日本の正社員制度は護送船団方式~クビ切りしやすくすべき
2013年 03月 15日
安倍政権の有識者会議でこんな声が上がっている。
こういうのを聞くと、1にも2にも、
「正社員の雇用を守れ!」「格差社会だ!」
なんて批判する人がいるが、私はとんだお門違いだと思っている。
もっと正社員のクビを切りやすくしないと、
まじめに働いている正社員までもが被害を受けてしまう。
だから私は派遣社員を増やす方向もいいと思うし、
正社員のクビ切りしやすくするのもいいことだと思う。
はっきりいって日本の正社員制度って護送船団方式。
護送船団方式とは、
最も速度の遅い船舶に合わせて航行するところから、
特定の産業において最も体力のない企業が落伍しないよう、
監督官庁がその産業全体を管理・指導しながら、
収益・競争力を確保すること。
(Yahoo辞書)
かつて日本の金融業界が無駄に何社も乱立し、
非効率だったことからこの言葉が使われ、
結果、金融業界はメタメタになり、
今ではすっかり淘汰されて、
メガバンクが3つしかなくなったわけだけど、
日本企業の正社員制度は簡単に解雇できないがために、
まさにこの護送船団方式になっていることが、
国家も企業も国民も不幸にする元凶になっていると思う。
どういうことか。
正社員はなかなか解雇できない。
↓
・明らかに無駄飯食っている役立たずの社員が跋扈。
・利益に貢献するより、社内政治に長けたごますり人間ばかりが残る。
・ろくにパソコンもスマホもネットも使いこなせない、
老害社員が高給とって社内でいばっている。
↓
・若者の新規採用減少
・若い世代の給与抑制圧力
・役立たず社員のためにできる社員がカバーしなくてはならない
・まじめに働いている社員のモチベーション低下
↓
結果、企業内に活力が失われ、
非効率な生産体制が残され、
グローバル競争や国内競争に勝ち残れず、
安易に新商品を乱発するか、
安易に価格を値下げすることで乗り切ろうとし、
社員にサービス残業を押しつける。
というどうしようもない状態になっている。
他国より長時間・低賃金で働かされているわりに、
労働生産性が低いのはこのためだろう。
日本は資本主義社会といいつつ、
極めて非効率な社会共産主義的社会の側面が強い。
規制に守られたずさんな電力会社や、
未だに意味不明の会社が乱立する電機業界などは、
最たる例かもしれない。
私は仕事柄、企業取材が多いが、
ダメな企業ってたいした案件でもないのに、
4人も5人も打ち合わせに出てくる。
しかもそれぞれの役割分担がはっきりしない。
こんな無駄なコストをかけているのを見ると、
社内にはお荷物社員であふれかえっているから、
こうして何人も打ち合わせに無駄に出席し、
仕事した気になっているんだろうなと思ったりする。
この状況を打開するには、
お荷物社員のクビを切りやすくすることだ。
正社員だから解雇ができないために、
お荷物社員が幅をきかせている。
こういう人をバサバサ解雇し、
社内の新陳代謝をよくし、
活力を生むような体制にしないと、
お荷物社員のせいで、まじめに働いている社員までもが、
とばっちりを食ってしまう。
もちろんクビを切りやすくしたところで、
今のどうしようもない非効率な日本企業は、
お荷物社員のクビを切るどころか、
お荷物社員が権力を持っているがために、
自分より能力のある社員や、
口うるさくても会社にシビアな意見を言ってくれる、
貴重な社員からクビを切りかねないわけだが、
そうなればダメな企業は早々に潰れることになり、
それはそれでいいことだ。
いつまでも腐った企業を守っているから、
日本全体に閉塞感が漂い、将来に希望が見出だせない。
やれ格差がどうのなんていうけど、
アメリカや中国やインドの格差に比べれば、
日本の格差なんてまだまだたいしたことはない。
格差社会=悪という名のもと、
足を引っ張る社員のために、
みんなが犠牲になるというお粗末な状況を改善しないから、
外国企業に負けてしまうのだ。
護送船団方式の日本の正社員制度はもう限界。
究極的には正社員という制度そのものがなくなり、
企業には経営層とそれを取り巻く数人のスタッフ、
あとはすべて業務ごとに、
契約社員なり派遣社員なり外注なりに切り替わり、
仕事ごとの契約スタイルに代わる時代が、
10年以内にやってくるのではないか。
お荷物社員は生き残れない。
がんばったものだけがきちんと報われる。
そうするためにも正社員のクビは、
切りやすくさせても構わないと思う。
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