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ミスチル「花」に救われて偏差値30から薬剤師の改革の旗手に!

「中学2年生の時にミスチルの「花~Memento Mori」を聴き、
勉強しなくてはまずいと思って勉強するようになりました」

そう話してくれたのは、かさこ読者で、26歳になる薬剤師の方。
4月から博士課程に進む、とっても理知的な方で、
私にわかりやすく薬剤師の役割や業界の問題点、
今後の展望と自分の役割について、明快にお話しいただいた。

彼の話を聞いて思った。
ここにも変えなければならないと思っている人がいて、
実際に行動し、業界を変えようとしている人がいる。
行き詰ったこれまでの業界では立ち行かなくなる。
きっと彼は数年後に薬剤師の改革の旗手となり、
業界を変える若手のホープとなると確信した。

そんな彼は「実はずっと勉強しないバカだったんですよ」という。
謙遜かと思いきや本当に頭が悪かったらしい。
両親は中卒。勉強しろという雰囲気もなく、
勉強しなくてもどうにかなるやという感じだったので、
まったく勉強せず、中学校時代、偏差値は30台だった。

そんな彼が勉強するようになったきっかけは、
なんとミスチルの「花~Memento Mori」に衝撃を受けたからだという。
「Memento Mori」=メメント・モリ=死を想え~というメッセージに、
ふともし親が死んでしまったら、
自分は食っていけなくなるんじゃないかと思い、
真剣に勉強するようになったという。

「こんなバカでも誰かに頼られたい。
そんな仕事をしたい」と思い、医療関係を考えた。
医者はさすがに無理そうだが、
薬学部に行く友人がいて薬剤師という仕事を知り、薬学部に入学。
病院での現場も経験しながら、
博士課程にも進んでいる。

彼が私に会いに来た理由は、
「このまま狭い業界にいて、
忙しさに流されて視野が狭くなってしまうのが怖い。
視野を広げるにはどうしたらいいか、
そのためのタイムマネジメントをどうしたらいいか、
患者さんや医師たちと短い時間で、
円滑なコミュニケーションをするにはどうしたらいいか」
といったことを聞くためだった。

そもそも薬剤師業界の現状について知らない私に、
こんな風に丁寧に説明してくれた。

薬剤師とは医者の処方箋にそって、薬を調合する人。
今は医者の補助的な役割に過ぎなくなってしまっている。
でも本来、薬剤師という職業が誕生したのは、
中世ヨーロッパで王様お抱えの医者が、
薬を処方すると毒殺される可能性もあるので、
医者のチェック役として医薬分離するために、
薬剤師という職業が誕生した。

本来の薬剤師は医者の処方箋の間違いを指摘するぐらいの、
役割があってもいいが、
今はすっかり医者のいいなりにしか過ぎなくなってしまっている。

また日本の医療制度の問題は、
薬局に行くより病院に行った方が、
薬が安くもらえてしまうこと。
だから多くの人は健康管理を気にせず、
長時間労働、睡眠・運動不足、毎日晩酌などして、
なんかあったら病院にかかればいいと思っている。
でも患者が3割負担ということは後の7割は誰かが払っている。
このままだと保険制度が立ち行かなくなってしまう。

薬局の薬剤師の社会的役割が大きくなり、
病院に行く前に薬局に来たお客さんに合わせて、
適切な薬を与えて、病院の負担や医療費負担を下げるような、
そんな社会になった方がいい。
また病院での医者の負担を軽減するためにも、
薬剤師が患者さんと接する機会を増やして、
医者の代わりに薬を処方するような、
そんな風になったらいいのではないかと。

しかし日本の薬剤師業界にはいびつな問題もあるという。
近年、規制緩和で薬学部が全国で乱立されたため、
薬剤師の数が急増し、就職が難しくなったという。

一方、就職難は都市部の病院や薬局にのみ限った話で、
地方の薬局はまったく薬剤師が集まらない。
そのため破格の月給を出して募集するところもあるが、
それでもみな都市志向が大きく、
薬剤師はいっぱいいて就職は激戦なのに、
地方の求人は苦労するというおかしな状況も生まれているという。

私は薬剤師の彼と話していて、
とても気持ちいいことがあった。
それは、病気を治すには、
何よりも患者さんの意志や自己管理が最も大事で、
病院や医者や薬に依存させてはいけないということだ。

こんなのは当たり前だと思うかもしれないが、
昨年、被災地取材をしていて、
さんざん見てきたおかしなボランティアは、
こういう見方ができない。

被災者=かわいそうな人=誰かが助けてあげないといけない病人。
病人に自ら買い物させるなんてとんでもない。
病人に自ら料理作らせるなんてとんでもない。
病人が花火みたいっていったら花火をあげ、
病人がおもちゃほしいっていったらおもちゃを買ってあげる。
そしていつまでたっても病人を退院させることを考えず、
自分が甲斐甲斐しく付き添ってあげることに生きがいを感じ、
だからこそ病人は病人であり続けなければならないわけで、
自立支援じゃなく依存支援をしてしまう。

でも薬剤師さんでもそうだし、
理学療法士さんでもそうだけど、
彼らと話していると、病人をいつまでも病人扱いして、
何でも医療関係者がやってあげることを善とはしていない。

むしろ自分たちの手から離れて、
自分一人で生きていけるようになることをゴールにしている。
そこには患者のわがままをすべて聞くことではなく、
時には患者の生活習慣を正したり、
患者の自己管理を徹底したり、
患者が自らできることは、
自らさせたりするってことが貫かれている。

なぜなら患者が自己管理せず、
現状の医療制度に依存することで、
国家が潰れそうになっており、
自分たちの業界も激務と負担増でむちゃくちゃになってしまっている、
現場を知っているからだ。

だからこそ町の薬局の薬剤師の役割が今より重要になり、
病院依存になる前のストップ役、
病気になる前の予防の大切さを知っているのだろう。

それにしても偏差値30台だった彼が、
ミスチルの曲を聴いて勉強するようになり、
業界を変えようという志まで持つようになったなんて、
ほんとにすごいなと思う。

音楽ってすごい。
ミスチルツアーは運よく4月の西武ドームと、
5月の東京ドームに行けることに!
ツアーレポートまた書きます。

そういえば、彼が私の日記を読むようになったきっかけは、
ミスチルつながりみたい。

by kasakoblog | 2012-03-27 00:07 | 働き方

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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