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2012年 01月 05日
山岡氏「ユーロは破綻する」
Yahooのトップニュースで一番上に『山岡氏「ユーロは破綻する」』の見出し。
クリックすると、
<山岡担当相>「ユーロ破綻する」「大津波がくる」と発言
という見出しとともに、

山岡賢次国家公安委員長兼消費者担当相は5日、内閣府職員への年頭訓示で
「ユーロは破綻するんじゃないか。中国(経済)のバブルも破裂する可能性がある」
との見方を示したうえで「金融・経済の大津波がやってくる」と述べた。
欧州債務危機への懸念を強調する意図があったとみられるが、
担当でもない閣僚が具体的な根拠を示さずに他国通貨の破綻を予言し、
それを「津波」に例えたことに批判が出そうだ。

という記事(毎日新聞)が掲載されていた。

バカじゃないかと思う。
バカとは山岡氏のことではない。
この記事を書いた毎日新聞および、
こういう記事をトップにもってくるYahooのことだ。

2012年、世界最大の関心事は何か。
欧州債務危機がついに暴発するかどうかである。

金融・経済の取材ばかりしている私の感覚からいうと、
もう昨年もずっとこの「欧州債務危機」一色。
そしていよいよ今年やばいんじゃないか、
リーマンショックなんて目ではないとんでもない事態、
金融・経済の大混乱が起きるんじゃないかということは、
もはや金融業界では常識であり、
ユーロは破綻するのかどうかとか、
ギリシャがユーロを脱退するのかどうかとか、
ギリシャだけでなく、イタリア、スペインまでもが、
破綻するんじゃないかとか、
さまざまなシナリオが想定され、活発な議論が行われている。

つまり『山岡氏「ユーロは破綻する」』発言は、
批判が出ることでもなんでもない。
むしろ記事のいやらしさを見ればわかるが、
“批判が出そうだ”という書き方をしているように、
まだ誰も批判が出ているわけでもないのに、
「批判が出そうだ」といって、
批判を促そうという扇動がみえみえすぎる実に劣悪な記事である。
しかも「担当でもない閣僚が具体的な根拠を示さずに他国通貨の破綻を予言し」
と書いているが、
「ユーロ安止まらず 一時98円56銭、11年ぶり安値」
というニュースが今日出ているのにである。

私なんかはふだんは金融関係者とばかり取材しているので、
金融業界の感覚が当たり前になりがちで、
ユーロが今年破綻するのかしないかとかは、
今年最大の懸案事項みたいに思っているわけだけど、
でも一般感覚はまったく違う。

先日、金融業界とは関係のない人に、
「来年は欧州債務危機がついに爆発したら、
世界経済はとんでもないことになるよね」
といったら「えっ、何それ?そんなことが起きるの?」
って不思議そうな顔をしていた。
ギリシャ問題とか欧州債務危機問題とかは、
ニュースで聞いて知っているんだろうけど、
金融業界で今年はどうなるのか?!
と注視されているとはまったく知らないのである。
でもそれは普通の人の感覚だと思う。

欧州債務危機。
なんだか難しそうだけど、
ようは借金たれのばかもんのせいで、
連鎖倒産が起きて、みんな大変になるかもしれないって、
そういうことです。

ギリシャが放漫財政で借金いっぱい抱えて、
返せなくなろうとしている。
するとギリシャに金を貸している隣国のヨーロッパの国々が、
困ってしまうわけです。

借金というのは信用で行われている。
「あなたなら返してくれるからお金を貸しましょう」という信用。
ところがギリシャが返せなくなった。
ギリシャに金を貸していたヨーロッパ諸国が、
金が返ってこなくなり、財政が不安定になる。

このような状況が起きた時に、
実際に財政が不安定かは別問題として、
「信用不安」という問題が起きる。
つまり「ギリシャは返せなかった。イタリアは大丈夫だろうか?
スペインは大丈夫だろうか?
あいつらも返せないかもしれないな」
という不安の連想が働き、
ギリシャだけでなくイタリアやスペインに誰も金を貸さなくなる。

ヨーロッパも日本もアメリカも、
借金しては金を返し、また借金しては金を返すという、
自転車操業をしているわけです。
するとお金を貸してくれる人=すなわち国債を買ってくれる人がいるうちは、
借金の返済期限がきてもまた借金して返せるからいい。
ところが「信用不安」で、
お金を貸してもギリシャのように返してくれなくなるんじゃないか、
と思うと、誰もお金を貸さなくなり、
借金を返せなくなってバンザイ=破綻する。
これが信用不安・信用収縮による金融危機の勃発なんです。

そして連鎖倒産が起きるわけです。
ギリシャが金を返せなくなったら、
ギリシャに金を貸している国の財務状況が悪化する。
そのなかで他の国が金を返せなくなったら、
その国に金を貸している国の財政状況が悪化する。
こうして1国が金を返せなかったがために、
連鎖して他の国まで潰れてしまう。
これが今、懸念されている欧州債務危機であり、
すなわち「ユーロが破綻するかも」という発言につながるわけです。

しかもこの危機は欧州だけに限定されない。
欧州のお財布状況がおかしくなれば、
欧州に輸出して稼いでいる日本やアジアだって、
物が売れなくなってしまい、収益が減少してしまう。
連鎖倒産の恐怖はドミノ倒しのように、
あらゆる人に災難が降りかかってくる。

ヨーロッパの国が借金返せないなら、
借金まみれの日本やアメリカは大丈夫なのか?
と普通の人は想像するだろう。
そしてこの借金まみれの国の国債なんか買っても、
お金が返ってこなくなってしまうかもしれないと思えば、
国債は売れない=金を貸す人がいなくなり、
日本もアメリカも破綻してしまう。
ギリシャだけの問題なのが、
全先進国の自転車操業ができなくなり、
みんな破綻して紙幣は紙くずになる、
ということが2012年に起こる可能性はかなりある。

しかもヨーロッパの場合、複数の国が1つの通貨を使っていることが、
今回、大きな問題となりそうだ。
たとえばギリシャが破綻し、ギリシャの通貨ドラクマが紙くずになったら、
ギリシャは大変だけど他の国には影響はない。
しかし統一通貨ユーロを使っているため、
問題を深刻化・複雑化させる要因になっている。
だから「ユーロ破綻」が懸念されているのだ。

かさこマガジン2で「日本は変わった」というのは、
2011年の東日本大震災を指していることは容易に想像はつくだろう。
「世界は変わった」として各国紙幣を載せているのは、
2012年は紙幣が紙くずになり、
本当に100年に1度の危機が来るかもしれないということを、
警告している意味合いだ。

本当に私たちは原発事故や東日本大震災だけじゃなく、
世界経済クラッシュ、資本主義の崩壊といったような、
誰もが経験したこともないことを経験する可能性が今年にはある。

それをね、あほみたいに、
民主党の政治家を不謹慎発言だみたいにして、
批判させようなんて姑息な記事を書いて、
それをヤフーのトップに載せてしまう危機感のなさ。
そんなことやっている場合じゃない。
本当にユーロ破綻するかもしれない。
それに日本はどう備えるべきか、考えなきゃいけないのに、
「津波にたとえたから批判が出そうだ」とか、
「根拠もなく他国通貨の破綻を予言した」なんて、
とんでもないとんちんかんなこと言っている。
そんなことで政治家批判しても誰もトクしない。

今年は世界経済クラッシュが起きるかもしれない。
その事態に一個人ができる対策はあまりないかもしれない。
しかし起きるかもしれないとあらかじめ覚悟をしておくのか、
起きてはじめて「想定外だった」なんていうのかでは、
その後の混乱時の対応が大きく変わっていく。

今年はとんでもない事態が起きるかもしれない。
ユーロ破綻を津波にたとえたから不謹慎なんて、
のん気なままごとやっている場合ではない。

米国も自転車操業の多重債務者(2011/8/1)
http://kasakoblog.exblog.jp/15210307/

現金から物に換えておけ(2011/7/21)
http://kasakoblog.exblog.jp/15148987/


by kasakoblog | 2012-01-05 23:37 | 金融・経済・投資
2011年 11月 04日
ギリシャ危機をわかりやすく解説~日本もアメリカも二の舞に~
政治に求めることは「景気をよくしてほしい」。
日本の街角インタビューや調査でもよく聞かれる回答だが、
日本に限らず、先進国で、
景気対策を政治に求めたがために、
今、ギリシャをはじめ、
ヨーロッパやアメリカ、日本でも借金まみれになり、
返せなくなり、今、大問題になっているのだ。

100年に1度の危機といわれた、
2008年のリーマンショックを超える危機が、
全世界を襲うといわれているギリシャ危機がなぜ起きているのか、
ご存知だろうか?
調べてみればお粗末という他ないが、
お粗末なことを多かれ少なかれ、
多くの先進国で行われているのである。
まあギリシャは極端な例だが。

ギリシャ危機がなぜ起きているか。
危機が明らかになったのは国家の「粉飾決算」が発端だ。
ユーロに加入するには、
財政赤字はGDPの3%以内という定めがあったにもかかわらず、
粉飾決算して誤魔化し続けてきたが、
2009年11月に実はウソついていて、
対GDP比で12.7%もの財政赤字がありますという話になった。
こうしてギリシャ危機がもうずっとくすぶり続けている。

ではなぜギリシャが借金まみれになったのか。
結局のところ、日本でも同じ、例のあれである。
「政治は景気をよくしろ!」の国民大合唱だ。

高度成長期でもない先進国が、
政治主導で景気回復なんかもはやできないにもかかわらず、
ヨーロッパもアメリカも日本も、
下記のような恐ろしい過去の常識が未だに信じられている。

「不景気になったら国家が借金し、
政治主導で公共事業など財政出動(バラマキ)すれば、
市場にお金が回り、景気がよくなり、
税収が増えて、借金も返せて、景気も回復する」と。

そこでギリシャは公共投資を行ってきた。
それは公務員の肥大化となって表れた。
ギリシャの人口1100万人だが、そのうちの10%が公務員だという。
10人に1人が公務員!
10億人もいる国でもないのに。

10%というともしかしたら少ないと感じるかもしれないが、
未成年や高齢者をのぞいた勤労世代の比率でいったら、
相当な割合で公務員ということになる。
就業者数の4分の1が公務員とも言われている。

数が多いだけでなく、民間に比べて、
手厚い待遇を保証している。
これが借金まみれになっている大きな原因の1つだ。

さらにギリシャでは借金まみれにもかかわらず、
58歳から年金が支給されるなど、
手厚い年金制度を採用していることも一因と言われている。
さらに南欧らしいといえば南欧らしいが、
脱税は横行し、税収が予定通り入ってこない、
贈収賄が横行、GDPに反映されない地下経済が大きいなど、
日本ではちょっと考えられないずさんな体制も、
借金まみれを助長している一因となっているらしい。
そういえば2004年にはアテネオリンピックも行われた。

こうして、今、どこの先進国でも、
多かれ少なかれ行われてきた景気対策幻想、

景気低迷

政治主導でバラマキ

景気回復せず

税収増えない

借金が膨らむ

増税と社会保障の削減

というわかりきった負の連鎖を繰り返している。
日本もまさに上記の連鎖を繰り返しているわけだが。

ここで1つ、疑問に思うのは、
なぜこんなどうしようもない国に金を貸してしまったのか、
という話だ。
粉飾決算も金を貸す一因にはなっていたのだろうが、
借金が増えたのはユーロの仲間入りをして、
単独の国家ならそんなに金を貸さなかったギリシャに、
ユーロに入ったからなんとか返してもらえるだろうと、
いわばギリシャの信用力を見誤り、
「過剰融資」したのも借金まみれに拍車をかけた。

ただし借金まみれでも借金を返せるマジックがある。
借金を返すために借金をする自転車操業だ。
どうしようもない多重債務者が使う手だが、
そのどうしようもない方法を、
ギリシャほか先進国の多くがとっている。
日本だってそう。
今している借金って借金を返すための借金だ。

それができているうちは返済不能危機は訪れない。
ところがギリシャのいかさま決算がわかり、
「ギリシャは借金返せないんじゃない?」って話になり、
お金を貸す人が減って、自転車操業ができなくなり、
破綻=デフォルト、ようは借金が返せなくて踏み倒すかも、
ということで今、大きな問題になっている。

ギリシャ問題の教訓。
それは「政治に景気対策を求めるな」ということだ。
国家が借金してバラマキしても、
高度成長している新興国ならともかく、
低成長の先進国ではもはや意味がないということ。

ところが未だにそれを政治家も国民もわかっていない。
政府の景気対策によって潤う企業もある。
だからそこに利権が発生し、
税金を食い物にして自分たちが儲けるために、
大して必要のないものを必要だとわめきたて、
景気対策と称して行ってきた。
(原発もまったく同じ構図)
それが借金まみれの原因なのである。

もうお忘れかもしれないが、
2008年の金融危機の時に、時の政権、
自民麻生政権は何をやったか。
定額給付金と称して2兆円もの貴重な金を、
わざわざ経費がかかる面倒な方法でバラまいたのだ。
その他にも景気対策はあったが、
じゃあ日本の経済はよくなったのか?
景気はよくなったのか?
2兆円まいて、今は消費税増税しないといっていた、
民主党まで消費税を増税すると言い出した。

あの貴重な2兆円は何だったのか。
こうしてたいした景気効果もなく、
目先だけ国民を喜ばせるためで、
借金を若い世代に先送りするどうしようもない政策のために、
どんどん借金は膨れ上がり、
消費税を10%にするとか、
年金支給を70歳に引き上げるとか、
国民詐欺みたいなことを言い出しているのである。

ギリシャの問題は対岸の火事ではない。
日本、アメリカ、ヨーロッパなど、
景気対策を政治でどうにかしよう、
一時的なバラマキでどうにかしようという、
過去の常識を未だに信じている限り、
第二、第三のギリシャが生まれ、
世界経済はクラッシュし、
その実害はすべて今の若い世代の国民に、
なすりつけられることになる。

国家が借金してバラマキをすることを制限しない限り、
今の世界経済の仕組みはもたないだろう。


by kasakoblog | 2011-11-04 19:16 | 金融・経済・投資
2011年 10月 17日
国家の借金と増税は世代詐欺
アメリカで始まった反ウォール街(金融街)デモ=反格差デモは、
80カ国900都市に拡大。
イタリアでは放火するなど暴徒化するまでに至っている。

日本ではピンと来ないのではないか。
何を反格差デモなんだと。
日本はそのような意味では実にうまく国民を洗脳している、
見事な国民統治が起きているといえる。

しかし日本でも年金支給年齢が70歳に引き上げというニュースに、
若者を中心に多くの人が反発を覚えたように、
世界各地で起きているデモも日本の若者の不満も同根だ。
世代格差。世代不公平。世代詐欺である。

2008年の金融危機と今回の先進国債務危機に見られるように、
金融機関や国家が放漫経営で、
返す見込みのないところにお金を注ぎ込み、
それで自分たちの財務状況が悪くなったら、
銀行や国家は潰すと大変だからといって、
国民から増税したり福祉サービスを低減したりして、
その穴埋めをしようとしている。

その穴埋め方法は明らかに世代間不公平を招くものだ。
今の既得権益=老害世代を守るために、広く国民が負担する。
なかでもそのしわ寄せが大きいのが若者だ。
若者は危機の加害者ではないのに、国民負担を強いられ、
年配者に比べて相対的に低い所得のため、
そのダメージは大きい。

いやその国民負担をすることで危機が解決し、
問題が解決され、景気が回復することによって、
若者がそれに見合ったリターンを得られる、
もしくは将来に希望を持てるならいい。
ところがこの2011年の先進国債務危機でわかったことは、
2008年の金融危機のために、
政府が国民の税金を使って金をばらまいてもほとんど効果がなく、
単にそのツケを若者世代に押しつけるだけだったということだ。

それを欧米の若者は気づいたんです。
危機で税金ばらまいて自分たちにメリットもないどころか、
デメリットだけ押し付け、
老害どもは短い人生の逃げ切りを果たして、
そのしわ寄せは何のメリットも得ていない、
俺たちに押しつけるのかと。

リストラもしない。事業仕分けもしない。
放漫経営の金融機関や国家は助け、
老害世代の権利を守るために規制緩和は行わず、
新しい考えを持った若者は出る杭を打つがごとく、
あらゆる手段を用いて叩き潰し、
自分たちだけが今まで通りトクするために行動している。
だから世界各地で若者たちのデモが起きているのだ。
それは詐欺だと。世代間詐欺だと。

米国もヨーロッパも日本もすべて、
国家の借金が大きな問題となっているわけです。
しかしなぜ国家が借金し続けられるのか。
それは国家に寿命がないから。

人間だったら何歳かで死ぬわけです。
死んだら金は返せなくなる。
だから死ぬ前に全額借金は返してもらわないと困る。
返せるように借金できる上限は決まっているわけです。
これが普通。

しかし国家は違う。
子供にツケを負わせることができる。
今の年配者たちが失政していらんハコモノつくったり、
いっぱい天下り団体作って二重行政したり、
今の経済界に君臨する企業を守るために、
国民のメリットを犠牲にして規制をしたりして、
既得権益を守ってきたムダなコストを借金で調達し、
それをすべて若者世代へと借金を相続させているわけです。
自分たちだげがいい生活をして。

挙句の果てに借金しまくりで大変になったからといって、
それを増税で補おうとする。
増税なら今まで失政をしてきた人たちが負担すべきだが、
むしろそうした人たちを助けるために、
所得の低い若者までにとばっちりがいくという、
とんでもないことが行われ続けている。

この方法は先進国が高度経済成長すれば許されたわけです。
なぜならそれによって一時的に負担増になっても、
その見返りが景気回復となってあったから。

でももはやパラダイムは変わった。
政府が財政支出してバラまいても景気はよくならない。
それどころか問題を先送りし、
若者世代のツケ=借金をどんどん膨らましているだけだと、
わかってしまった。
だから欧米の若者は怒っている。

しかも借金には金利がつく。
問題を先送りにして金額がかさめばかさむほど、
金利という重い負担がのしかかる。
誰が負担するのか?
決まっているでしょう。
何の罪もない若者ですよ。
親やその上の世代の失政のツケを支払わされるだけ。

国家が借金し続けられるのは、
借金を相続できるから。
だから借金しまくって遊んだ老害が死んでも、
そのツケは子供なり孫なりが払えば、
国家は永遠に借金し続けられる。
これぞ借金至上主義社会の錬金術だが、
そのからくりで損をする若者がふざけるなと、
世界各地でデモを起こしている。

世代間でツケを委譲しない、
借金は借金した現役世代が死ぬまでに、
自分たちできっちり返す借金責任主義でも導入しないと、
若者の負担委譲というまやかしが行われ続けることになる。

もういい加減、それは限界にきている。
若者たちだってバカじゃない。
自分たちが負担だけ背負わされて損していることに気づき始めた。

日本でもバカの1つ覚えのごとく、
借金がかさんだら消費税増税というが、
そんなことしたら余計景気は悪くなるだけ。
そんなことより金融資産1400兆円も持っていて、
ろくに金も使わない老害世代から、
金を持っている高齢者の年金支給を減額するとか、
資産税を徴収するとか、
世代間格差の是正による借金返済と財源確保をすべき時だ。

これ以上、世代間格差による詐欺の構図が固定化されれば、
日本はともかく欧米の反格差デモは、
さらに勢いを増すのではないか。

富裕層VS貧困層ではなく、
高齢既得権益層VS若者ツケ負わされるだけの層の戦いだと思う。

日本は特にひどい。
若者は徹底して叩き潰される。
だから日本ではデモすら大きくならない。
そんなことして目をつけられたら、
叩き潰されるだけなのがオチだとわかっているからだ。
これからは世代間格差が世界の大きな問題となるだろう。

借金と増税という2つの錬金術政策を、
いつまでも許してはならない。
負担すべき人間が負担すべき社会や、
規制緩和し若者にチャンスを与える社会にしないと、
思わぬ内紛が起きるのではないかと思う。

若者が未来を持てない社会に国の未来はない。
老害の逃げ切り政策に若者は怒っていることを、
年配世代は知るべきだと思う。


by kasakoblog | 2011-10-17 00:06 | 金融・経済・投資
2011年 08月 09日
米国債クラッシュは当然の帰結
米国債格下げによる世界同時株安が起き、
100年に1度の危機が3年に1回ぐらい起きそうな雰囲気ですが、
米国債危機については3年前に、
「ドラえもんにたとえて世界経済をわかりやすく解説」という記事をご覧ください。
http://kasakoblog.exblog.jp/9788655/


by kasakoblog | 2011-08-09 00:24 | 金融・経済・投資
2011年 08月 01日
米国も自転車操業の多重債務者
米国債がデフォルトするかもしれない、
という危機がぎりぎりで回避された。
「米国債」「デフォルト」って何のこっちゃと思うかもしれないが、
話は極めて簡単。

アメリカが借金しまくって、
もうこれ以上、借金ができないから(債務上限)、
借金が返せなくて踏み倒そう(デフォルト)としていたが、
それじゃ大変なことになるから、
もっと借金ができるよう、借金の上限額を引き上げました、
という話だ。

それで借金返せなくなるかもしれない危機が回避され、
めでたしめでたしなんて言っている。
バカじゃないかと思わないだろうか?
まるでサラ金から借金しまくって、
借金しては返し、また借金しては返す、
多重債務者の自転車操業に過ぎない。
何も問題は解決していないのである。

サラ金で働いてきた私から見れば、
米国も日本も欧州も、ダメな多重債務者と同じだ。

何がダメか。
借金を返すために借金をする。
以上。

借金を返すための借金をし始めたら、もう蟻地獄だ。
どんどん泥沼にはまり、借金額だけは膨れ上がり、いずれは破綻する。
簡単なことだし、当たり前のことだ。
米国も日本も欧州も今、この道にまっしぐらだ。

私がサラ金時代に多くの多重債務者を見てきたが、
立ち直るには、
・借金を返すための借金はもうこれ以上、絶対にしない
・支出を削減する
・収入を増やす
この3つをするしか方法はない。

じゃあこれを米国、日本、欧州にあてはめてみよう。
未だに借金を返すための借金をし続けている。
支出を削減するといっても、
目先のちょっとしか節約しかせず、
抜本的な解決(大きな政府から小さな政府へ)をしようとするところは、
どこもない。
それどころか、やれ金融危機だ、景気回復策が必要だと、
貴重な収入を散在しまくって、余計借金を増やしてきた。

最後の収入を増やすなんてもっと絶望的。
もはや先進国で低成長は必至。
増税すれば収入は増えるが、
国民の“体力”が持たない。

米国や日本や欧州がやっていることは、
いわば年金暮らしでろくに収入がない70歳のじいさんが、
これまで100万円の借金をして遊んでしまったツケを、
アルバイトでもして収入を増やして返すならともかく、
サラ金から100万円借金してそれで返したものの、
借りたサラ金が高金利で、
借金額が150万円に増えてしまい、
またその借金を返すために、
今度はヤミ金から150万円借りて返そうとしている。
でも毎日の生活は節約もせず、贅沢三昧で。
そんな感じだ。

人類の発明の中で最も偉大なものの一つが借金だと私は思う。
借金という発明があったからこそ、
資本主義が発達した。
借金なくして今や世界経済は成り立たない。

何を大げさなというかもしれないが、
みなさんだって家や車を買うのは借金(ローン)だ。
大企業だってビジネスするために多額の借金をしている。

はじめに金を借りる。
それで後から儲けて返す。
だから金が円滑に回り、
お金を先取りして経済がうまく回る、
ということが行われてきた。
個人も企業も国家も。

しかしそれは「成長」が大原則だ。
100万円の借金しても、
来年に給料が増えるなら、金利も含めて返すことはできるだろう。
しかし給料が増えなかったら(成長しなかったら)どうなるか。
金利分だけどんどん借金がかさみ、
金が返せなくなるのである。
当たり前の話だ。

そこで返せなくなっては困ると、
借金を返すための借金を繰り返してきた。
だから米国も日本も欧州も、
借金まみれでどうしようもなくなってしまったのである。

それで解決策が「もっと借金ができるようになりました」って、
どう考えてもおかしいだろう。
収入も増える見込みがない、支出も思い切った削減ができない。
それで借金だけして返せますかって話。
返せるわけがない。

これまで資本主義は借金のおかげで発達・成長してきたが、
もはや借金依存主義が限界に来ているのではないか。

サラ金の多重債務者問題だって、
法律が改正され、いっぱい借りられないよう規制ができた。
それを米国は規制ではなく、
もっと借金できるようにしてしまったのだ。
そんなことやっていたら、
単に問題の先延ばしで後の衝撃が大きくなるだけ。

日米欧の先進国国家は、
もはや成長できないろくでもない多重債務者。
借金を規制し、返せなくなったら、
もはや自力での再生は不可能。
金の管理がしっかりできるアドバイザーについてもらい、
徹底的に支出を削減し、
今後も二度と無駄遣いできないように、
強制的な規制の枠組みをつくらないと、
バカな多重債務者なのだから、
またどっかから借金しては無駄遣いすることを繰り返す。

もはや借金資本主義は限界。
米国債デフォルト危機回避は、
資本主義経済の終わりの始まりでしかない。

ちなみに米国債をいっぱい持っている日本は、
米国債がデフォルトすると、
貸したお金が返ってこなくなり、大変なことになる。

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by kasakoblog | 2011-08-01 20:08 | 金融・経済・投資
2011年 07月 21日
現金から物に換えておけ
最近できるだけ物を買うようにしている。
理由は2つ。
1つは大地震が起きると都内であっても、
一時的に物不足になり必要なものが買えなくなるから。
もう1つはインフレ(物価上昇)懸念からである。

地震については、3.11から4ヵ月も経つので、
あの危機感をすっかり忘れてしまっている人も多いと思うが、
3.11によって、日本のこれまでの地震の常識は通用しなくなり、
あちこちで地震が起きやすくなっている今、
特にこの1年、いつどこで大地震が起きてもおかしくない。

実際に和歌山や松本や茨城で震度5が起きたりしているし、
今まで地震が少なかったエリアでも、地震が頻発している。
また立川断層、三浦半島断層が3.11によって、
ずれやすくなっており、
東京圏内で大地震が起きる可能性は非常に高い。

そんなわけで、今のうちに、
家の収納に限界があるとはいえ、
3.11の教訓を活かして、
できるだけ物を買っておくようにしている。
具体的にはティッシュペーパー、トイレットペーパー、
ガスボンベ、保存のきく食料など。
みなさんも大地震が起きてあわてて買い漁るのではなく、
今のうちからできるだけ普段より多めに買っておくことをおすすめする。

いやでも地震が起きて家が壊れたら、
物なんて買いだめしておいても意味ないんじゃないかとか、
思うかもしれないが、実際にはそうではないらしい。
津波で1階は床上浸水し、
家が半壊した福島県の被災者の方を取材したが、
2階が無事だったでの、避難所にいる時に、
2階から物を取り出したりしているのだ。
「買いだめしていたビールも残っていた」
なんて話も聞いた。
避難所生活になって家が住めなくなっても、
よほどの津波被害でない限り、
物を取り出すことは可能なのだ。

もう1つ、買いだめを勧める理由はインフレ(物価上昇)懸念だ。
今、世界経済は非常にきなくさい。
先進国が全部借金しすぎて連鎖破綻し、
通貨が紙くずになるハイパーインフレが起きないとも限らない。
特に震災が起きた日本は財政危機が加速されたと、
主張するエコノミストが多く、
今後は円安傾向になるとも見られており、
(といって米国がくそだからまた円高にふれているが)
論者によっては、1ドル=300円ぐらいになり、
円の価値が急低下し、
食料品をはじめ輸入品を買うのに、
今の3~5倍もの値段を払わなくてはならない日が、
近づいていると主張する人もいる。

そうなるかどうかはともかく、
そんな可能性があってもおかしくはない。
そんな時、円で預金していても資産価値はなくなってしまう。
ハイパーインフレが起きれば、
100円で買えた缶ジュースが300円出さないと、
買えなくなるとすると、
預金していた資産価値は急減することになるのだ。

しかし物を買っておけば、
価格が3倍になろうが、物は物として使える。
だからできるだけ物を買っておくことをおすすめしたい。

いや資産を守るには、
日本円が紙くずになるリスクをヘッジするには、
外貨を買っておいたり、株を購入したり、
金(ゴールド)を買っておくのがいいと言われている。
最近ではインフレヘッジとして、
コモディティ(食料品や原油、貴金属などの物)に投資することを、
勧められることも多い。

確かにそれはリスクヘッジになるだろう。
でも考えてみてほしい。
ハイパーインフレが起きて、
100円のパンが500円になったとして、
「俺は10万円分、ゴールド持っているから大丈夫」
といったところで、金を換金し、
それを食料に換える手間が発生する。
ハイパーインフレが起きるような、経済大混乱状態で、
そんな悠長に金を換金し、それを預金から引き出し、
それで店に行ってパンを買うなんてやっている時間があるのかどうか。

資産がいっぱいあればそうしたヘッジ手段も有効なのだろうが、
一般庶民はとにかく目先の食う物が大事。
だったら今のうちにカップラーメンでも、
お菓子でも食えるものをできるだけ買っておき、
1週間ぐらいしのげる備蓄は必要だろうと思う。

2つの理由のうち、円が紙くずになり、
ハイパーインフレになるのは、
いつどんな形でなるのか、
まったく予測不能だが、
大地震は間違いなく起きるだろう。

ましてや東京なんか3.11なんかたかが震度5で、
あの大パニック状態である。
それが東京で震度6や震度7が起きたらどうなるか。
1週間ぐらいは食料や生活用品を手に入れるのは、
困難になることは容易に想像がつく。

ましてや避難所なんて人であふれかえって、
ろくに物資は回ってこないだろう。
私が取材した福島のいわき市だって、
地震発生したしばらく後は、
おにぎり1個を26人でわけたとか、そんな話である。
あの人であふれかえった東京に、
どれほどの支援物資が届くのか、
まあまずはじめの1週間はほとんど物がない、
と考えてもいいのではないか。

そう考えると、いくらいざという時のために、
預金をしておいたって、金は食えない。
そんな意味でも少しずつでいいから、
今までよりちょっと多めに、
食料品や生活用品を備蓄しておくことをおすすめする。

金とは手段であって目的にはならない。
いざという時のために、
低金利で預金しておくより、
物を備蓄しておきたい。


by kasakoblog | 2011-07-21 00:58 | 金融・経済・投資
2011年 07月 14日
国債という打ち出の小槌
打ち出の小槌:それを振れば、
なんでも思いどおりの物が出てくるという小さな槌

さあみなさん、大変です。
振れば思い通りの物がなんでもでてくる、
打ち出の小槌=魔法の杖がそろそろ使えなくなるかもしれない。

国債。国の借金の話です。

みなさんは耳にタコができるくらい、
日本の財政赤字は大変だという話は聞いているはず。
でも日本だけでなく、アメリカもヨーロッパも深刻で、
ヨーロッパ各国の財政赤字が問題になっているがゆえに、
リーマン・ショック後も経済が本回復できず、
いまだ危うい綱渡り状態が続いている。

そして世界経済最大の打ち出の小槌、
アメリカの借金=米国債までもが危機的な状況に陥っている。
アメリカ政府の借金は5月に法律で定めた上限金額に達し、
このままでは借金返済ができず、紙くず(デフォルト)になる可能性があり、
借金の上限を引き上げようと躍起になっているわけだが、
こうした状況を見て、国債の良し悪しを判断する格付け会社が、
アメリカ国債の評価を引き下げるという話まで出てきた。

日本もヨーロッパもアメリカも、言ってみれば、
サラ金からカネを借りる多重債務者と何ら変わりなくなっている。

借金をしまくっても今まで返済ができたのは、
経済成長して今までより収入が増えたから。
右肩上がりなら借金はしてもいい。
収入が増えれば借金は返せるから。

ところがご存知の通り、先進国の成長は頭打ち。
借金してもたいして成長できないから、
借金がどんどん膨らむ一方。
それでも過去の栄光=信用にすがり、
「日本は破産しないだろう」「アメリカは破産しないだろう」
「ヨーロッパは破産しないだろう」というもと、
借金しまくり、返せなくなったら、
また借金して返すという、
まさにろくでなしの多重債務者の、
自転車操業状態に陥っているのだ。

そしてその限界が日米欧同時に近づきつつある。
どこかが自転車操業できなければ、
連鎖倒産して世界経済はクラッシュするだろう。
そんなとんでもない経済の大変動期に私たちはいる。

この問題を解決する方法は一つ。
できるだけ早く自転車操業をやめ、破産するしかない。

延命のためにさらに金を出せば、借金は膨らむだけ。
「成長できれば返せる」なんて、
先進国の話はもはや誰も信じない。

サラ金の多重債務者と同じ。
もがけばもがくほど蟻地獄に深くはまり、
より損害が甚大になる。

早く返せないと手を上げないと、
とんでもないことになりそうだ。

もちろん、今もうすでに手遅れの感はあり、
今、手を上げて返せませんといったところで、
甚大な被害を及ぼすだろうが。

世界に打ち出の小槌なんてない。
そんな当たり前のことにいつ気づけるかが問われている。


by kasakoblog | 2011-07-14 12:23 | 金融・経済・投資
2011年 06月 24日
世界の国家が次々と破綻するかも
日本は震災、原発一色で、
世界なんかを考える余裕がなかった、
この3ヵ月だとは思うが、
実はまた世界経済がきなくさくなり始めており、
「日本経済は震災でダメージを受けたけど、
世界経済は安泰だから日本も回復する」
というシナリオが揺らぎ始め、
リーマンショックまではいかないまでも、
またしても世界同時不況が訪れようとしている。

まず予想に反してずっこけたのがアメリカ。
所詮まだまだ世界はアメリカ経済頼みなのだが、
アメリカ経済があんまりおもわしくない。

さらにアメリカの財政問題も深刻だ。
アメリカが世界中にばらまいている借金の借用書=米国債だが、
格付け機関が先進国で最悪水準の債務に警鐘をならすため、
米国債の格付けを引き下げる可能性に言及したという。
米国債が暴落すれば、米国債をたんまりもっている、
日本や中国はじめ、世界中の国家の資産が減少することになる。

ヨーロッパは相変わらずどうしようもない。
ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、スペインなどの、
財政問題が足を引っ張っており、
特にギリシャはもう国家財政破綻目前だ。

国が借金を払えず、自己破産してしまうようなもの。
国民は国家破綻による銀行の取り付け騒ぎに備え、
銀行預金を全額引き出し金貨を購入する動きが活発化しているという。

ギリシャだけ破綻してくれればいいものの、
ユーロという一体地域になってしまったため、
その悪影響をユーロ各国が受けてしまう可能性がある。
場合によってはユーロ崩壊なんて可能性も出てきた。

最期の頼みは新興国。特に中国。
しかしながら相変わらず不動産バブルなどがひどいらしく、
バブル崩壊に伴うショックがある可能性が高い。
特に中国人はギャンブル好きな性格から、
不動産や株への投資は積極的な国民なので、
市場が暴落すると実体経済にも影響がある。

新興国で注目されているブラジルもバブルとインフレで、
過熱した経済が一度クラッシュする可能性が高い。

そして日本はただでさえ弱いというのに、
震災と原発のダブルパンチでどうにもならない感じだ。

そんなわけで世界全部がダメ。
というか世界はもはやグローバル化になってしまったため、
ドミノ倒しのようにどこかがおかしくなると、
みんなおかしくなる可能性がある。

あちことに火種がある状況で、
世界経済一斉ドミノ倒しが訪れ、
もしかしたら資本主義経済の仕組みが揺らぐほどのショックが、
(ユーロ崩壊、米国債デフォルトなど)
震災と原発で大変な日本に追い討ちをかけようとしている。

一応、世界経済ではそんなあやしげな雲行きであることを、
どこか頭の片隅においておくとよいと思う。
もしかしたらまたリーマンショックのように、
なんちゃらショックだと大騒ぎする日が近いかもしれない。


by kasakoblog | 2011-06-24 01:03 | 金融・経済・投資
2011年 04月 12日
日本全体が“被災地”という感覚
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「あの震災のせいで商売にならないですよ。
外国人団体旅行客は全部キャンセルですよ」

週末に訪れた長野の湯田中温泉で泊まった、
温泉旅館のおやじさんが嘆いていた。

「ここは地震の被害があるわけでもないし、
中部電力だから計画停電もないのにもかかわらずですよ」

私は今年1月にも湯田中温泉を訪れている。
そこからバスで15分、さらにそこから山道を歩いて30分行くと、
サルが温泉で入ることで有名な地獄谷温泉があるのだが、
外国人観光客の多さに驚いた。

山道の入り口には温泉宿のマイクロバスや、
大型バスが停まっており、
何十人もの外国人観光客が温泉サルを見るために、
ここを訪れていた。
この周辺の温泉宿は外国人観光客で潤っていたのだ。

しかし地震。いや地震だけならそれほどキャンセルは少なかっただろう。
すべての元凶は原発事故だ。

「イギリスから予約のあったお客さんからメールで、
『日本は原発事故で危ないから行かない』とキャンセルの連絡があった。
『それは懸命な判断ですね』としか言いようがないですよ。
海外の人にしてみたら、福島も長野も東京も、
その位置関係を正確にわかっている人なんかいないんだし、
そうでなくても海外の人から見たら、
そりゃ、怖くて行けないと思うのが当然ですよね」

地震の直接的な被害がひどかった「被災地」でなくても、
海外から見たら日本全体が「原発の被災地」だ。
「そんなの風評被害だ。安全だ」
と言ったところで何の説得力にもならない。

それは逆の立場になって考えればわかるだろう。
例えば中国の北京で大きな事故が起きたら、
北京から何百キロも離れた上海だろうが広州だろうが、
日本人なら「中国は危ない」と考え、
旅行や出張をキャンセルするのではないか。

海外の「風評被害」は、
相手国への「無知」から来ているから仕方がないとしても、
そこに輪をかけるように、日本人が自粛したらどうなるか?
日本全土で経済被害続出だ。

「地震があったのに楽しんでいる場合じゃない」
「被災者のことを思ったら旅行なんかしている場合じゃない」

地震後に旅行、宴会、結婚式などをキャンセルした人は多数いる。
ただでさえ外国人が多数キャンセルしたのに、
日本人までキャンセルしたらどうなるか?

「被災地」でないところの売上が減り、
税収も減り、被災地支援に回すお金も減り、
それに派生したさまざまな商品も売れなくなり、
日本全体として雇用が減って、復興にさらにマイナスになる。
いわば日本人の意味不明な自粛ムードが、
「被災地」を苦しめる「加害者」になっているのだ。

外国人のキャンセルを止めるのには限界がある。
だからこそ日本人が意味不明な自粛をしないことが大切だ。
にもかかわらず「桜を見て一献やってる場合じゃない」という、
「被災地」をないがしろにした発言を堂々とした石原都知事が、
らくらく当選してしまうという情けない民意こそが、
意味不明な自粛をし、日本全体を苦しめている。
言っておくが、その行為は「被災地の加害者」となっているだけでなく、
いずれ自分の仕事や収入にも被害をもたらす自滅行為だ。

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ただ幸いなことに、日曜日に訪れた地獄谷温泉には、
外国人観光客はめっきりいなかったが、日本人観光客はそこそこいた。
若いカップルで訪れる人もいた。

別に過度な消費や贅沢を推奨するわけではないし、
なんでもかんでも売上が上がることがいいことだとは思わない。
ただ意味不明な自粛行為は、
日本全体を自滅させる加害行為だということを、
もっと多くの人が認識した方がいい。

長野の温泉宿にまでこんなにも影響があれば、
日本全体のキャンセル被害といったら相当なものだろう。

「ひとつになろう」とか「がんばろう」なんて、
気休めみたいなこと言ってる暇があったら、
金を稼いで、金を使って、
雇用を生み、税収を増やし、それを被災地に回す。

避難してきた被災地の人だって、
仕事がなければこの先、食っていけないのに、
自粛しているせいで「被災地」以外の場所でも仕事がなかったら、
この先、本当に困ってしまう。

“道徳的”に考えるより、
実害を補うための合理的な行動こそ、
日本復興の第一歩だ。

原発事故の“風評被害”がある限り、
日本全体が被災地だ。
だから外国人の収入はあてにならない。
こんな時だからこそ、少なくとも日本人は自粛しちゃいけないんだと思う。


by kasakoblog | 2011-04-12 07:37 | 金融・経済・投資
2011年 02月 19日
恐怖と欲望が支配する市場~日本株バブル再来か
「円高で株価が低迷して不景気で大変」という、
長きにわたるマスコミのバカ騒ぎのせいで、
「日本経済はダメだ」と思い込んでしまっている人も多いと思うが、
ここ最近、日経平均株価はするすると上がって、
なんと11000円近くまで回復している。
今年は日本株バブルよろしく、
13000円ぐらいまで上がる可能性も出てきた!

外資系金融機関が相次いで日本株運用に力を入れ始めた。
海外の投資家が日本株に注目しているからだ。
そのおかげもあって、株価が上昇してきた。

グローバル経済なんていうとかっこいいけど、
ようは世界ギャンブル市場、マネーゲーム。
実体経済より金融が支配する今の経済システムだ。
投資資金がどこに向かうかで、
景気がいい悪いに関係なく、市場が反応するようになっている。

金融危機以降、各国が景気対策と称して、
多くの金をばらまいたものだから、
市場にはお金が余っている。
余っているお金を預金に預けても、
先進国は低金利だから利息がろくにつかない。

よし、じゃあ儲かるものを探そうと、
中国やブラジルといった新興国の株価を買いあさったり、
原油や食糧、金といったコモディティ(商品)に投資したり、
さらには世界各地の不動産に投資したりしている。

世界ギャンブル市場で儲けるには、
安く買って高く売ることしかない。
食料市場が急騰しているように、
投資マネーが安値で買って価格を引き上げたが、
今から買ったのでは高すぎて儲からない。

新興国もしかり。
バブル懸念が出ているぐらい高騰しているから、
今買ってもこれ以上、上がる見込みは薄い。

そこで世界の金融機関はギャンブルできる市場のなかで、
まだ安値で放置しているものは何かと、全世界を見渡していた。
そこで目に入ったのが割安に放置されていた日本株だ。

余った金で新興国や食糧に投資したけど、
もう高値になっちゃったから儲かる余地はない。
じゃあ安く買って高く売れそうなものは何か。
そうだ、日本株があるじゃないかと、
金融危機以降、一人負けのごとく、
割安のまま放置されていた日本株に食指を伸ばし始めたのだ。

そんなわけで大きなショックがない限り、
日本株は今後も上昇する可能性が高く、
2005年の個人投資家の株ブームで、
金融危機前に株を始めて、
高値で日本株を買ってしまい、
金融危機で半値近くまで下がって、
売るに売れずに塩漬けとなっていた人にとっては、
買った値段まで回復するのはまず不可能かもしれないが、
2~3割の負けぐらいで売ることができる可能性が出てきた。

マスコミは1ドル=83円になった時に大騒ぎした。
日本経済は破綻するぐらいのバカ騒ぎだった。
そのせいで株価も低迷していると嘆いた。
バカな政府は為替介入に踏み込んだ。

しかし今、株価が回復している今も、
1ドル=83円で何ら変わりない。
株価なんて日本企業の業績のいい悪いなんて、
そんなに関係なく、
為替レートうんたらかんたらも、
いくらでも後付けできる理論で、
問題は世界中に余った金がどこに行くかで、
日本の株が上がったり下がったりするだけになりつつあるのだ。

とはいえ今年、日本株バブルで株価が上昇すれば、
それなりにいい影響もあるだろう。
しかし恐ろしいのは、市場なんてほんと気まぐれ。
上がると思っていても、急に下がる可能性がある。

実は去年がそうだった。
金融危機以降、株価の回復が遅れていた日本株だったが、
春先にかけてするする上昇。
今回と同じく11000円まで上昇し、
多くのエコノミストが「景気の二番底懸念はない。
このまま日本株は回復するだろう」
なんていってたあ矢先に、ギリシャの債務問題が発覚し、
その煽りを受けて、日本株は急落。
11000円から9000円代までに下がったのだ。

だから今回も同じようなことが起きる可能性は十分にある。
世界のギャンブル市場は、相撲の八百長問題よろしく、
どこでいかさましているかわからない。
いかさまが発覚した途端、投資家の信頼を失い、
一挙に市場が急落する恐れはいつでもあるのだ。


先日、ある外国人マネージャーが投資についてこんな話をしていた。
「市場とは恐怖と欲望が支配する場所。
短期的にどう動くかなんて誰も予想できない」

至言である。
しかし多くのエコノミストやら経済評論家やらマスコミは、
わかったような予想、
すなわち下落した時にはこれでもかと悲観材料を並べ立て、
恐怖を煽り、
上昇している時にはこれでもかと楽観材料を取り上げ、
バブルを煽っている。

まさに人々の心情が金にのりうつり、
恐怖と欲望の感情を繰り返しているのが、
バブルとその崩壊の繰り返しにつながっている。

これから日本株バブルが起こるかもしれない。
しかしギリシャ危機のような、
思わぬ材料が出てきて長期低迷するかもしれない。

重要なことは、市場は人々の恐怖と欲望の心情によって決まるということ。
だから予想なんてできっこないし、
いくら企業業績が良かろうが悪かろうが、
世界各国の投資家の心情とお財布状況ですべては決まるということを、
覚えておいた方がいいと思う。


by kasakoblog | 2011-02-19 01:32 | 金融・経済・投資