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超エリート社員がたった一言で左遷・パワハラ・退職。転職失敗も独立し奇跡の復活~三宅哲之さん

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たった一言でサラリーマン人生がこれほど暗転してしまうものなのか。
非情な世の中といえどもここまでひどい話はあるだろうか――。
大手電機メーカーで華々しい実績を上げ、将来の幹部候補として有力視されていた三宅哲之さん。
しかしたった一言の発言で、これまでの実績をすべて否定され、
左遷、降格、減給、パワハラが行われ、ノイローゼになり、
21年間勤めた大企業を43歳で退職せざるを得なくなってしまった。
その後も茨の道が続くも、46歳で独立起業し、
今は天職デザイナーとして活躍している三宅さんに話を聞いてきた。
生き方・働き方を考える上で多くのヒントがあると思う。
(取材日:2014年4月4日)

1:天国から地獄へ突き落されたサラリーマン人生
独自のコーチングで1年で12社の売上を3倍。
たった1人で立ち上げたプロジェクトをあっという間に100人に拡大。
社内で「伝説のチームづくり師」という異名までつけられ、昇進・昇給のスピードもすさまじく、
現場のたたき上げから34歳で本社に転属となり、
同期でNo.1の管理職・幹部候補生に上り詰めた三宅さん。
まさかその三宅さんが地獄に落とされるがごとく、
サラリーマン人生が暗転するとは誰も思わなかったに違いない。

本社転属から数年が過ぎた時のこと。
社内の幹部候補生が集められ、1泊2日の研修が行われた。
現場たたき上げで30代の若さながら、三宅さんもその研修に呼ばれた。

2日目のこと。研修所になんと社長が現れた。
「将来の幹部候補生のみなさんに、ぜひこの場で、
この会社を良くするために何をしたらよいのか、私に本音で話してほしい」

人一倍、まじめで実直な三宅さんはこの言葉を真に受けた。
多くの人が当たり障りのない意見を述べていたが、
社長に直言できる機会などそうそうないわけで、
しかもこのような研修の場で本音を話してほしいと言っているのだから、
自分なりの考えを本音で話すべきだと思った。
会社愛も人一倍強かったこともあり、
会社を良くするために、この10数年間、ずっと感じ続けたことを社長に語った。

「現場やお客さんの声が本社に届いていない。
その原因は本社の幹部のコミュニケーション不足に問題がある」

三宅さんがこの話をした途端、この部屋がまるで冷凍庫のように凍りついたという。
「なぜ?」
話し終えてその原因がわかった。
三宅さんが指摘した本社の幹部で次期社長と目されていた人物が、
三宅さんの話途中にこの部屋に入って話を聞いていたのだ。

しかし三宅さんは言ったことは間違ってはいないと自信を持っていた。
その幹部が部屋に入ってきたからといって、会社を良くするために誰かが言わなければならない。
それで会社が良くなればいい。そう思っていた。
しかしここでの話が栄光のサラリーマン人生から一転し、地獄の状況へと突き落とされる。
指摘された経営幹部は三宅さんを気に食わないと考え、左遷、降格、減給を行ったのだ。

それでも三宅さんは必死にがんばった。
しかし通常ではあり得ない3ヵ月~半年に一度の短いサイクルで、
次々と今まで経験したことのない部署に飛ばされて、いきついた先が、
社内でも3本の指に入る最悪パワハラ上司だった。

上司の言うことを聞かなければ、人事権をちらつかせ、
「妻も子供もいるのに言うこと聞かなくていいの?」と脅しをかける。
何か気に食わないことがあれば「説教部屋」に連れ込まれ、6~7時間、罵声を浴びせられる毎日。

どちらかというと元気で明るくタフで話好きの三宅さんも、
この不条理な状況が毎日続く中、完全に心がやられてしまい、
ノイローゼ状態になり、人と話せなくなり、何度となく自殺を考えるようになるまで追い込まれた。

もはやここにいるのは限界。
まだお金のかかる年頃の子供も2人いるが、このままでは死んでしまうと思い、
2008年、43歳の時に、21年間勤めた大手電機メーカーを退職した。

2:40歳代の転職はあまりに困難。しかし独立起業の仕方がわからない!
精神状態がボロボロの状況の中、家族を養うために、
転職先を見つけなければと会社探しに明け暮れた。

IT系のベンチャー企業の立ち上げからかかわる機会を得て、
その会社に転職し、営業マン12人をまとめあげるチームリーダーとなった。
それなりの成果も上げた。創業期ということで仕事は楽しかった。
しかし直属の上司からまたしても執拗なパワハラ
早朝だろうが深夜だろうが、ひっきりなしにケータイに連絡が入り、夜も眠れない。
それでもふんばっていたが、リーマンショックの影響で、会社はわずか3カ月で倒産。
社員は全員解雇となり、またしても無職に戻ってしまった。

再び転職活動するも実に厳しかったという。
60~70社は落とされたそうだ。
大手企業に20年以上も勤めた40代の人間など、
どこも使いにくいというのが本音なのかもしれない。

やっとの思いで30人規模の中小企業に転職するも、
仕事らしい仕事をさせてもらえないという状況に追い込まれ、
「もう会社員は無理だ。独立起業しよう」と考え、2010年、46歳で独立することにした。

しかし何の事業をするかなどまったくプランがなかった。
まさか自分が独立起業するとは思っていなかったので何の準備も知識もない。
でも家族の生活を支えなければならず、
核となる事業が定まらないまま副業的なことをいろいろやって、なんとか食いつないでいた。

独立してから1年が過ぎた頃。
これまでの自分の人生を振り返る機会があり、そこで気づいたことがあった。
これまでの自分の経験が人の役に立つのではないかと。

40代以上の転職の難しさ。
転職ではなく独立起業という選択肢があれば、
もっと多くの人は生き生き働けるのではないか。
でも現状では独立起業というとハードルが高くなってしまう。
自分自身のようにそもそも何をしたらいいかわからない、
といった悩みを解決できるところがない。
起業とはお金がかかるものだとの思い込みから、
無駄に初期投資にお金をかけてしまい、失敗してしまうケースも多い。

そんな矢先にダニエル・ピンク著の『フリーエージェント社会の到来』を読み、
「これだ!」とひらめいた。
個人がそれぞれの得意分野で活躍する時代が日本にもやがてはやってくる。
無理して会社組織にしたり、事務所を構える必要なんかない。
自分の身の丈にあった個人サイズで独立起業すればいいじゃないか。
何で独立起業するかを考える時に、自分の人生を振り返ってみるのが一番いいのではないか。
そして何より自分の好きなことで起業することが一番いい。

こうしたアドバイスをしてくれるところがない。
ならば自分がこれまで経験してきたことを武器にアドバイスする側になろう。
こうして三宅さんは、起業前モヤモヤ会社員の進路相談役「天職デザイナー」として、
会社員専門の独立起業準備塾「天職塾」を始めたのだ。

4:好きを仕事に!焚き火で新事業?!
今では約100人近い人が天職塾生となっており、
塾生の中から起業で成功する人も現れてきた。

「塾生はお客さんというより志を同じくする仲間。
こんな年になって、素晴らしい仲間たちとめぐりあえるなんて幸せ」
と三宅さんはうれしそうに語る。

何より三宅さんの強みは、左遷や降格、パワハラなどを身を持って経験していること。
「こうした問題から独立起業しようという方にも、同じ目線でアドバイスができます」

閉塞感漂う日本社会の働き方に自身の経験からも疑問を持ち、
好きなことで起業する個人を増やすことで、社会を元気にしたいという想いから、
天職デザイナーとして事業を行っているが、
三宅さんにはもう1つ、大好きなことがある。
焚き火だ。

「学生の頃、キャンプなどの野外活動に夢中になっていたのですが、
焚き火を囲んで話をすると、なぜかみんな気持ちがほぐれて、
自然体で本音で話ができるようになり、とてもいい交流が生まれるんです」

天職塾と並行し、「日本焚き火コミュニケーションラボ」を立ち上げ、
焚き火コミュニケーションや焚き火研修、
きこり体験や里山自然体験などのプログラムを提供している。

栄光のサラリーマン人生から暗転し、パワハラで自殺さえ考えた三宅さんが、
紆余曲折を経て46歳で独立起業し、50歳の今、
天職アドバイザーと焚き火ファシリテーターとして楽しく仕事をしている。

人生、捨てたもんじゃない。
イヤな経験はむしろ、今よりもっと幸せな人生に変わる転機となることも多い。

「好きを仕事にするフリーエージェントな個人を増やしたい」との想いは私も同じ。
三宅さんの著書『「好きなこと」で起業できる』を読み、
私がかさこ塾や講演で教えていることや、ブログで発信していることと、
とても共通点が多く、ものすごく共感したので、本を読んですぐメールをし、取材させてもらった。
非常におもしろい活動をしているので、
天職塾や焚き火研修の取材もして、みなさんに紹介したいと思います。

しかし、人生っておもしろい。
会社を辞めて、ふんどしで起業する人もいれば、焚き火で起業する人もいるなんて(笑)。

・天職塾ホームページ
http://www.faincu.net/

・日本焚き火コミュニケーションラボ・ホームページ
http://jmtf.jp/

『「好きなこと」で起業できる』三宅哲之著

・かさこワールド内に生き方・働き方ホームページオープン!
「マイナスからプラスへ~生き方・働き方ヒントの素」
http://www.kasako.com/life.html

・私がどうやって「マイナス」な人生を「プラス」に転換させてきたのか。
4/9(水)サンクチュアリ出版の講演にて話をします。
申込&イベント詳細
http://www.sanctuarybooks.jp/eventblog/index.php?e=761

・好きを仕事にするブログ術&セルフブランディング術実践編、
5/13から全4回の講義スタート!20人限定、現在7人参加予定
http://www.sanctuarybooks.jp/eventblog/index.php?e=739

・いろんな人と出会える4/20(日)東京の老舗旅館でかさこオフ会開催!
http://kasakoblog.exblog.jp/21774309/

・セルフマガジン「かさこマガジン4」無料配布!
かさこマガジン希望の方は、
郵便番号、住所(マンション名など省かず)、お名前、希望部数を、
kasakotaka@hotmail.comまでメールください。

・Amazonで買い物する際、下記よりお願いできればありがたいです。
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by kasakoblog | 2014-04-05 00:29 | 生き方

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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