英語が通じないモロッコ人とGoogle翻訳で話す時代
2013年 09月 15日
時々思い込んでいる人がいるが、そんなことはない。
ビジネスするわけではなく旅行者として海外に行くなら、
中学校1年生レベルの英語で十分だ。
英語なんかよりもジェスチャーの方がはるかに通じることもある。
そもそも海外=英語が通じるというのが大間違いだ。
私はこれまで50回近く約30カ国に旅行しているが、
そのうち3分の1ぐらいは英語がほとんど通じなかった。
その筆頭は中国で、チベット圏以外はまず英語は通じない。
はじめは筆談していたり、ジェスチャーで伝えたりしていたが、
個人旅行だとかなり不便なので、中国語の旅行会話集を買ってきて、
必要最低限の中国語の単語を覚えて旅行するようになって以来、
はるかにスムーズに旅行できるようになった。
他の国でも観光地から少し離れた小さな町に行けば、
英語が通じることはまずない。
10年前にメキシコに旅行した時、カフェに入ってコーヒーを頼んだのだが、
コーヒーに入れる「ミルク」という英語が通じなくて、
5分ぐらいああだこうだとカフェのスタッフのすったもんだをしたこともある。
そんなことしてたらコーヒー、冷めちゃうっていうの(笑)。
アジアしかり、ヨーロッパしかり、ろくに英語が通じない国はいっぱいある。
そのような意味で「英語が話せないと海外に個人旅行で行けない」というのは、
二重の意味で間違っている。
英語が話せなくても個人旅行できるし、
英語が話せても英語がまったく役立たない国も多くあるからだ。
ちなみにフィリピンはすごい。
小さな子供でもきれいなちゃんとした英語を話す。
まずどこに行っても英語が通じた。
そりゃ、英語のコールセンターがフィリピンに集まったり、
フィリピンの英語留学が流行るわけだ。
日本もいい加減、ハコモノやイベントごとに金を無意味にバラまいてないで、
真に経済成長を遂げるためには、今の腐った英語学習ではなく、
生きた英会話を話せるような教育に改めるべきだ。
それだけで日本のGDPは相当上がるだろう。
日本の英語教育は犯罪的な時間の浪費であり、
何の役にも立たないクズ教育としかいいようがない。
フィリピンを見習った方がいい。
で、今、モロッコにいるわけだけど、この国も英語がなかなか通じない。
英語よりもフランス語やスペイン語の方がはるかに通じる。
「ボンジュール」「メルシー」と声をかけられたことがあまりに多いことか。
困ったことにBookingComで予約したマラケシュの中級ホテルで、
受付のお姉ちゃんがまったく英語を話せずたいそう不便をしている。
大観光地のホテルで、全世界からホテル予約ができるBookingComに登録しているぐらいだから、
片言の英語ぐらい話せるだろうと思って、英語で話をしているのだがまったく通じない。
それで向こうはスペイン語で話してきて、こっちはちっともわからない。
そこで受付のお姉ちゃんは素晴らしいアイデアを思いついたようだ。
「こっちにこい」と手招きで受付ブースに呼び込み、
パソコンでGoogle翻訳のページを表示させ、
英語→スペイン語訳ができるよう設定した。
ここにあなたの言いたいことを英語で入力してくれれば、
すぐに意味がわかるというわけだ。
いや~、なんだかすごい時代になった。
まったく言葉が通じなかった受付の人とすいすいコミュニケーションが取れるようになった。
もうそういう時代なのだ。
今回はわざわざデスクトップのパソコンの前でやりとりしたけど、
ネットがつながれば、その場でスマホで、Google翻訳のページを立ち上げればいい。
モロッコでは何度となくタクシーのドバイバーに、
「ステーション」が通じなくて、大変困っているのだが、
スマホとか使ってアラビア語に翻訳してもらえば、そういう問題も解決する。
それにしてもなぜ人類は言葉や文字が異なるのだろう。
グローバルな時代とかいいながら、言葉や文字の壁は依然として大きい。
カサブランカからメクネスに行く列車のコンパートメントの中で、
日本人女性2人と私と国籍不明のおっちゃん1人の4人が一緒になった。
おっちゃんはしきりに話をしたいようで、
日本人女性や私に何度となく話しかけるのだが、
英語がまったく通じず、多分フランス語らしき言葉なので、会話にならない。
「リビア」「オマーン」「モロッコ」など地名だけは聞き取れるのだが、
その地名が何を意味しているのかがわからない。
で、どうなったかといえば、彼と目を合わせちゃうと、
意味不明な言葉を話しかけてくるので、
大変申し訳ないけど、目を合わせないようになり、
私と日本人女性2人の3人で日本語で旅の話で盛り上がったりしていた。
言葉が通じるということはそういうことだ。
「彼には悪いけどしょうがないよね」なんて日本人女性の方と話をしながら、
異国で母国語で会話ができるうれしさの方がはるかに勝っていた。
でも何万円もする電子辞書を買わなくても、
何万円もする通訳を雇わなくても、
ネットにさえつながれば、無料で瞬時にまずどんな言葉でも、
すぐさま翻訳できるツールがある。
多分10年もたったら現代版「ほんにゃくこんにゃく」ができているかもしれない。
そういえば10年前の旅行なんて、
一応コンパクトな和英辞書とか持参していたこともあったけど、
もはやそんな必要はなくなってしまった。
ネットって実は産業革命以来のすさまじい革命的ツールであることを、
同時代に生きているとなかなかわからないけど、
この10数年でいろんなことを飛躍的に変えたと思う。
今後さらなるネットの普及は言葉や文字の壁を低くし、
海外旅行がますますしやすくなるように思う。
だからぜひ多くの人に海外に個人旅行してほしい。
きっといい人生経験になるはず。
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