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復興予算をネコババした皆様、今も二重ローンで仮設住宅暮らしで苦しんでいます~被災地レポート

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「明日は4時から石巻××××さんと津波全損の家の残ローンの話し合い
去年の今頃、不動産とお願いに行ってから早一年…
返事待ちの間 イライラと利子ばかりが増えました…
最悪事態、二重ローンになったら、
この子を養子に出した方がこの子の幸せではないか?とまで考えてしまう」

これは宮城県石巻市に住む米谷康予さん(42歳)のフェイスブックの投稿。
この投稿を見て、気になり、取材依頼のメールを送り、2013年7月26日に石巻で取材した。

米谷さんは東日本大震災の2年前、
石巻市大門町に自身が経営する美容院の店舗兼自宅を購入。
しかし震災の津波により全損。実家も同様に全損。
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(写真:骨格は残っているものの、全損認定された米谷さんの家)

今は8歳になる息子さんと4畳半2間の仮設住宅に暮らしている。
ご両親も同じ仮設住宅で暮らしている。
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仮設住宅に入居したのは2011年8月のこと。
来月で仮設暮らしは2年になる。

シングルマザーゆえ、被災したとはいえ、
美容院を再開し、稼がなければならない。
お客さんはみな地元の人ばかり。
生活のためにも、お客さんのためにも、
早く新しい店を作らないことには始まらない。

地震保険でおりた資金などを使い、石巻の高台に土地を購入。
土地を担保に日本政策金融公庫から融資を受け、
トレーラーハウスを購入し、そこで美容院を営んでいる。
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(内装の一部は、被災地で家を無償で修理するボランティア「STEP」さんが協力してくれた)

「子供がまだ小さいうちは一緒にいる時間をちゃんと作りたい」
との思いから、営業は16時までに限定し、
これまでの常連客のみの完全予約制で仕事をしている。

米谷さんをこの2年、苦しめ続けているのは、
全損した店舗兼住宅のローン問題だ。
震災の1年半前に建てたばかりの家のため、ローンが残っている。
しかしもはやこの津波被災地に住むことはできないので、
新たに土地とトレーラーハウスを購入した。
このままずっと仮設住宅暮らしを続けるわけにもいかないので、
購入した土地に住宅も建てたい。
しかしこのままだと二重ローンになってしまうし、
ローンを抱えたままのシングルマザーの個人事業主では、
住宅ローンが借りれない可能性もある。

二重ローンになったら生活は苦しくなる。
弁護士などに相談し、被災ローン減免制度を申請したが、
要件を満たしていないと却下されている。
今、新たに金融機関の同意書をつけて三度目の申請中だが、
ローンが減免されるかはわからない。
この2年、ローンの支払いはとりあえずストップにはなっているが、
利子だけは増え続けていく。

このため、「最悪事態、二重ローンになったら、
この子を養子に出した方がこの子の幸せではないか?とまで考えてしまう」
という追い詰められた言葉まで出てしまう。

津波で家が全損し、
子供と2人とはいえ4畳半2間の狭い仮設住宅暮らしを強いられ、
お金を借りてトレーラーハウスで美容室を経営している被災者がいる中、
我々が支払っている復興のための税金は、北海道や沖縄の道路工事、
鹿児島のウミガメの保護観察や鳥取のご当地アイドルのイベントなどなど、
被災地とはまったく関係のないものに使われまくっている。

今も仮設住宅で暮らしている人がいる。
二重ローンで苦しんでいる人がいる。
そういう被災者たちを助けるために、増税したはずなのに、
我々の税金は、二重ローンで仮設住宅暮らしの人にお金が回らず、
鳥取のご当地アイドルイベントとかに使われている。

米谷さんはこんな風にいう。
「復興予算じゃなく東日本大震災便乗予算ならそんなに頭にこないかな?」

被災者をないがしろにして復興予算をネコババした、
官僚、自治体、政治家は全員、被災者に自分の自宅を提供し、
被災者の代わりに二重ローンを肩代わりして、
仮設住宅暮らしをしながら、復興予算の使い道について考えればいい。
そしたら復興予算を被災地以外に流用するなんて犯罪的行為はまずしないだろう。

税金の使い方がおかしければ復興なんかできるはずもないし、
国民を助けるために税金をとっているのでなければ、税金を支払う意味もない。

参議院選挙でも連呼された東日本大震災の復興。
与党や野党関係なく、大災害にあった方を助けるために、
まだ使われていない被災地以外の復興予算を見直すだけでなく、
今まで復興予算と称して、関係のない使ったお金を、
全額返させるべきだと思う。
それができないのなら、せめて被災者に代わって仮設住宅暮らしをすればいい。

もう2年も過ぎているのに、まだ仮設住宅で暮らしている人がいる。
復興復興と叫ぶのなら、大災害にあった被災者の二重ローン問題ぐらい、
被災地以外でネコババした予算を使えば、あっという間に解決するのではないか。

・復興予算がいかに詐欺的犯罪なのかをわかりやすく解説
http://kasakoblog.exblog.jp/20743444/

・被災地でボランティアが家を無償修理。官僚は復興予算で沖縄や北海道に道路建設
http://kasakoblog.exblog.jp/19017692/

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by kasakoblog | 2013-07-28 23:48 | 東日本大震災・原発

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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