしまう。

細かい点でいえばいくらでも突っ込みどころ満載の話だと思うが、
ネットポイントが世界共通通貨になることで、
各国通貨がなくなり、よって国家がなくなるということは、
この10年で起きる変化として十分あり得ると思う。

今、当たり前だと思っていることが通用しなくなり、
根本的に世界の社会システムが大きく変わる、
大変革の過渡期なのだと思う。

常識の枠組みで目先のことしか考えていないと、
時代の大きな波に翻弄されてしまうだろう。

世界は今後大きく変わるはず。
だから私たちも時代の変化を先取りして、
変わらなければならない。


by kasakoblog | 2012-02-07 02:07 | 金融・経済・投資


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