ジョードプル脱出!プシュカルにいます
2012年 04月 29日
今日は人を避け(笑)、
街並みを見渡す岩山にそびえたつ、メヘラーンガル砦へ。
1459年に建設したという豪華な王宮だ。
外から見る限り単なる砦、城壁だけど、
中は豪勢な宮殿や部屋もある。
砦から眺める街並みの風景も圧巻!
まさにブルーシティー、王様気分だ。
砦の後は白亜の墓廟ジャスワント・タダも見学した。
ただとにかく暑い。
最高気温予想は39度。
しかも坂道が多い。
さてこの暑さで午後も観光するのはしんどいし、
屋上レストランで写真の整理でもするか、
などと考えていた時、ふと思いついてしまったのだ。
ジョードプルに今日泊まるのやめて、
次の目的地に行っちゃえばいいんじゃない?
宿には2泊といってある。
次の町までの交通手段はまだ調べていない。
まだジョードプルで観光してない宮殿もある。
でも思いついてしまった!
なんせ砦からの帰り道も、
昨日さんざん写真を撮った子供たちと何人も会い、
その度に「1フォトプリーズ!1フォトプリーズ!」攻撃にあい、
さらには慣れてきたのか、
私が写真を撮ってやるからカメラをよこせとか、
かなりたんだん面倒になってきたこともあり、
この狭い旧市街をまた半日うろうろするのは「危険」だ(笑)。
かといって部屋に閉じこもっていてももったいない。
泊まったホテルが高い割にはホットシャワーが出ないこととか、
泊まったホテルのレストランが、
昼食も夕食も朝食もすべてあまりうまくなかったこともあり、
ジョードプル撤収案はいいアイデアのように思えた。
砦見学を終え、レストランで食事をし、
ホテルに帰ってきたのが12時40分。
「アジメール行きのバスはあるか?」と問い合わせたところ、
13時半と19時半あるという。
「じゃあ13時半で!」「急げ、時間がないぞ!」
2泊するつもりだったので、
ちらけた部屋をあわてて片付けて、
オーナーが突然2泊から1泊に変えたことを、
不思議がっている様子をよそに、
急いでチェックインしてアジメール行きのバスに乗ったのであった。
出発時刻13時半。到着時刻18時。
4時間半の間、休憩一切なし。
オンボロバス。クーラーも扇風機ももちろんない。
炎天下。窓をあけると、
インドの街並みのトイレくさい臭いが漂ってくるとの、
ものすごいほこり。
音楽を聴こうにも乗客がスピーカーオンにして、
あちこちでインド音楽をかけているのと、
とにかく走っている間は、
けたたましいクラクションが鳴り止まないので、音楽は断念。
ああ、これがインド!
もともとジョードプルの次の目的地は、
ジャイプールにしていたが、
バスも電車もかなり長時間乗るので、
これは危険と判断し、途中の町に立ち寄ることにした。
それでもまるで苦行の4時間半。
しかしバスの車窓から様々なインドの町を見て思う。
インドが経済成長するなんて30年先の話、
いや一生、成長しないんじゃないか?
確かに一部の大都市は発展しているけど、
たとえば中国なんかと比べたら10~20年ぐらい遅れている。
というかインドには資本主義とか経済成長うんぬんの前に、
町をきれいにするとか生活を楽に便利にしたいとか、
そういう感情がないのではないかと、
街並みのすさまじさを見て思うのだ。
そんなことを思いながら、
ほこりまみれになりやっとアジメールに到着。
この町もあたまおかしいくらい、
オンボロ家やオンボロ店に人人人だらけ。
この人だらけの町はちょっとしんどいので、
アジメールからオートリキシャに乗って、
山を越えること約40分。
湖に囲まれたヒンズー教の聖地プシュカルに19時に到着。
湖で沐浴するガートが見える湖畔のよさげなホテルを探し当て、
ここで泊まることになりました。
私の旅はいつもこんな感じ。
ひとところでどうもゆっくりできないたちで、
時間があれば1つでも多くの町を、
見て回りたいと思ってしまう。
だからどんどん当初立てた予定が変わり、
ガイドブックをはじからはじまで眺めながら、
もし時間ができたらここにもいこうと、
いっぱい目星をつけてある。
私の場合は、1つの町に執着せず、
また新しい町、また新しい町に出会える、
その新鮮味がわりと好きで旅をしています。
そんなわけで当初の予定より1日早まり、プシュカル到着。
ここは山奥で静かな湖がある街並みだけに、
インドの大きな町のような喧騒があまりなく、
バラナシをもうちょっと静かな感じにしたような町で、
また違ったインドの街並みが楽しめそうです。
自分の体調やその時の気分などに応じて、
どんどん予定を変えてきます。
場合によってはインドじゃない場所に行く可能性も。
旅で危険なのは行きたいところに行っているはずが、
途中から義務感に変わってしまうこと。
あそこは有名な観光地だから見なきゃいけないとか、
ここは世界遺産だから外せないだとか。
自分の行きたいところに行けばいい。
世間的な評価なんて関係ないし、
義務で立ち寄らなきゃいけないところなんて、
仕事じゃないんだからどこもない。
旅も人生も同じ。
いつしか自分のやっていることが、
「義務感」や「世間一般の評価」を考えた行動になっていたら、
「それって本当に自分のやりたいことだった?」
って考えてみよう。
次の目的地を決めるのはあなた自身。
どこに行ったっていい。
自分の行きたいところに行けばいい。
そんな軽やかな旅を続けます。