バブル後の最安値を下回る水準まで下がった。
24日の終値は7268円で、
空前の7000円割れ目前の最低ラインにまで下がっている。
しかし私が今回の株安で恐ろしいと思うのは、
円安になっているのに株安になっている点。
最近の日本の株価は、
ほぼ為替レートに連動していた。
円高ドル安、円高ユーロ安になれば、
日本の輸出企業の利益が減るからといって株価は下がり、
円安にふれると株価は上がる傾向にあった。
ところが今回の株安は為替と連動していないのである。
1ドルは94円台で、
90円を割り込んだ円高より、
ここ最近では信じがたい円安水準だ。
ユーロも120円台で、120円を割り込む円高にはなっていない。
これまでだったら円安になれば株価は上がった。
しかし、ついに為替と連動しなくなった。
もはや「輸出企業の利益が減ったから株価が下がる」
という言い訳がなくなり、
本当の不況に突入したという可能性も高い。
まあ相も変わらず、アメリカの株価とは連動していて、
今回、株安になったのも、
前日のニューヨーク市場の株価が、
11年9ヵ月ぶりの安値をつけたからだ。
アメリカの株価が下がって円高になれば、
そりゃ、日本の株価も下がるだろう。
そう納得できた1つのファクターである為替が、
連動しなくなったのは、
今後の株価の動きが読みづらくなったので、
非常に恐い感じがする。
長期的に見れば1ドル=50円なんてのも、
当たり前の時代がやってくるとは思っているのだが、
さすがに世界を牛耳る胴元アメリカだけあって、
なかなかにしぶとく95円もしているのが驚き。
円安でも株価は下がるが、
もしドルの急落に見舞われたら、
日本の株価はどうなってしまうのか。
別に日経平均株価は、日本にある企業のなかで、
上場していてかつそのなかでも一部の企業だけの平均値だから、
株価水準が日本経済の全部を表しているわけではないにせよ、
いよいよ私が昨年予想した、
日経平均5000円台という空前の安値水準に、
転落していく可能性も高い。
大きく変動する株価に一喜一憂する経済システムを、
抜本的に変えないとまずいんじゃないか。
目先の株価を上げる対策では、
不十分なのではないかという気がしている。