過疎化した地方、衰退する日本で生き抜く4つの方法~被災地に学ぶ
2013年 08月 13日
どんどん町が寂れていると感じている人は多いのではないか。
シャッター商店街といわれるように、
かつて賑わいをみせた商店街や個人商店が消え去り、
スーパーも飲食店も日用品も、すべては大手チェーン店ばかり。
町の中心地は郊外に移って、そこだけが賑わっている、
という話をよく聞く。
でもそれに同情し、感傷的な気持ちから、
「チェーン店なんて味気ない。商店街がかわいそうだ」とは、
私はまったく思わない。
時代の変化に対応せず、企業努力をせず、
品ぞろえは悪い、営業時間は短い、値段は高い、
アフターサービスがいいわけではない、駐車場はない、
とかでは廃れるに決まっている。
大企業チェーン店が悪で、個人商店が善なら、
みんなチェーン店なんかにいかないはず。
利用者目線で考えたら、商店街や個人商店が潰れて、
大企業のチェーン店が生き残るのは当然の帰結だと思う。
先月、津波で甚大な被害のあった宮城県石巻市を訪れた時のこと。
地元の被災者はみな口をそろえて、こんな風に話した。
「地震や津波で被災したから復興できないんじゃない。
もともと衰退していた町だから復興できないだけ。
駅前商店街がシャッター街っていうけど、震災前からシャッター街だった。
商店街がさびれたのは何も震災のせいではない」
被災地では過疎化していたところに、震災が追い打ちをかけた。
でもだからこそ、生き方・働き方を考え直し、
自分の信じた道で生きていこうと考えている人もいた。
店舗兼自宅が津波被害にあい、
二重ローン問題が今も宙ぶらりんのまま、
トレーラーハウスで美容室を経営する米谷康予さん(42歳)は、
地元の常連客のみの完全予約制で営業している。
「私は1人1人のお客さんに時間をかけて、
こだわったスタイルでやっていきたい」と言っていた。
こだわりが強すぎて、他の店で働いている時には理解してもらえず、
だから早くから自分の店を持って営業した。
過疎化した地方で生き抜くヒントの1つは、
米谷さんのように、他店ではできない、
大手ではできないこだわりを持つことだ。
大手が乗り出してきたら個人商店は価格競争では勝てない。
価格だけでなくあらゆる面で不利だ。
でも大手はサービスの効率化・均一化を最優先し、
万人受けを目指さなければならないが、
個人商店ならその必要はない。
割高な料金設定でも、ごく一部のお客さんだけでも、
「大手ではできない、この人だからこそできるサービス」があれば、
大手企業と争いになっても棲み分けはでき、
過疎化した地方でも生き残っていけるだろう。
石巻市在住で、震災後、地元の被災したウエットスーツメーカーと協力し、
猫グッズを制作・販売をするようになった木村眞由美さんは、
石巻に住み、石巻の企業と組みながらも、
作った製品はネットを通じて全国に販売している。
「もともと衰退していた石巻だけで食べていくことは難しい。
ネットで外に発信して、被災地外とのつながりがあるから、
なんとか食べていける」と話していた。
木村さんのようにネットを使って全国、
場合によっては全世界に販売できるものであれば、
住んでいる場所が過疎化して不便なことはあったとしても、
自分の食い扶持は確保できる。
ネットがない時代のように、リスクとコストをかけて、
全国、全世界にリアル店舗を出店する必要はないものも多いわけで、
ネットを使うことで、通勤ラッシュもなく、自然豊かな、
のんびりとした過疎化した地方でも生きていくことができる。
外に向けてビジネスをする。
これも過疎化した地方、もしくは少子高齢化する日本で、
生き残るヒントの1つだ。
また過疎化し、さらに被災した石巻に、
わざわざ移住してビジネスをはじめた理学療法士の橋本大吾さんは、
体が動きにくくなった高齢者にリハビリを行っている。
過疎化しているからこそ増えている問題に向き合い、その解決策を提示する。
過疎化しているため大手では進出しにくい場所だからこそ、
小回りのきく小規模事業主の特性が生かせる。
このように、過疎化しているからこそ、
逆に個人商店や小規模事業主にとってチャンスなものもあり、
そうしたことに取り組むというのも、
過疎化した地方で生き残る方法の1つだ。
そして最後は移住。
いつも被災地から帰る度にものすごく違和感を覚えるわけです。
今も甚大な津波被害が残る石巻から、
たった車で1時間いけば、見た目には東京と変わらないぐらい、
賑やかで、人も店もいっぱいある大都市・仙台がある。
さらにその仙台から新幹線で1時間半もいけば、
さらなる大都会・東京がある。
人も店も企業も多い。
仕事の選択肢は多い。
過疎化した地方でチェーン店が悪いだとか、
国の政策が悪いとかいって、
文句言うだけで、右肩下がりで財産食いつぶすだけなら、
いっそのこと移住するという方法もある。
これもまた過疎化する地方で、生き抜く方法の1つだ。
以上、4つの方法がある。
1:個人商店ならではの個性的なサービス
2:ネットを使って外から収入を得る
3:過疎化しているからこそ需要のある事業に取り組む
4:移住する
ただ何もこれは過疎化した地方や被災地だけでなく、
人口減少で右肩下がりの日本社会にもあてはまる話。
これからどんどん働くという面で厳しくなっていくだろうが、
こうした中で個人として生き残っていくには、
上記の4つの方法を自分にあてはめて考えてみてはどうだろうか?
「3:過疎化しているからこそ需要のある事業に取り組む」や、
「4:移住する」はそう簡単にできることではない。
だから「1:個人商店ならではの個性的なサービス」と、
「2:ネットを使って外から収入を得る」という点に注力すればいい。
1:個人商店ならではの個性的なサービス、という意味では、
個性がなく、たいした技能もなく、
そうしたものを身に付ける努力をしてこなかった、
取り換え可能な単純労働力人材は、ブラック企業で死ぬまで働かされるか、
いずれ安い外国人労働者か、
24時間365日、文句も言わずに黙々と働くロボットに職を奪われるだろう。
そうならないためには、何か自分ならではの特徴を追求しなければならない。
2:ネットを使って外から収入を得る、という意味では、
自分に何ができるのか、自分の存在価値を、
ネットで積極的に発信していく必要がある。
ネットでの存在感を高められれば、
場所を問わず、生き抜いていける可能性は高い。
1や2を実現するために今すぐできること。
それが好きなことをブログで継続的に情報発信することだ。
これを地道にやっていけば、
自分ならではの個性が身に付くだろうし、
ネットの発信力によって、ビジネスにつながる可能性が高い。
目先の利益を追いかけるために、
ブログでマネタイズとかいって、
手っ取り早く稼ぐ方法を考えるより、
今すぐ稼げなかったとしても、
地道に好きなことをブログで発信続けることの方が、
ゆくゆく大きな力になるだろう。
ブログは稼ぐツールじゃない。
個人のマーケティングツールだ。
過疎化した地方に限らず、被災地に限らず、
厳しい日本社会を生き抜くために、
個性を身に付け、ネットでの発信力をつけたらいいと思う。
・「正社員全滅時代を生き抜くセルフブランディング術」
「好きを仕事にするブログ術」講演DVD
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・米谷さんの話:復興予算をネコババした皆様、
今も二重ローンで仮設住宅暮らしで苦しんでいます
http://kasakoblog.exblog.jp/20860381/
・木村さんの話:過疎化した地方や被災地が生き残るには外に発信。
内向きな町は衰退する
http://kasakoblog.exblog.jp/20882563/
・橋本さんの話「社会保障費が増えるから増税ではなく予防医学の促進を
~被災地に移住した理学療法士の試み:
http://kasakoblog.exblog.jp/20902633/
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