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夢を応援してもらえる人と応援してもらえない人のたった1つの違い

その夢が単なる自己満足なのか、それとも他人も満足させる夢なのか。
自己満足だけの夢は人から応援してもらえないが、
他人も満足させる夢なら人から応援してもらえるだろう。

例えば、政治家になりたい、という夢を持った人がいたとする。
「私は政治家になりたいので応援してください!」¥では応援しにくい。

あんたが単に政治家って偉いポジションにつきたいだけじゃないの?
そのためになぜあんたを応援しなきゃならないの?と多くの人は思うからだ。

でも「若者の声が反映できる選挙制度をつくりたいので政治家になりたい!
だから応援してほしい」といえば、
政治家になってどんなことをしたいのかがわかり、
それに共感するなら「だったら応援しようじゃないか」となる。

例えば、「私はブログだけで飯を食う!」とか、
「私は1年後に会社を辞めて独立起業する!」ので応援してくれも同じ。
それで積極的に応援できるだろうか?

それであなたは何がやりたいんですか?と思うわけです。
ブログで飯を食うってブログでどんな情報を発信してくれるんですか?
独立起業って誰のためにどんなビジネスをやるんですか?
という部分が欠けていたら、誰も応援してくれないだろう。
会社がイヤだ、サラリーマンがイヤだという理由だけなのかと思われてしまう。

なんか最近、こういう人が多いと思う。
単なる自己満足のためだけの目標。
確かに自己満足であれ、目標が明確なのは素晴らしい。
でも、そこにとどまっていたら、応援してくれる人は少ないし、
仮にはじめうまくいったとしても長続きしない。
なぜならビジョン=理念がないからだ。

個人に限った話ではない。
企業もしかり。
売上目標を前年比20%増を目標に掲げます!って、
確かに数値目標は必要だけど、それで他人にどんな価値を与えてくれるのか?
ビジョンなき数値目標を掲げる企業ばかりで、
そういう企業って数値目標達成が自己目的化し、
客のためにならなくても無理やり買い替えさせて、
新しいものを買わせるとか、むしろ客や社会にとってマイナスなことをしかねない。
偽装してもいいだろうとか。
そういう自己満足企業に永続性はない。
今までは人口増加で高度成長期だったからこういう企業でも存続できたが、
今は人口減少しているから理念がない企業は淘汰される。

新規事業とかもそう。
何か月か前に有名なIT企業の社長の本を読んだ。
ところが読んでも読んでも、企業を創業してどんな価値を社会に提供したいのか、
この事業は何の目的のためにやるのかという話が一切出てこない。
ただただ創業期からいろいろどたばたしたけど、
苦労もあり涙もあり、いろんな駆け引きもありながら、
こんな大きな会社になりましたという記述だけ。

創業から成長した話としておもしろいのかもしれないけど、
なぜ起業したのか、なぜこの事業をしているのか、
どんなことを社会に実現したいと思っているのかがまったく伝わってこない。
単に上場企業にしたいとか売上●億円の企業にしたいとか、
従業員を●人の企業にしたいとか、規模のステータス目的しか感じ取れなかった。

IT企業とかベンチャー企業に多いのかもしれないけれど、
サラリーマンがイヤだから独立したとか、
儲かりそうだからゲームアプリを始めましたとか、
そういうのってまったくビジョンがない事業のやり方で、
今はたまたまうまくいっているからいいかもしれないけど、
ライバルが出てきたら差別化できないだろうし、
儲かっている事業が時代錯誤になったら、あっという間に落ち目になっちゃう。

そんな中、つい先日取材した、バンドマンでありながら、
IT企業の社長として事業を行っている株式会社ワールドスケープの海保社長は違った。
2006年来のつきあいで、度々取材させてもらっているが、2011年に会社を立ち上げたのは、
CDが売れない音楽業界で新たなビジネスモデルをつくるためだ。
それによってミュージシャンもきちんと対価を得て活動ができるようになるし、
リスナーもいろんなミュージシャンの音楽を聴けるようになる。
音楽が好きで、音楽活動をしてきたけれど、でも今の音楽業界には問題があり、
それを解決するためにいろんな方法を考えた結果、起業した。
独立起業ありきで起業したわけではない。

そんなビジョンを持って立ち上げたワールドスケープは、
今年、新サービスを立ち上げ、リリースする。
自分の好みを入力していくと、好みの曲やミュージシャンをすすめてくれる、
パーソナライズド・ラジオアプリ「Lumit(ルミット)」だ。
http://teaser.lumit.me/?code=9Zz

日本では馴染みがないサービスなのだが、
アメリカなどではメジャーなサービスになっている。
アメリカで同種のサービスは約2億5000人もの登録しているという。

「日本にもアメリカのサービスが進出してくればいい」と海保さんは思っていた。
ところが一向に進出してこない。
日本の音楽業界ではメジャーレーベルが、
無料でフルコーラスの音源を聴かせてしまうことに消極的な面もあるからだ。

そうした状況のためにアメリカから進出してこないのなら、
自分たちでやろうと、パーソナライズド・ラジオアプリ「Lumit」を開発した。
ワールドスケープが運営する無料音源配信サイト「フリクル」には、
多くのインディーズのミュージシャンが登録しており、
彼らに声をかけ、インディーズに特化することで、サービスの無料化が実現できた。

「Lumit」はミュージシャンにとってもリスナーにとってもメリットがある。
リスナーにとってはわざわざお金を払わなくとも、
無料で新しいミュージシャンを発掘できる機会に恵まれる。
昔と違い、CDランキングや音楽番組や音楽雑誌やCDショップで、
新しい音楽と出会う機会が少なくなった。
そんな時、このパーソナライズド・ラジオは気軽に音楽を探せるツールになる。

海保さんいわく「音楽が好きでも能動的にネットで探す人なんてそんなにいないし、
そこに時間をかけるのはかなり面倒ではないでしょうか。
でも音楽は好きだし、時には今までとは違う音楽を聴いてみたいという人は多くいます」
海保さん自身がが音楽が好きで利用するユーザーの気持ちをわかっているからこそ、
明確な目的を持ったサービス提供ができる。

一方、ミュージシャン側の立場にたてば、
「宣伝する機会がなかなかないし、音楽が素晴らしくても、
プロモーションがうまいとはいえないミュージシャンも多くいます。
ミュージシャンにとってもパーソナライズド・ラジオは、
新たなリスナーに自分たちのことを宣伝する有効なツールになるはず」とのこと。
これも海保さん自らがバンドマンであり、
かつ多くの音楽仲間の実情を知っているからこそ、
「こうしたことをしたい!」という他者のニーズも踏まえたサービス開発ができる。

本来、ビジネス=仕事ってそういうもの。
世の中に解決されていない問題や不便なことがあり、
それを解決するために利益を得るビジネスという形を取ることで、
ボランティアでもなく補助金という名の税金こそ泥でもなく、
きちんとした対価を得て持続的に活動をする。
それがビジネスであり、仕事であり、働くということだと思う。

ではどんなビジネス=仕事をしたらよいのかという選択基準の話になった時に、
その人がビジネスを始める必然性がなければならない。
1つは好き。
音楽が好きだけど最近の音楽業界が変わってきてしまっているので、
どうにかして新しい時代にマッチした形で音楽業界を活性化させたいという、
自分も望んでいることで他人も望んでいることをテーマにするから、
そこに意味のある事業が生まれる可能性が高まる。

もう1つはその人の境遇。
例えば、自分はシングルマザーだけど、そのためにこんな不便があり、
同じように不便な思いをしている人がいるから、
その問題を解決するためにビジネスを立ち上げようとするパターン。

まともなビジネスの立ち上がり方ってこの2つ。
決して今の時代状況をマーケティング調査して、
F1層がどうたらこうたらだから、こんなサービスをすると儲かるみたいな、
そんな机上の空論はビジネスじゃない。
ブログで発信すれば会社員しながら、
ラクしてアフィリエイトで儲かるかもしれないからというのはビジネスじゃない。
パチンコと同じだ。

それが今までうまくいっていたのは、人口が増加していたからであって、
人口減少の日本でそういう仕方でビジネスをしても、
よほど特化した個性がなければ埋もれてしまう。
結果、価格競争でしか差別化できなくなってしまう。

企業もそうだし個人もそう。
何のためにそのビジネス=仕事をするのか。
その仕事で何を実現したいのか。
そこに理念がなければ「あんたの自己満足でしょ」と一蹴され、
小手先器用に短期的に小金を稼げたとしても、
長期的に永続するビジネスにはならないだろうし、
多くの人から応援してもらうことはできないと思う。

自己満足の仕事ではなく、自分も満足し、他人も満足させる仕事とは何か。
その答えこそが天職なんだと私は思う。

1年後に独立起業したいとか、年収1000万円にしたいとか、
そういうビジョンなき自己満足で、仕事はうまくいかないと思う。

・元旦に目標ではなく自分の活動理念を描け
~なりたい職業ではなく何を実現したいのかが大事
http://kasakoblog.exblog.jp/22691577/

・バンドマンをしながらIT企業の社長!CDが売れない音楽業界の変革をめざす
~海保けんたろーさんインタビュー
http://kasakoblog.exblog.jp/22704645/

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by kasakoblog | 2015-01-12 22:52 | 働き方

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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