はじめて映画上映会を開催してみた~収支公開
2014年 01月 29日
自分の監督作品とはいえ、私は監督に過ぎないわけで、
映画のブルーレイ(またはDVD)を借りるにあたり、一般の方と同じように、
シロウオ上映委員会=映画の制作費を出しているプロデューサーに、
貸出料金として5万円+(動員数×500円)※上限10万円を支払って開催した。
なぜわざわざ監督自ら上映会を開催したのか。
それは映画が完成して「みなさん!映画を多くの人に見てもらいたいので、
ぜひ上映会開催してください!」と他人にお願いするくせに、
自分が映画上映会を開催したことがないのは説得力がないと思ったからだ。
何より多くの人に見てもらいたいと思うのなら、
「誰かやってください」ではなく、まず自分でやるべきだと。
そんなわけで、やったこともない上映会を、
監督にもかかわず、既定の貸出料金を払ってやってみた。
まず気になる収支を公開しよう。
<収入>
・ネット決済 122人×1000円=12万2000円
・当日 128人×1000円=12万8000円
・物販収益(売上の15%) 6642円
収入合計 25万6642円
<支出>
・映画貸出料 10万円
・会場費 2万5200円
・機材レンタル(プロジェクタ+ブルーレイプレイヤー)3500円
・ネット決済代行費 12万2000円×8%=9760円
・スタッフ・ゲストの交通費・謝礼 3万8020円
・ビラ印刷代 10円×6500部+税=6万8250円
・ビラ配布経費 800円
・プレスリリース代行 3万1500円
支出合計 27万7030円
トータル マイナス2万388円
・・・・・
249人もチケットが売れたのにマイナス2万円も!と思うかもしれませんが、
これには私特有の2つの要因があります。
1つはビラを6500部も刷っていること。
みなさんが上映会を企画する場合、こんなに刷る必要はないと思います。
私の場合、かさこマガジンに2500部同梱したことと、
他の冊子に1000部同梱してくれる予定だったことがあり、
(結果的には同梱できず、みなさまの協力で余った1000部は配布)
3500部も特殊要因で多めに刷っています。
もう1つは、プレスリリース代行で3万1500円も使っていること。
映画を多くの人に知ってもらうため、
メディアにプレスリリースを配信代行してくれる会社を使い、
http://www.atpress.ne.jp/
3万1500円も余計にかかっていますが、
(結果、上映会2日前の朝日新聞に掲載され、多分その効果で30~40人の集客はあった)
これは私が自身の作品と名前を売るという意味もあった経費なので、
通常、上映会を企画する人はこの費用はいらないと思います。
こうした2つの特殊要因をのぞいて支出を計算すると、
支出合計は20万8780円となり、収支はプラス4万7862円となります。
ただ私の場合、今回、映画のチケットを印刷しなかったので、
その分の経費は抑えられています。
チケットを印刷すると、数万円はかかり、収支はとんとんだったと思います。
ちなみに1/18に行われた武蔵小金井の場合、チケットは印刷したものの、
400枚のチケットが完売したので数万円程度の収益が出ているとのこと。
ただ私の場合は収支うんぬんではなく、
自分が作った作品を多くの人に見てもらえたことと、
はじめて映画上映会を開催したという貴重な体験ができたことで、
仮に実質の収支がマイナス2万円であっても、十分もとはとれたなと感じています。
ぜひみなさんにも「誰かがやってくれる」のを待つのではなく、
「よっしゃ、自分でやってやろうじゃないか」と、
映画「シロウオ~原発立地を断念させた町」の上映会を企画してくれたらうれしいです。
またこの映画に限らず、自主上映を募集している映画も多いので、
今後のイベント開催の役にも立つと思います。
ちなみに3/22に大阪で開催してくれるヤスエさんは、まさにこの心意気で開催してくれます。
はじめは「大阪で開催予定はないのですか?」という問い合わせだったのですが、
「誰かやってくれるのを待つんじゃなく、自分で開催すればいい!」
と考えていただき、初挑戦ながら映画上映会を開催してくれます。
http://lapsang.seesaa.net/article/386371426.html
私が実際にはじめて開催をしてみて感じたポイント。
1:値段が安くて立地のいい会場で、いい日程を抑えられるか。
今回、はじめて駅前に公共施設で鶴見公会堂なる場所があることを知った。
意外と探せばあるかも。
ただ夜ではなく昼間がよかったが、土日の昼はほとんどうまっていて、
借りることができなかった。
2:チケットの受け渡しや決済をどうするか。
はじめはネット決済のみだったが、ネット決済は難しいという声が多数あり、
途中からやむなく、メール・電話予約も受け付けるようになり、
そうなってくると先払いしていなくても前売り予約ができてしまうので、
当日料金と差をつける意味がなくなってしまったので、
当日も前売りと同額にすることにした。
武蔵小金井での方法のように、紙のチケットを前売りで売るという方法が一般的だが、
紙のチケット印刷代がかかること、チケット現物を何らかの方法で、
渡さなければならないこと、その際の現金授受など、相当な手間がかかってしまうのも事実。
また必ずチケットをなくした、忘れたという人がいて、そういう人の対応も大変。
3:集客・宣伝をどうするか。
みなさんが企画していただく場合、私もブログ、SNSなどで宣伝にご協力します。
ただ今回、ネットでの集客の限界も感じ、
250名集められたのは、朝日新聞に掲載されたことと、
上映後の講演に出ていただいた、元東芝の原発技術者・小倉さんなど、
私以外のネットワークを持つ方がかなり宣伝してくれたことが大きい。
拡散力のある人を巻き込むことが必要。
またメディアでは地元のタウンニュースも大々的に取り上げてくれた。
地元メディアにアプローチして、上映会があることを宣伝してもらうのも手。
4:当日の会場運営スタッフを集める
なんやかんやいろいろ大変なので、
手伝ってもらえる人を確保したい。
といったことが挙げられます。
映画の料金設定は自分たちで決められますので、
別に1000円である必要はなく、無料でも2000円でも何でもいいです。
もしくは別のイベントと組み合わせていくらとしてもいい。
それと1日何回上映しても貸出料金上限10万円は変わらないので、
1日2回、もしくは3回やれれば、人が集まりやすいかもしれません。
ちなみに映画上映会をするにあたり、
上映後に監督トークも行いたい!という場合、
私の会場までの交通費実費分はいただきますが、
それ以外の謝礼や講演費などは一切いりません。
また監督トークに限らず、集客のために、
今回、私がしたように、原発関連のトークができる人を呼んだり、
もしくは他のイベントと合同でやり、
集客の相乗効果を期待するというやり方もあります。
そんなわけで私にとって今回は映画監督もはじめてながら、
映画上映会開催もはじめてで、実際にイベントを運営するって、
すごく大変だなと思いながらも、でもネットもあるので、
うまくやれば、赤字を出すことなく、自身のいい経験にもなり、
映画上映ができるのではないかと思います。
すでにブログ読者の方で自ら上映会を企画しよう!という方が何名かおります。
私も実際にやってみたので、ぜひみなさんもやってみてはいかがでしょうか?
ただどんな映画か見てからでないと上映会企画なんてできない!
という方が普通だと思います。
上映を検討している方に無料でお見せする内覧会を開催し、
(内覧会の場所などは検討者の手配・負担)
映画を実際に見ていただいた上で検討していただければと思います。
・自主上映について&問い合わせ先
http://www.kasako.com/2013eiga5.html
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