映画館で上映するより自主上映の方がいい理由
2014年 07月 27日
と何度となく質問を受けた。
映画素人の私もプロデューサーに、
「自主上映なんかより映画館に声掛けした方がいいのではないか」
と思っていた。
でもやってみてわかった。
映画館でやるより自主上映で映画を上映した方がいいことを。
何がいいか。
一番は、映画館よりはるかに見てくれる人が集まることだ。
だいたい1回やると100人は集まってくれる。
映画館でやったら多分あり得ないことだと思う。
下手したら数人程度だ。
多額の制作費や多額の宣伝費をかけてやるような、
有名俳優が出ているようなエンターテイメント的な内容のものなら、
映画館でやった方がいいだろう。
しかし個人制作レベルでかつ内容が原発を扱った、
ドキュメンタリー映画の場合、自主上映の方がはるかにいい、
ということを身を持ってこの半年実感した。
ちなみに人気沸騰の映画「アナと雪の女王」だが、
私が川崎の映画館で見に行った時は、平日の夕方だったが、
20人もいなかった。
あれだけの人気映画でも時間と場所によってはこの程度。
しからば無名かつドキュメンタリー映画など集まるわけがない。
原発など社会的なドキュメンタリー映画ばかりを上映してくれるような、
素晴らしい小さな映画館はいくつもある。
でもそうしたところでやったとしても、なかなか人は入らない。
別に興味がないわけではない。
でも決められた時間、少ない座席数、アクセスの問題など考えると、
なかなかわざわざ足を運んでという人は相当少なくなる。
でも自主上映だとどうなるか。
主催者が気合いを入れて集客・宣伝に努める。
映画館と違い、その場所でたった1回ないし2回ぐらいしか上映の機会がない。
見る方もこの機会を逃すといつまた見れるかわからないと思うから、
わりと来てくれる。
あとは自主上映会の後にほぼ必ず私の監督トークないし、
プロデューサーの矢間氏のトークを入れている。
単に映画だけで終わりという映画館とは違い、
監督やプロデューサーの話を直接聞けるというのは、
それだけで大きな付加価値になると知った。
また自主上映を主催してくださった方と、
映画が終わった後に懇親会があったりして、
監督と自主上映してくださったスタッフと交流を深め、
これを機会につながりが持てるというメリットもある。
あとは金銭的な意味合いでも制作サイドからすると、
映画館より自主上映の方がありがたい場合も多い。
私は恥ずかしながらまったく映画上映事情にうとかったので、
一般人と同様「なぜ映画館でやらないのか」
「自主上映頼みでは多くの人に見てもらえないのではないか」
と思っていたが、プロデューサーの言う通り、
自主上映の方が多くの人に見てもらうことができ、
その後のつながりも深まり、はるかにいいということに気づいた。
私も自分が監督の映画をお金を払って借りて、
横浜鶴見と北海道札幌で自主上映してみた。
開催主になると集客や宣伝で悩ましく、
入場者数が少なければ自分が赤字をかぶらなければならない、
というプレッシャーもあるものの、でも多くの方が協力してくれたり、
メディアが紹介してくれたりして、とても貴重な経験になった。
映画も音楽や出版と同じで、以前のバブル時代に比べたら、
はるかに厳しい時代なのかもしれないけれど、
逆に誰もが今までよりはるかに簡単に制作できるようになり、
上映するのもDVDないしブルーレイを流せばいいので簡単だし、
高性能な機材が以前に比べて安く買えたり、
編集作業がパソコンでできたりと、
逆に制作側の敷居はかなり下がっている。
ただその反面、ドキュメンタリー映画には「へぼい」のが多い。
それは内容やテーマはいいのだが、
監督がビデオカメラも回し、自身も編集しているので、
画がブレていたり暗かったり音が聴きとりにくかったりして、
見ている方がつらくなってしまうというものも多い。
その点、私が監督を務めた映画「シロウオ」は見た人から、
「ドキュメンタリー映画なのに映像がきれい」と評価いただいているのは、
私が片手間にとっているのではなく、
映画のプロのカメラマンを使い、音や編集に関しても、
映画やテレビなど映像の編集のプロを使っているから。
この辺はプロデューサーの狙いが素晴らしかったのだと思う。
私だってやろうと思えば、動画撮影と動画編集はできないことはない。
そうすればプロの2人分の人件費や交通費や宿泊費が削減でき、
制作費ははるかに安く抑えられるだろう。
でもそれをやってしまうと、せっかくいい内容、いいテーマなのに、
映像が見にくい結果、見る側がつらくなり、結果評価されなくなってしまう。
この辺は敷居が下がったとはいえ、考えるべき課題だ。
映画を商売にするのは大変な時代なのかもしれないけれど、
とはいえ誰もが映画を作る側にも回れたり、映画館でなくても、
安くていい場所さえ確保できれば、
誰もが自分の気に入った映画を自主上映でき、
監督を呼んだりして、映画を楽しむことができ、
私はとてもいい時代になったんじゃないかと思う。
映画「シロウオ~原発立地を断念させた町」の今後の上映で決まっているのは、
・2014年8月9日(土)多摩市永山公民館5Fホール+監督トーク
http://www.tohto-coop.or.jp/action/block/news/2014/06/post_14.html
・2014年9月15日(月祝)アスピア明石北館9階+監督トーク
※この会はなんと入場無料!
お問い合わせ:兵庫県保険医協会明石支部(078)393-1807:平田・本田まで
・2014年10月11日(土)クレオ大阪西ホール+小出裕章講演会
http://www.kasako.com/sirouo.files/20141011.pdf
これ以外にも自主上映を検討しているところがかなりあり、
秋から冬にかけて上映ラッシュになりそうです。
これまでの映画シロウオの上映実績はこちら。
01.2014年1月18日:東京都「小金井市民交流センター」284人
02.2014年1月25日:神奈川県「鶴見公会堂」234人
03.2014年2月08日:徳島県「阿南市椿公民館」300人
04.2014年3月04日:東京都「第3回江古田映画祭」22人
05.2014年3月15日:東京都「第3回江古田映画祭」55人
06.2014年3月15日:和歌山県「橋本市民会館」62人
07.2014年3月22日:大阪市「中津芸術文化村ピエロハーバー」107人
08.2014年3月22日:東京都「すみだ産業会館」90人
09.2014年3月23日:長野県「飯山市民会館」477人
10.2014年4月12日~25日:大阪市「シアターセブン」145人
11.2014年4月13日:東京都「杉並区立産業商工会館」110人
12.2014年5月15日:釧路市「釧路市生涯学習センター」103人
13.2014年5月16日:旭川市「サン・アザレヤ」88人
14.2014年5月18日:札幌市「札幌市教育会館」147人
15.2014年6月15日:前橋市「群馬県社会福祉総合センター」148人
16.2014年6月22日:横須賀市「よこすか生涯学習センター大ホール」95人
17.2014年6月28日:江東区「ティアラこうとう大会議室」106人
福島原発事故の教訓も学ばず、反省もしないまま、
イカサマ原発を再稼働させようとしている今、
ぜひ原発マネーにたぶらかされなかった町を描いたドキュメンタリー映画、
「シロウオ」の自主上映の企画をしていただけたらありがたく思います。
http://www.kasako.com/2013eiga5.html
・映画公式ホームページ
http://www.kasako.com/eiga1.html
映画上映会の私の監督トークは無料でYoutubeで見れます。
※ちょっとずつ各会場で話を変えてます。
・1/18武蔵小金井でのトーク
http://www.youtube.com/watch?v=yo3sSmXS0WU
・1/25横浜でのトーク
http://www.youtube.com/watch?v=x3JXNiZKacE
・3/22大阪でのトーク
http://www.youtube.com/watch?v=HxDZXELxCkg
・4/13阿佐ヶ谷でのトーク
http://www.youtube.com/watch?v=UjbbGz4pM3E
・5/15釧路でのトーク
http://www.youtube.com/watch?v=xT_j5lJ6bMI
<お知らせ>
・8/7、サンクチュアリ出版にて
「好きを仕事にするセルフブランディング術&ブログ術」講義開催。
http://www.sanctuarybooks.jp/eventblog/index.php?e=824
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