先日、あるメディアより出演依頼のオファーがきた。
トラベルライターとしての見地から旅行術について話を聞きたいというもの。
メディア出演は喜んで引き受けているのだが、1つ懸念点があった。
質問の中に私がそれほど詳しいわけでもなく、かつその旅行術について私自身、
どちらかというと否定的な考えを持っているものがあった。
そこで依頼先のメディアに、この質問について答える知識も持っていないし、
調べればすぐに答えられはするけれど、
これについて肯定的に捉えているわけではないので、
これ以外の質問についてなら詳しくコメントできますとと返事をした。
で。驚きのメディアの返事。
別に詳しくなくてもいいから、
ウィキペディアに書いてあることを話してくれればいい。
丁寧にリンク先まで貼ってあった。
はあ?
未だメディアってこんな腐ったことしてるんだ。
メディアに関わる人間としての矜持もないのか。
ようはね、番組の企画趣旨に沿った、
すでにできあがっている台本通りに読んでくれれば誰でもいい。
ただそれを誰かの口から語らせたいだけ。そういう番組の作り方を未だにしてるんだなと。
きっとこの質問にどうしても答えてほしいのは、
スポンサー絡みの意向なんだろうなと思いつつ、この話は断った。
いやね、たいていの番組にも台本があり、
台本通りの内容を話すことは別におかしなことじゃない。
これまで何回かテレビやメディアに出演したけど、
台本に沿ってコメントしたことはいくらでもある。
ただそれは事前に制作側から質問事項が投げかけられ、
私の方でそれに答えを返信し、その答えを尊重する形で、
台本が作られ、本番の収録が行われた。
それはつつがなく番組制作を行う上で必要なことだ。
ところが今回のように出演者が詳しくないことを、
さも知っているかのようにウィキペディアの内容を語ってくれればいい、
という指示をされたのははじめて。
いや驚いた。
こういうの、普通だと思って今まで番組作ってきたんだろうね。この人。
番組の企画趣旨にあったコメントをしてほしいのなら、
そういう意見のコメンテーターを探せばいいわけで、
私が「詳しくない」といった時点で「じゃあ他をあたります」
といえばそれでいいだけの話なのに、
他を探すのが面倒なのか、とにかく手っ取り早く番組作ってしまえればいい、
って考えなのか、じゃあこっちの台本読んでくれればいいって、
メディアとしてあり得ないスタンスでしょ。
ほんと恥ずかしくなるわ。
でも往々にしてこうした番組作りが行われいるのかなとも思う。
ただ私もエラそうな正論言ってるけど、
今回断ることができたのはギャラがなかったからかもしれない。
もし、破格の出演料を提示されていたら、
「よっしゃ!詳しくないけど、さも以前から知っているかのように、
喜んで台本通りに読みます!」って答えていたかもしれない。
そういう意味で金の力ってのは恐ろしい。
金の力によってメディアもコメンテーターも買収できる。
誰かがこうした買収工作を断ったとしても、
金で意見を変える人間はいくらでもいるから、
そういう人を探し出せばいいだけの話。
メディアとしても広告でめし食わせてもらっているわけだから、
広告主のいうこときかないスタッフなんて、
配置転換で飛ばしてしまえばいいという論理が働くのは、
民間企業が生き残っていくためには仕方がないこと。
だからこそこれまで原発の安全神話が作られていた。
電力会社が莫大な広告出稿することにより、
メディアが原発の危険性を声高に叫ぶことを口封じしていた。
そういうのを見て洗脳されちゃった人たちが、
福島の原発事故が起きたにもかかわらず、
未だに原発再稼働しないと日本経済はダメになると、
まともそうな社会人が信じきっているのだから笑うに笑えない。
メディアによる刷り込みの洗脳ってほんと大きな力を持っている。
こんなことしてるから絶対に原発事故は起きないとか、
起きたとしても絶対に放射能漏れは起きないといっていたのに、福島で原発事故が起きた。
だから原発事故を起こしてしまった原因の一つはメディアにあると思う。
原発事故の教訓を踏まえて影響力のあるメディアに関わる人間は、
メディアとしての矜持を持って番組作りに取り組んでほしい。
メディアに出演する側も金にたぶらかされて、
自分が思ってもいないことを平然とコメントするようなことはしないでほしい。
そうやってねじまがったことをしていたせいで、
日本に大打撃を与えた原発事故を起こしてしまったのだから。
いわばメディアは事故を起こした加害者とすらいえる。
またメディアを利用する側も未だにこうしたことが、
少なからず行われていることを知った上で見てほしい。
まともに100%信じるとおかしなことを刷り込まれることになるから。
それにしても今までメディア出演したことあったけど、
こんなひどい作り方している人ははじめてだった。
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