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原発地元に「風評被害」という言い訳は許されない~原発計画を阻止した住民の言葉

原発事故による風評被害は原発反対派が広めたものだ。
原発地元では風評被害と戦っている人がいるのにふざけるな。

原発反対のつぶやきをしていると、時々こうした反論をされることがある。

でもその度に、思い出す話がある。
今から30年以上も前に、徳島の蒲生田原発計画の反対運動にかかわった漁師さんに、
映画「シロウオ~原発立地を断念させた町」の撮影のため話を聞いた時のことだ。

・・・・・
原発で大きな事故が起きなくても、ちょっとした人的なミスがあれば、
放射能検査をして安全だと言っても、魚は売れなくなってしまう。
売れたとしても半値以下になってしまう。
一回そういうレッテル貼られたら、魚が売れなくなり、
みんなの生活に大きな支障をきたす。
・・・・・

この話を聞いた時、はっとした。
すべての人が合理的・科学的に判断をするわけではないし、
そもそもブランドとは人の印象に大きく左右される。

いくら安全だと言ったところで、原発の地元というだけで、
多くの人は本当に危険かどうかはさておき、
「危ないんじゃないか」「何も原発地元の食材を買う必要はないんじゃないか」
「観光に行くのはやめた方がいいんじゃないか」と思うのだ。

それを原発賛成派が「そんなのは根拠もない風評被害だ!」
といったところで、残念ながら何の説得力もない。
なぜなら多くの人はイメージで判断しているからだ。

例えば、中国産と聞いただけで、多くの人が、
「危ない」「あやしい」「安ければ買う」というイメージがあるのではないか。
個別商品ごとに見ていけばそんなことはないのかもしれないが、
ブランドやイメージとはそういうものだ。
一度貼られたレッテルを覆すのは容易じゃない。
だからブランドイメージを損ねないよう、みな努力するわけだ。

原発を阻止した徳島の漁師さんは、もう30年以上も前に、
チェルノブイリや福島で原発事故が起きる前に、そのことに気づいていた。
大事故が起きる・起きないの問題じゃない。
放射能が漏れたか・漏れていないかの問題じゃない。
本当に人体に影響があるか・ないかの問題じゃない。

原発を誘致するということはその土地のブランドを大きく毀損しかねない、
あらゆる風評被害のリスクを誘発する代物なのだと。
それを「風評被害だから、安全だから魚買ってください」といったところで、
もし自分が逆の立場だったら「わざわざ原発のある町の魚なんて買わないから」
という極めてシンプルな理由で、原発に反対したのだ。

私はこの漁師さんの言葉を聞いて驚いた。
そこまで考えて反対していたのかと。

福島原発事故が起きて、こうした風評被害も原発リスクと気づいた人は多いだろう。
でもこの漁師さんは、原発を阻止した徳島県の町の住民は、
電力会社がやらせで釣りをやらせて原発は安全だと宣伝していた時代に、
原発のあらゆるリスクを考え、地域の発展や地域ブランドに、
長い目で見たらマイナスになると判断した。
もう30年以上も前に。

その話を聞くと、原発地元が「風評被害」という言葉を叫んでも、
「何を今さら。そんなこと、原発誘致した時にわかっていたことでしょ?」
と思うわけです。
ましてや風評被害という想定内のリスクと引き換えに、
事前賠償金ともいうべき電源交付金や多額の寄付金をもらっていたわけでしょう?
それはNHKEテレで先日やっていた「福島浜通り原発の町」を見ても明らかだ。
福島だって原発は危ないと反対した人たちがいた。
でも金で黙らされてしまったのだ。
そして金を選んだのは残念ながら地元の住民だった。

私が原発問題についていろいろ発言している背景には、
映画「シロウオ~原発立地を断念させた町」でインタビューした、
かつて原発計画を阻止した住民の言葉を聞いているからだ。
彼らの話を聞いて、私も原発問題に対する見方が随分と変わった。
そして私のような原発について「外野」の人間がとやかくいっても、
かえって反感を買うような言葉であっても、
実際に原発マネーの大金を目の前にちらつかせられながら、
NOと拒否した住民の言葉には重みがある。
「福島の漁師は終わった」と私が言ったらふざけるなと言う人もいるだろうが、
原発の危険性に気づいて原発計画を阻止した徳島の漁師さんが話をすると説得力がある。
彼らの言う通りのことが起き、彼らは危険性を察知して、
何十年も前に反対運動をして原発を追い出したのだから。

原発による風評被害という言い訳は許されない。
例えば、原発事故があったから日本の旅行はやめたという外国人に、
「西日本は関係ないですから大丈夫です!
風評被害ですから、安全ですからぜひ来てください!」
と言ったところで、そう思い込んでしまった人を説得することはできない。
そのために経済的な損失を被る。
それは原発がある限り想定内のリスクだ。

東京都知事選がなぜか原発問題が争点になっていることに、
何ともいえない違和感はあるものの、
原発再稼働するか否かが問われる争点となる今、
「そんなのは風評被害だ!ひどい」という言い訳はできないことを、
福島原発事故が起きた今、改めて気づくべきだと思う。

失われた地域ブランドを回復するのは容易ではない。
それだけのリスクを負ってでも得られるリターンがあるのかどうか考えたい。

映画シロウオ30分版無料公開

https://www.youtube.com/watch?v=cjZSvtWeO8s

・あぶく銭で稼いだ町や人間は滅亡する~NHKEテレ「福島浜通り原発の町」を見て
http://kasakoblog.exblog.jp/21533102/

・映画「シロウオ~原発立地を断念させた町」
http://www.kasako.com/eiga1.html

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by kasakoblog | 2014-01-15 00:43 | 東日本大震災・原発

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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