クリエイターはWebに料金表を載せるべきか否か~あえて料金表を載せない5つの理由
2016年 07月 16日
なぜならお客さんから見れば
いくらお金がかかるのかが事前にわかり
仕事を頼みやすいからだ。
ただ私は編集、ライター、
カメラマン仕事の料金表は
あえて載せていない。
私の場合、料金表を載せるメリットより
料金表を載せないメリットの方が
大きいと判断しているからだ。
なぜ料金表をあえて載せないのか。
5つの理由を紹介しよう。
1:案件によって仕事の手間が違うから
たとえばライター料金として
400字で4000円
800字で8000円
1200字で12000円
みたいになっていればわかりやすい。
しかし単純に文字数が少なければ
手間がかからないかといえば
そうではない。
短くまとめる方が大変な場合もある。
また同じ800字を書くにせよ
自分の経験や知識だけで
すぐに書ける800字なのか
2時間ぐらい取材をして書く800字なのか
いろんなデータを調べた上で
書く800字なのかで手間は異なる。
だから一概に何文字でいくらとは
言い難いので料金表を載せていない。
2:安いギャラでもおもしろい仕事や
自分の宣伝になる仕事ならしたいから
仕事をしたいかどうかは
ギャラがいいかどうかだけでなく
・おもしろいかどうか
・自分の実績になるかどうか
・自分の宣伝になるかどうか
も私にとっては重要な要素だ。
でももし料金表を載せて
たとえば1本3万円と表記していたら
3万円以下だけどおもしろい仕事や
自分の宣伝になる仕事が
入ってこなくなってしまう。
安くてもおもしろい仕事はしたい。
場合によっては無料でも
引き受ける場合もある。
なので料金表を載せていない。
3:媒体で決められた料金が
設定されていることが多いから
雑誌やWebなど媒体によっては
一律でライター料金が
決められている場合が多い。
たとえば1本5000円とか
1本1万円とか1本3万円とか。
その媒体の仕事をしたいと思った時に
こちら側で「1本3万円」と載せていたら
1本1万円の媒体社さんから
料金が合わないから
声をかけるのはやめようという
話になりかねない。
料金表を載せるより
そちらの規定の料金で
受けますよ的なスタンスの方が
仕事が入りやすいことも多いので
あえて料金表は載せていない。
4:料金を載せてしまうと
必ず最低料金で見られてしまうから
きっちり料金を書かなくても
たとえば「800字5000円~」みたいな
アバウトな表記にしておけばいい
という考え方もあるが
人って「5000円~」と書いてあっても
「5000円」としか見てくれない。
たとえば仕事の内容を聞き
「その仕事なら800字5000円じゃなく
1万円になります」と返事したらどうだろう?
「えっ料金表には5000円って
書いてあったのに」みたいな
話になりかねない。
人は最低料金で見る。
それ以上だと高いと言いかねない。
だから料金表は載せない。
5:高い仕事がとれなくなる
世の中まだまだ捨てたもんじゃなく
時にはギャラ的においしい仕事が
入ってくる場合もある。
たとえば1000字10万円の仕事が
あったとしても
自ら料金表に「1000字1万円」と
書いてあったら
「この人、10万円払わなくても
1万円でやってくれるのか」
といった話になってしまう。
予算のある仕事は
ありがたく利益をいただきたいので
あえて料金表は載せていない。
・・・・・・・・・・
以上、5つの理由から
私はWebやセルフマガジンに
編集、ライター、カメラマン仕事の
料金表は載せていない。
こうした職種は案件ごとに
手間暇が大きく異なるため
内容を聞いた上で見積もりを出し
双方それでよければ
OKして進めた方がよいからだ。
ただ私の場合、お客さんが法人が多いから
料金表を載せずに
案件ごとに見積もりを出すスタンスだが
対個人を仕事にしているクリエイターは
料金を明記した方が価格の透明性があり
問合せは増えるだろう。
また料金表を載せていないと
個人であれ法人であれ
問合せしずらいという面もあるので
料金表を載せないことが
決していいわけではない。
ライターは特殊な仕事だが
カメラマン、デザイナー、
イラストレーターなら
ある程度、料金目安を提示した方が
仕事は入りやすいだろう。
クリエイターが料金表を
載せるべきかどうかは
自分がどんな仕事をしていきたいのかと
きちんと利益をとれるのかどうかなど
総合的に考えた上で判断するとよい。
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