日本の自爆テロリスト訓練基地跡・大津島を訪ねる~人間魚雷「回天」
2015年 11月 28日

近年、テロという言葉を頻繁に
ニュースで聞くようになったが
かつて日本では特攻という名の
自爆テロリストを養成していた。
敗戦が濃厚になり
無謀なことでもしない限り
勝ち目がなくなったからだろう。

飛行機で突っ込む方法だけでなく
魚雷に人が乗り、大量の爆薬を搭載し
突っ込むという海の特攻も行われた。
そんな海の自爆テロともいうべき
人間魚雷「回天」の訓練基地となったのが
山口県周南市にある大津島である。


大津島には魚雷発射試験場跡が残り
また人間魚雷「回天」の歴史がわかる
資料館「回天記念館」もある。

大津島は新幹線も停車する
徳山駅から徒歩5分ほどの港から
船で約20分ほどの場所にある。

それにしてもなんとおぞましいことか。
全長14.75m・直径1mの魚雷の中に
大量の爆薬を積みこみ
入ったら身動きがとれない
密室空間に人間一人閉じ込められ
死ぬために敵に突っ込むという
恐ろしさ。
しかも老害が駆り出されるならまだしも
回天搭乗員の大半が20歳前後の若者。
訓練を受けた搭乗員は1375人に及び
回天による戦没者は145人、
没時の平均年齢は21.1歳という。

必死必殺――。
必ず死に、必ず殺す。
なんとおぞましい言葉だろう。
出撃前に残された手紙には
そんな言葉も残されている。
ただ記念館で知って驚いたのは
この人間魚雷という自爆テロ攻撃を
2人の青年士官が発案したのだが
軍務局ははじめ人間魚雷を脚下したという。
なぜなら「必死」を前提とした
兵器だからだったという。
死ぬことが前提の兵器なんて
根本的に発想としておかしい。
しかしはじめは却下されたものの
戦局悪化に伴い1944年に採用されたという。
戦争やテロの戦い方に
よいも悪いもないと思う。
すべては人殺しだからだ。
でも特攻という名の自爆テロ、
攻撃したものが生き残ることはできず
必ず死ぬ戦い方って
根本的におかしいと思うわけです。
生きてこそ。
命あってこそ。
それがはじめから死ぬ前提なんて
人間を人間とも思わない
狂気の沙汰としかいいようがない。

しかし今の自爆テロしかり
日本の特攻しかり。
必ずしも強制されたわけではなく
それが国家や家族のためになると
信じ込んで志願している
その気色の悪い洗脳ぶりが恐ろしい。
まるでカルト教団だ。
もはや国家ではない。
国民を守るために国家があるのであって
国家を守るために国民がいるのではない。
しかし悲しいかな、戦後70年が過ぎ
カルト教団的自爆テロリスト集団的な
日本の過去の過ちを忘れ
現政権は戦争やテロに
突っ込もうとしている。
それで国民の安全が守れるのか?
フランスを見れば明らかだ。
空爆という名の無差別テロを行った結果
かえって国民を危険にさらし
パリのテロで多くの犠牲者を出した。
空爆が許されるのならテロも許される。
なぜならその卑劣さは同じだからだ。
だから報復の連鎖が続き
犠牲者は拡大する。
日本はかつて戦争に突入した結果
どうなったのか?
ボロボロに惨敗し
そのせいで戦後70年過ぎた今も
アメリカの植民地支配下に
おかれているような状況だ。
私は軍隊を持つななんて
そんな青臭い理想論を
主張する気はない。
国民を守るために軍隊は必要だろう。
しかしそこに歯止めがなければ
歯止めどころか自ら率先し
戦争に突っ込んでいけば
パリの二の舞になり
また自爆テロリストを養成する
基地が作られてしまうような
おそろしい社会になってしまうと思う。

日本人ならぜひ大津島の回天記念館と
鹿児島の知覧特攻平和会館は行くべきだ。
かつてのカルト教団的狂気は
他人事ではない時代になりつつある。
自分を守り、自分の愛すべき人たちを
守るためにぜひ一度訪れてほしい。
・ぜひ読んでほしい
人間魚雷をテーマにした小説
「出口のない海」横山秀夫著
・回天記念館
http://www.city.shunan.lg.jp/section/ed-sports/ed-shogai-bunka/kaiten/
・人間兵器の飛行場跡・鹿児島知覧を訪ねる
http://kasakoblog.exblog.jp/10572145/
・地図から消された毒ガス製造の島・大久野島
http://www.kasako.com/japanfoto.files/ookunofoto.html
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