難しい漢字を多用するのは愚か
2009年 01月 24日
赤字よりはいいんじゃないかと思う。
ただ根本的な疑問として、漢字検定って実生活に役に立つのだろうか?
文章を書く仕事をしているプロのライターという立場から見て、
準2級(小・中学校で学習する常用漢字の大体を理解するレベル)
以上の試験内容は、はっきりいって、
実生活に役立たない漢字“オタク”試験に過ぎないと思う。
上手なライターというのは、
難しい漢字を多用せず、普段、あまり目にしないような単語は使わず、
できるだけ平易にわかりやすく書く。
漢字検定の準2級以上の出題例を見てみると、
普段、記事では使わない漢字ばかりで、
難しいものばかりで驚いてしまう。
もちろん難しい漢字でも読めることに越したことはないし、
さらに読める、書けるだけでなく、
その意味もしっかり理解できるに越したことはないけど、
試験内容を見るにかなりオタッキーと言わざるを得ない。
雑学知識を競う趣味や自己満足、ボケ防止としてなら、
検定受けるのはおもしろいと思うし、クイズみたいでおもしろく、
そういう目的で試験を受けることはまったく否定しないけど、
準2級以上に合格したから、
就職・転職に有利というならちゃんちゃらおかしいと私は思う。
ライターから見れば難しい漢字を多用した文章を書くのは、
文章の「下手」な人間だ。
検定持ってて、もし難しい漢字を使いたがり、
読めない人間をバカにするようだと、
かなり本末転倒な結果だろう。
そんな漢字検定に昨年だけで272万人も受験しているというのに驚く。
もちろん、小・中・高校生が漢字を覚えるために、
3級以下の検定試験を目的に勉強するのはいいと思うけど、
それ以上は漢字が趣味の人が受ければいいんじゃないか。
難しい漢字を読める・書けることより、
難しい漢字を使わず、
わかりやすく簡単に文章を書く技術を磨いた方が、
はるかに社会では役立つと思う。
日本人の恥の文化の特性なのかな。
目的と手段を間違ってはいけない。
漢字はコミュニケーションの手段であって、
難しい漢字を極めることが目的ではないはずだ。
<準2級問題例>
(小学校・中学校で学習する常用漢字の大体を理解し、
文章の中で適切に使えるようにする。)
・物価の「騰貴」
→物価の上昇または高騰と書くのが普通。
騰貴なんて金融ライターで書くバカはいない。
・必要「且つ」十分な・・・
「且つ」は読みにくいので、
記事で書く場合には「かつ」とひらがなにするのが普通。
<2級問題例>
(小学校・中学校・高等学校で学習する常用漢字を理解し、
文章の中で適切に使えるようにする。人名用漢字も読めるようにする。)
・古銭に「緑青」が出ている
バカじゃないか。こんな漢字使う奴は。
さびていると書けばいいじゃないですか。
・罪を犯し離れ島に「遠流」された
別に普通に「流された」と書けばいいものを。
そもそも読みやすい文章を心掛けるなら、
「罪を犯し」の後に「、」を入れるべきだろう。
罪を犯し離れ島に遠流された
罪を犯し、離れ島に流された
<準1級問題例>
(常用漢字を中心とし、約3000字の漢字の音・訓を理解し、
文章の中で適切に使えるようにする)
・「草藁」「残蝉」「両餅」・・・
こんな漢字を記事で使ったら、間違いなくNGになる。
読めない人が多いだろうし、意味がわからない人も多いだろう。
読者に伝わりにくい漢字を使うライターはいない。
<1級問題例>
(常用漢字を含めて約6000字の漢字の音・訓を理解し、
文章の中で適切に使えるようにする。)
・「鳳梨」「鳶尾」「石決明」・・・
人生100年生きたとしても、
上記のような漢字を目にする機会はまずないでしょう。
そんなもの読めても、一部の特殊な専門家・研究家以外、
はっきりいって何の役にも立たない。
こんな漢字を文章で使うこと自体が適切ではない。
