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世界最大のラビリンス・フェズのなめし革染色職人作業場の写真撮影バトル

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今日はモロッコ人と大変なバトルを繰り広げてまいりました。
それにしてもモロッコは初めて訪れるのに「トモダチ」が多くて困る。
「トモダチ!」「見るだけ!」「安い安い!!!」
おまえら、トモダチなんかじゃないって(笑)。

今日はモロッコ最大の観光都市といっても過言ではないフェズに行ってきた。
フェズはモロッコで最も古い都で1000年以上の歴史を誇り、
世界最大の迷宮都市とも呼ばれる旧市街は世界遺産になっている。

フェズの見どころの1つに、なめし革染色している作業場があるのだが、
なめし革ショップでみやげを買うか、
もしくは自称ガイドにチップを払うかしないと作業場が見れない。
「地球の歩き方」によると、なめし革製品を買わない場合は、
1~2DH(約10~20円)を案内人に払えばいいというので、
いくらなんでもそれは安すぎてウソだろうと思いながら、
でもチップを払って写真が撮れるなら撮る価値はある。

作業場へ行こうと迷宮をさまよいながら、
目印となる広場まで来て、あと一息というところで、
「なめし革の作業場を見せてあげる」といううさんくさい男に声を掛けられた。
自力で作業場まで行った方がいいと思ったのだが、
方向が同じため、結局、道案内されるハメになり、
仕方がないのではじめにガイド料だけ確認しておこうと料金を聞くと、
20DH(約200円)という。
まあそのぐらいならいいだろうと思って彼についていったのが、
やっぱりイヤな予感は的中するもので、
すっかり私はカモネギにされ、最後は大バトルになったのだが、
まあでも写真も撮れたし、ネタにもなるのでいいのかもしれない。

20DHでなめし革の作業場を撮影できるというのがそもそもの間違いであった。
彼は作業場を一望できるなめし革ショップまで案内しただけだった。
そこで店のおっさんにバトンタッチ。
店の3階テラスから作業場が一望できるのだが、
なめし革製品を買うか、チップを払うかでないと、写真は撮らせてくれないという。

革製品なんかいらないのでいくらかと聞いたら、
「10枚撮るなら100DH(約1000円)」といわれ、
「え~、1000円も!」とぶったまげたのだが、
周囲を見ると、同じように店のテラスから外国人観光客が写真を撮っている。
ここまで来てカメラマンとして撮らないわけにはいかない。
「じゃあ4枚撮るなら?」と聞いたら「50DH(500円)」というので、
それで手を打つことにした。
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ちなみにこのおっさんとの料金交渉はずっと動画を撮影しておいた。
この動画は帰国したらYoutubeにアップします。

「あんた、カメラマンなら、この写真で日本で仕事する気だろう。
この写真で儲かるなら、もっと値段を上げないと」なんて言われて、
カメラマンなんていうんじゃなかったと思いながら、
笑ってごまかし500円で4枚写真を撮影できた。

革製品ショップを終えて、もうこれで終わりかと思ったら、
ここまで案内した自称ガイド野郎が、今度は別の男を連れてきた。
「作業場に入って写真を撮れる。この男がガイドだ」
え~~、また別のガイドでまたお金撮るの?
ちなみにいくらかと聞いたら「200DH(約2000円)」というので、
「じゃあ、いらない」と強気に出てみた。
上から俯瞰でしか写真を撮れないと思っていたので、
その写真が撮れたからいいやと思ったのである。

しかしまさか彼らにしてみれば、
カメラマン風情の私がノーというとは思わなかったらしく、
あわてて「150DHでどうか?」というので、
「100DHなら払ってもいい」といったが、
「それは安すぎる。150DHだ」というので、
「じゃあ撮影しない」といってその場を後にしようとすると、
あわてて追いかけてきて「わかった、100DHでいい」という話になった。

まさか200DHがあっさり100DHになるとは思わず、
しかも俯瞰ではなく作業場に行けるのならそれはいいと思い、
せかすガイドを無視して何枚も写真を撮っておいた。
この写真は1000円払っても私の仕事につなげて十分もとをとることが可能だ。
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これでなめし革染色作業場風景終わりだと思い、
ここまで連れてきた自称ガイドに20DH払おうとすると、
「お金は後でいい。モスクと町を一望できる場所に連れていってあげよう」という。
ああ、なんかちょっとやばいな。
いろいろ案内して20DH以上請求する気だなと思いつつ、
でも何の問題もなさそうにすたすた歩いていくので、
まあとりあえずついていった。

1つモスクを案内してくれて、その後、町を一望できる場所に連れて行ってくれたのだが、
そこで自称ガイドの「いとこ」だという新手の男と合流、
「彼は政府の人間で町を一望できる場所のセキュリティを管理している」
という意味不明のことを言い出し、ますます雲行きがあやしくなってくる。
だって町を一望できる場所って、普通の通り沿いなのに、
セキュリティもくそもないだろうと。

まだまだ別の場所を案内する気でいたので、
この辺でやめておかないと大変なことになりそうだと思い、
「もう電車でメクネスに帰らなくてはいけない」といって別の場所の案内を断った。
まあ彼のおかげでいろんなところを撮れたことは事実だし、
かれこれ1時間以上、案内されているからさすがに20DHというわけにはいかないよな、
まあ少しぐらいは多めに払ってあげた方がいいだろうと思っていたのだが、
ただこの「いとこ」にまず金を払えと言われたので、
ムッとしてきて、「あんたには払わない」と断った。

「いや、彼は政府の人間でここのセキュリティを管理している・・・」
とかいうので、「おまえ、アホか!ここ普通の一般道じゃないか」といって、
何もしていない「いとこ」に金は払わないと決めた。
もしこの「いとこ」がいなかったら、
自称ガイドの彼にはじめは20DHといっていたけど、
いろいろ案内してくれたから多めに払おうという気になっていたのに、
何もしていない人間に嘘をつかれて金を払わせようという態度に、
ムムムムと怒りがわいてきて、自称ガイド野郎ももめるだろうけど、
当初の予定通り20DHで済ませようと決めた。

やはりもめた。
「なめし革以外にもいろいろ案内してやったから100DHよこせ」
ああ、そうだよな。そういうよな。当然だよな。
そんなこと、今まで40回以上も海外旅行してりゃ、
何度となくあったパターンだよなと思いつつ、
でもなんとなく、「いとこ」のやり口にむかついたこともあって、
ほんとは多めに払おうと思ったんだけど、断固として20DHしか払わないことに決めた。

したら見事にもめた~~~。
ああ、わかっちゃいるのに。
でもやっぱり勝手に案内されて5倍もふっかけられるのはムカつくよな。
だいたいなめし革見るために20DHで済むかと思ったのに、
他の人間に50DHと100DH払っているんだから、ある意味、話は違うわけで。

でも正直、難しいわけです。
彼の言うとおり、800円上乗せしてやれば、あっさりこの場は収まる。
でもここでごねるとやっかいなことになる。
折れた方がいいのか、いや折れない方がいいのかとか。

20DHっていったから20DHしか払わない。
いやいろいろ案内したから100DH払えという道端での押し問答の中で、
ただ自称ガイドは言ってはならないことを言ってしまった。
「20DHしか払わないなら、今まで撮った写真を消せ。
さもなくば、カメラを壊す」

ごめんなさい。この言葉に完全にブチ切れてしまいました。
おまえ、このカメラ、レンズと合わせて40万円もするんだぞ。
写真を消すだのカメラを壊すだのって、道案内しかしてない分際で、
カメラマンの商売道具に手を出すなんて、絶対に許さない。
という想いがかけめぐり、周囲の人たちにも聞こえるように、
当然、大声で怒りをあらわにし、日本語で暴言をはきまくりました。

「カメラ壊す?!おまえ何いってんの。ぶっ殺すぞ!」

完全に激怒モードに切り替わったら、相手はかなりびびった模様。
大声出したので周囲の人も何事かと注目するので、
相手もさすがに気まずい様子で、かなりたじろいだ様子。
これで流れが変わり、結局彼には20DHで済んだ。

きっともめるだろうなと思ったので、
この一部始終を一眼レフの動画モードで全部動画に撮っておいた。
ネットにアップしたらかなりおもしろいかもしれないけれど、
私の品位が疑われそうだから、アップするかは帰国してから考えます。

それにしても海外旅行に行くとこの手のことは何度も経験しているんだけど、
経験するたびになんだかなと思う。
確かになめし革以外も案内してくれたから、
ちょっと多めに払ってあげようなんて思っていたのに、
もう1人にも払えなんていうからだよとか、
はじめっから別の場所に案内する場合は追加料金だって言えば、
ただそれで済むのに。

でもきっとこうした手口で外国人旅行客から、
いとも簡単にあぶく銭をせしめているから、調子に乗ってんだろうなと。
私みたいにここまでバトルする人はあんまりいないと思うし、
それにバトルするのが賢明な手段とは思えない。
これでまじでカメラ壊されたら1000円どころのガイド料の騒ぎじゃないわけだし。

その一方で、モロッコでタクシーに乗って、ぼられたことがない。
9DHというメーターだったので、10DHのコインをさしだし、
1DHはチップのつもりなのに律儀に返してくれようとするドライバーさんとかがいるわけで、
ほんとはそういうまじめに正直に親切に働いている人こそ報われるべきなのに、
外国人をなかば騙す形で1時間で100DHも稼いじゃう人もいるわけで、何とも複雑な思いがする。

そういえば宿に帰ってきて宿帳みたいなのを見たら、
1か月前に宿泊した日本人が「モロッコではいいことも悪いこともあったけど」
なんて書かれていて、きっとこの手の自称ガイドとか、
強引にみやげを買わされそうになったとかなのかなとか思ったりもして、
私なんかは仕事にもつなげられるし、
ネタになればいいというスタンスでいるから、
そんなに心にダメージを受けないんだけど、
純粋に旅行している旅行客がこういうイヤな目にあったら、
ずっとこの国の印象が悪くなるわけで、
そういうのって国全体として考えた時、やっぱりマイナスだよなと思ったりもする。

まあでも私がフェズに泊まらず、
フェズより幾分小さな町メクネスに3泊して、
そこからフェズに日帰りで訪れたのも、
フェズはなんかうるさい客引きとかガイドとか多そうだなと思ったから。
メクネスも日本語つかいの「トモダチ」も何人かいたけど、
フェズほどではないし、フェズほど強引なものもなかった。
メクネスの宿の人もむちゃくちゃいい人で、すごく親切だったので、
メクネスの印象はとってもいい。
フェズはこれ以外にも信じがたいぼったくり野郎とかいて、
やっぱり観光地化されすぎちゃうとラクして金稼げるとか勘違いし、
堕落する人間が出てきちゃうんだなと思ったりもした。
いくら世界遺産でも人間がクズだったら世界遺産取り消しにしたらいいのに。

外国人旅行客に気持ちよく金を落としてもらう方が、
その国にとって絶対にいいのになんて、こんなことがある度に毎回思う。

しかしこうしたトラブルの一部始終を、
動画にとっておくとそれはそれでおもしろい。
帰国したらアップできそうなものはアップします。

ただそれでもモロッコはおすすめの旅行地です。
すごくいいところには間違いないです。

明日はまたしても「トモダチ」が多そうなマラケシュに行きます。


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by kasakoblog | 2013-09-12 06:58 | 旅行記

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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