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震災で会社倒産。失業した50歳代男性が今が幸せな理由

「もう家を売るしかない。
子供には大学進学をあきらめてもらおうかとすら思った」
そう語るのは、50歳代で男性のシステムコンサルタントのりんごさん。
東京在住だが、2011年3月11日の東日本大震災の影響により、
これまで行っていた仕事がほぼなくなってしまい、
2011年10月に勤めていた会社は実質上倒産。
社員は解雇され、りんごさんも失業を余儀なくされた。

これまでシステムコンサルタントとして、30年以上、会社員として仕事をしてきた。
50歳代で突然、会社から放り出されたりんごさんに、
待ち受けていたのは、厳しい現実だった。

「まったく転職ができない。
建て前上、求人に年齢制限はないことになっているものの、
50歳代というだけでほとんどの会社は落とされた」

まだ家のローンもある。
さらに大学院進学と大学進学を控えた子供が2人いる。
しかも同時だ。
入学金などまとまったお金がいる。
このまま転職できなければ、家を売るか、大学進学をあきらめてもらうか、
といった事態に追い込まれることも想像した。

ことごとく落ちる面接。
まったく箸にも棒にもかからない。
でも早く就職しなければ、家のローンも子供の教育費もある。
りんごさんはノイローゼ気味になっていった。
心理的にどんどん追い詰められていった。

これまで仕事をしてきたシステム業界にこだわるからダメなのかとも思った。
まったくの異業種も考えた。
しかし50歳代からまったく新しい仕事をするのは、それもまた大きなハードルだった。

そんな時、ある人がこんなアドバイスをくれた。
「継続は力なりですよ。今から異業種を受けるより、
これまでやってきた業界で勝負する方がいいんじゃないですか」

このアドバイスで迷いが吹っ切れた。
自分がこれまでやってきたことで勝負するしかない。
100社受けて100社断られようとも、101社目で受かるかもしれない。
とにかく数をこなそう。
そう決めて、断られても断られても、あきらめず、
何度も何度もめげずに就職面接にトライした。

パートに出ていた妻の支えもあった。
「焦ったって仕方がないでしょ」
そんな一言にどれだけ救われたか。
焦っても結果がよくなるわけではない。
やれることを1つ1つやっていくしかない。

「本当にどうしようもない状態に追い込まれると、逆に居直れるようになった。
もうこれ以上、悪いことはない。あとはプラスになるだけだ」とりんごさんは語る。

断られてもあきらめない。
その甲斐あって、いい人に巡り合えた。
その人のおかげで仕事を紹介してもらい、
数か月間だが、あるプロジェクトで契約社員として仕事が決まった。

しかしそこでの仕事は今までに経験したことのないほどハードだった。
前任者は仕事のハードさについていけず、1ヶ月でやめたという。
その穴埋め要員だった。

「仕事の要求も高く、納期もタイト。
会社に泊まってはいけなかったので、
ほぼ毎日のように終電まで仕事をし、翌日は始発で会社に行く生活が続いた。
しんどかった。苦しかった。
でもここで歯を食いしばって仕事をしなければ、収入が途絶えてしまう。
家族のためにも何としてもやりきるしかない」とりんごさんは覚悟を決め、この仕事を乗り切った。

プロジェクトが終わり、契約終了となったが、
ここでのハードな経験や実績も役立ち、また新たな会社で契約社員として仕事が決まった。

「今は本当に幸せ。
目いっぱい残業するのが当たり前のこの業界で、
なぜか珍しく、今は定時に帰れる会社で働くことができた。
自分の能力も高く評価してもらっている。
その前に仕事をしたハードな経験が役立ち、
今の会社で仕事を早くこなせるようになった。
あの時は死ぬほど大変な思いだったが、
あの苦しい経験のおかげで今の自分があると思う」

定時に帰れるようになり、会社一辺倒、仕事一辺倒の生活から、
いろんな人と交流し、いろんなことにも目を向けられるようになった。
今はスポーツジムに通い、会社生活だけでは得られない、
様々な人との出会いや様々な情報にふれる機会に恵まれた。

「2年前に突然会社が倒産、そして失業し、
就職もできずに先が見えないどん底の状態がまるでウソのように幸せ」と話す。

もし311がなければ失業することはなかっただろう。
でも失業した結果、今までの会社生活では考えられない、
ゆとりある時間を与えられ、毎日の生活が充実している。

「会社が変わってつくづく感じることは、
自分から外に出て行って積極的にいろんな人と会って、
話をすることが重要だなと思った」と、
かさこマガジン希望メールをきっかけに、
お会いしたりんごさんはそんな風に話をしてくれた。

「もちろん、この先、仕事がずっとあるかどうかはわからない。
でももう先のことをあれこれ心配するのはやめた。
考えても仕方がないから。
そんなことより、たった一度の人生。
かさこさんのブログの影響もあり、
毎日を精一杯に生き、やれることをやっていき、
前向きに生きていこうと決めたんです」

そこで個人ブログも始めた。
「今はいろんな話題を書いていますが、
いずれブログが個人の名刺代わりになるよう、
これまでの自分がやってきた仕事を中心に書くようにしていきたい」

もう記憶が薄れている人も多いかもしれないが、
2011.3.11で自分の仕事や人生や生き方や働き方について、
考え直そうと思った人は多くいるはずだ。
りんごさんのように、震災の影響で考え直さざるを得ない状況に、
追い込まれた人も多いだろう。

でも311をきっかけに、今までの生き方を改め、
限りある人生、たった一度の人生を、
楽しく、前向きに、精一杯生きようという人が増えたら、
きっと日本社会全体はいい方向に向かうんじゃないかと思っている。

日本は変わった。
あなたは変わった?
いつまでも会社や社会や時代のせいにして言い訳ばかりせず、
どんな些細なことでもいいから、自分から行動してみてはいかがだろうか。

100の言い訳はいらない。
必要なのはたった1つの行動だ。

・りんごさんのブログ
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by kasakoblog | 2013-10-19 23:20 | 生き方

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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