被災者のためのイベントはしない。首都圏の人のためのイベント
2012年 03月 06日
日本全土が揺れた東日本大震災の記憶を風化させず、
日本のどこで大地震や原発事故が起きてもおかしくない今、
被害を拡大させない減災のためのイベントを、
被災地以外でやる意味は十二分にあると思う。
被災地でも311近辺に様々なイベントが行われるようだが、
あるボランティアの方が先日こう嘆いていた。
「花火をやるそうです。
それでいっぱい協賛金も集まったみたいで。
しかし今、花火する資金があるなら、
いくらでも別のことに使うべきなのに……」
花火イベントの発端はある1人の被災者が、
鎮魂のために311に花火をあげたいとの話かららしいが、
被災者・被災地には人によって様々な意見があり、
また問題も山積みのなかで、
たった1人の被災者の声によって、
被災地にとってかけがえのない大切なお金が、
意味があるかどうかよくわからないイベントに使われるには、
もったいないなと思う。
私は被災者のためのイベントはしない。
なぜなら私は被災者ではないし、
どれだけ同情してみせたところで、
絶対に被災者の気持ちにはなれないからだ。
被災者の方々に何十人となく話を聞き、
その話を聞いたまま記事にすることはできても、
私自身が被災者ではない限り、
そこには圧倒的な溝があると感じている。
「だから何もしない」のではなく、
被災者ではないけど、そのことをわかった上でできることはある。
昨年は被災地取材に行き、
あまり表には出てこない被災者のリアルな声や、
被災地のリアルな現状をネットを通じて伝えることにより、
私と同じ立ち位置である被災地以外のボランティアに、
活動の参考になるような情報を提供することだった。
そして今、私ができることは、
被災者のためのイベントではなく、
私と同じ立場である被災地以外に住む人に、
将来、大地震が起きて、自分たちが被災地になったら、
どんなことが起きるのかということと、
またどこかで大地震が起きた時に、
どんなボランティアをするといいのかという、
この2点だと思っている。
なぜなら私は被災者ではないから、
本当に被災者のためになるイベントができるとは思えないが、
被災地以外の人のためになることは、
同じ立場ゆえ少しはできると思う。
そして私は被災地以外の人の中では、
かなり被災地取材を通して、
いろんなことを見聞・体験している。
それを活かして、被災地以外の人たちに、
東日本大震災の取材で得たことをもとに、
次なる災害が起きた時に、
どんなことに気をつければいいかなどを、
私なりに話すことができると思っている。
もちろん私の言うことがすべて正しいわけではないが、
被災地以外の人が災害時対策を考えるきっかけになるとは思う。
そんなわけで3/11(日)に鎌倉プリンスホテルで、
写真展(11:00~17:00)および、
パネルディスカッション(15:30~17:00)の出演を。
3/20(祝・火)には、出版記念パーティー&かさこオフ会と称して、
私が被災地取材で知り得たことを講演することで、
被災地以外の人に何かの役に立てるのではないかと思っています。
(18:00~21:30)
ぜひお時間あれば3/11の鎌倉プリンスホテルでの写真展、
もしくは3/20のかさこオフ会にご参加いただければと思います。
地震が起きるのを止めることはできない。
でも地震が起きた後の“人災”を減らすことはできる。
来たるべき大地震に備えて、
私の写真展や講演が人災を減らす一助になり、
被害を少しでも減らすことができればと願っています。
<かさこオフ会詳細>
日程:3/20(火・祝)18時~21時30分
場所:老舗旅館「鳳明館」本館大広間(文京区本郷5-10-5)
会費:4000円前後
定員:60名前後
・講演「かさこが見た被災地とその教訓」
・鎌倉での約30枚の写真展示
・被災地取材本のご紹介
・通常のかさこオフ会
参加申し込みの方は、
kasakotaka@hotmail.com
までメールください!
友達や知人をどんどん誘って、
一緒に来ていただいて構いません。
だいたいの人数を把握したいため、
早めに参加希望のメールをいただけると助かりますが、
当日飛び込み参加もOKです。
<311鎌倉写真展詳細>
・場所:鎌倉プリンスホテル・バンケットホール
・交通:江ノ電七里ヶ浜駅から徒歩約8分
・住所:鎌倉市七里ガ浜東1-2-18
・時間:写真展11:00~17:00(入場無料)
・パネルディスカッション15:30~17:00
※当日は終日、会場にいる予定です。