死の町となったDASH村付近へ~がれき広域処理と原発再稼働
2012年 03月 30日
今日は高放射線量のために、
計画的避難区域となっている葛尾村、浪江町へ。
宿泊している猫シェルターのある福島県田村市の一部地域は、
0.12~0.25マイクロシーベルト/時と、
東京と変わりない低い放射線量の場所もあり、
むしろ田村市より原発から離れた郡山や福島市の方が、
線量が高い状況にあるが、
田村市から車で30分程度走った、
葛尾村や浪江町はほとんどが「死の町」。
放射線量はぐんぐん上がり、浪江町の高いところでは、
大気の線量が14マイクロシーベルトという恐ろしさ。
私が入った浪江町は原発から20キロ圏外にもかかわらず、
この高さである。
浪江町にあるDASH村の入口にも行ってきたが、
この辺りは付近と比べるとだいぶ低いが、
3~4マイクロシーベルトあった。
日本の田舎的風景が広がるのどかなところで、
ガイガーカウンターがなければ、
こんなに危険な場所とはわからない。
しかしカウンターを見ながら線量が高い地域にいると、
ただならぬ緊張感を覚え、
心理的な不安は相当なものがある。
こんなところに人が住めるか。
そこら中でめまぐるしく変わる数値に、
除染なんてできるか。
この町なら土地はいっぱいあるし、
大気の線量があまりにも高いので、
ここにがれきを置いても何も困らないのではないか。
宮城、岩手からも近く、
わざわざ九州だの沖縄に持っていく必要はないのではないか。
そんなことを自ら高放射線量地区に行き、感じてきた。
原発再稼働とかいっている連中は、
計画的避難区域に住めばいい。
ガイガーカウンターが高い数字を記録し続ける恐怖を、
肌で感じたことがないからのんきに再稼働などと言えるのだろう。
帰ってきてからシェルターの猫に癒された。
高放射線量にいるということが、
物理的には何の感知もできないのだが、
心理的には相当なプレッシャーになっていたようだ。
また帰りに計画的避難区域に住んでいたため、
避難を余儀なくされ、6人家族が今は5か所に、
ばらばらに生活せざるを得なくなった話も聞いた。
その話も近日中にブログに掲載します。
こういう体験を直に経験してないから、
のんきに除染とか原発再稼働とかいえるのだろう。
原発の恐ろしさを肌で味わえば、
日本全体の死の町にする選択など、
絶対にしないだろう。
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