
今日は人を避け(笑)、
街並みを見渡す岩山にそびえたつ、メヘラーンガル砦へ。
1459年に建設したという豪華な王宮だ。





外から見る限り単なる砦、城壁だけど、
中は豪勢な宮殿や部屋もある。

砦から眺める街並みの風景も圧巻!
まさにブルーシティー、王様気分だ。

砦の後は白亜の墓廟ジャスワント・タダも見学した。
ただとにかく暑い。
最高気温予想は39度。


しかも坂道が多い。
さてこの暑さで午後も観光するのはしんどいし、
屋上レストランで写真の整理でもするか、
などと考えていた時、ふと思いついてしまったのだ。
ジョードプルに今日泊まるのやめて、
次の目的地に行っちゃえばいいんじゃない?
宿には2泊といってある。
次の町までの交通手段はまだ調べていない。
まだジョードプルで観光してない宮殿もある。
でも思いついてしまった!
なんせ砦からの帰り道も、
昨日さんざん写真を撮った子供たちと何人も会い、
その度に「1フォトプリーズ!1フォトプリーズ!」攻撃にあい、
さらには慣れてきたのか、
私が写真を撮ってやるからカメラをよこせとか、
かなりたんだん面倒になってきたこともあり、
この狭い旧市街をまた半日うろうろするのは「危険」だ(笑)。
かといって部屋に閉じこもっていてももったいない。
泊まったホテルが高い割にはホットシャワーが出ないこととか、
泊まったホテルのレストランが、
昼食も夕食も朝食もすべてあまりうまくなかったこともあり、
ジョードプル撤収案はいいアイデアのように思えた。
砦見学を終え、レストランで食事をし、
ホテルに帰ってきたのが12時40分。
「アジメール行きのバスはあるか?」と問い合わせたところ、
13時半と19時半あるという。
「じゃあ13時半で!」「急げ、時間がないぞ!」
2泊するつもりだったので、
ちらけた部屋をあわてて片付けて、
オーナーが突然2泊から1泊に変えたことを、
不思議がっている様子をよそに、
急いでチェックインしてアジメール行きのバスに乗ったのであった。
出発時刻13時半。到着時刻18時。
4時間半の間、休憩一切なし。
オンボロバス。クーラーも扇風機ももちろんない。
炎天下。窓をあけると、
インドの街並みのトイレくさい臭いが漂ってくるとの、
ものすごいほこり。
音楽を聴こうにも乗客がスピーカーオンにして、
あちこちでインド音楽をかけているのと、
とにかく走っている間は、
けたたましいクラクションが鳴り止まないので、音楽は断念。
ああ、これがインド!
もともとジョードプルの次の目的地は、
ジャイプールにしていたが、
バスも電車もかなり長時間乗るので、
これは危険と判断し、途中の町に立ち寄ることにした。
それでもまるで苦行の4時間半。
しかしバスの車窓から様々なインドの町を見て思う。
インドが経済成長するなんて30年先の話、
いや一生、成長しないんじゃないか?
確かに一部の大都市は発展しているけど、
たとえば中国なんかと比べたら10~20年ぐらい遅れている。
というかインドには資本主義とか経済成長うんぬんの前に、
町をきれいにするとか生活を楽に便利にしたいとか、
そういう感情がないのではないかと、
街並みのすさまじさを見て思うのだ。
そんなことを思いながら、
ほこりまみれになりやっとアジメールに到着。
この町もあたまおかしいくらい、
オンボロ家やオンボロ店に人人人だらけ。
この人だらけの町はちょっとしんどいので、
アジメールからオートリキシャに乗って、
山を越えること約40分。
湖に囲まれたヒンズー教の聖地プシュカルに19時に到着。
湖で沐浴するガートが見える湖畔のよさげなホテルを探し当て、
ここで泊まることになりました。
私の旅はいつもこんな感じ。
ひとところでどうもゆっくりできないたちで、
時間があれば1つでも多くの町を、
見て回りたいと思ってしまう。
だからどんどん当初立てた予定が変わり、
ガイドブックをはじからはじまで眺めながら、
もし時間ができたらここにもいこうと、
いっぱい目星をつけてある。
私の場合は、1つの町に執着せず、
また新しい町、また新しい町に出会える、
その新鮮味がわりと好きで旅をしています。
そんなわけで当初の予定より1日早まり、プシュカル到着。
ここは山奥で静かな湖がある街並みだけに、
インドの大きな町のような喧騒があまりなく、
バラナシをもうちょっと静かな感じにしたような町で、
また違ったインドの街並みが楽しめそうです。




自分の体調やその時の気分などに応じて、
どんどん予定を変えてきます。
場合によってはインドじゃない場所に行く可能性も。
旅で危険なのは行きたいところに行っているはずが、
途中から義務感に変わってしまうこと。
あそこは有名な観光地だから見なきゃいけないとか、
ここは世界遺産だから外せないだとか。
自分の行きたいところに行けばいい。
世間的な評価なんて関係ないし、
義務で立ち寄らなきゃいけないところなんて、
仕事じゃないんだからどこもない。
旅も人生も同じ。
いつしか自分のやっていることが、
「義務感」や「世間一般の評価」を考えた行動になっていたら、
「それって本当に自分のやりたいことだった?」
って考えてみよう。
次の目的地を決めるのはあなた自身。
どこに行ったっていい。
自分の行きたいところに行けばいい。
そんな軽やかな旅を続けます。